東京神田神保町
神保町と聞いて思い浮かべること。古本屋?中古の楽器屋?三省堂、東京堂
などの大きな書店から小さな書店。あースポーツ用品の御茶ノ水の隣だ。
明治大学も近いよね。小学館等の出版社もある。
みんなそれぞれ、色んなイメージを神保町に持っていると思うけど、
神保町の魅力。それは路地裏にある。
神保町駅から地上に出てみれば、おー寒い!今日もう何て寒さ!
とりあえず、お茶でも飲んで温まりたいよ...
路地裏の喫茶店に入れば、懐かしい香り。何だ?あーストーブだ。
ほの暗い店内の奥に陣をとり、ココアを注文。あー何だか落ち着く、
何が落ち着くのだろうといろいろ分析してみれば...
店内の灯り、柱に使われた木肌の手触り、聞こえるか、聞こえないかに
かすかに流れるBGM。何故か人々はみな小声で喋る。耳に入る
食器の音、水の音。すべてがやわらかく、冷え切った体を包み込む。
ここで沢山の人々が、仕事に疲れたつかの間のひと時を過ごし、
学生は熱い議論をし、恋人達は控えめに愛を語らったかもしれない...
体も適度に温まったところで、外に出てみた。
決して広くない通りを歩けば、小さいが魅力的な店が並ぶ。
ちょっとマニアックな古本屋、あ、楽器屋だ。ちょっと、このギャラリーも
素敵だね。あれ?こんな店あったっけ?でも、違和感はないか。
おーここのカツカレー!みんなお世話になったよね。
この餃子屋も!ほんと、週に何度行った事か...
思わず腹の虫もうめきをあげる。誘惑に負けて餃子定食。あの頃は
山盛りになったご飯でも「足りない!」って言ってライスを注文した
もんだけど、あーこのボリューム。た、食べきれないよ...
年かなぁ。(涙)
沢山の思い出が溢れる。今はない、大好きだったお店の2階に見えた
コバルトブルーの欄干、無愛想なおばちゃんと、にこにこした
おじちゃんの2人がやっていたラーメン屋。猫屋敷と言われていた
バー(多分、近所迷惑だったと思う)。みんな何処に行っちゃったのかな。
消えてしまったものも沢山ある。
古楽器屋は神保町には沢山ある。でも果たして古楽器屋なのか、
ホントは新しいものなのか、その真偽は未だに分からない...
ピアノの弾けない姉ちゃんは、ピアノやオルガンにとても憧れて
日がな飽かずこれを眺めていた。
何かの歌じゃないけれど、もし、ピアノが弾けたとしたら...
大好きな人にあの曲を弾いてあげよう。将来は子供のために、
沢山素敵な音を伝えよう。悲しいときは自分の心をなだめよう。
あー欲しい、あのオルガン、とても欲しい。少し曇ったウィンドウから
中を見つめるだけで、一度も足を踏み入れなかったあのお店で、
いつか、そのときが来たら、自分の子供のためにクラシックな
ピアノを一台買ってあげたい...
バブルの頃、神保町は再開発されようとしていた。
ホントにホントに大好きだった、ブルーの欄干が消えたとき、
ひとつの時代の終わりを感じた。神保町は変わってしまったのか?
神保町は何処へ行くのだろう。
しかし、それでもなお神保町の路地裏はとても魅力的だ。
新しいお店、昔からあるお店、色んなものが融合している。
変わらないでいて欲しいと思うのは人情だが、
果たして変わらないものなんてこの世にあるのだろうか?
決して変わらないと思った人の心でさえ変わってしまうのだから、
形のあるものがかわらないなんてありえないであろう。
変わってしまうのは仕方が無い。でも、出来るなら素敵に、
やさしく変わって欲しい。姉ちゃんの心に、あのブルーの欄干は
残っている。色んなものが新しく変わっても、神保町は
神保町の良さを捨てず、これからもずっとそこにあり続けて欲しい。
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