対人恐怖症について(その弐)

○対人恐怖症を発症しやすい状況

1.中間的な人間関係

家の近所、学校、職場などにおける、ある程度顔見知りの人々の前。

2.数人の同等のメンバーからなるグルー

同年輩、同職グループの間など。

目上の人の場合のみ症状の出る長所恐怖

異性の前で症状の出る異性恐怖、などもある。

3.3人での状況

2人で対面するよりも、3人以上で症状が出やすい。

4.自分の行動

自分がそこに居合わせることなどの意味が、

他人から見ても一目瞭然とはいえない状況。


○発症しやすい性格

1.神経質

誰にでも起こりうる対人恐怖の症状を、自分だけに特別なものと考え、

それが自分の生活に不利なものと思い込み、症状を起こさないように追い込む。

2.完璧主義

完全な対人関係を望み、人に会った時、気おくれしないように、

固くならないように、圧迫感を受けないようにと常に思うため、

それを裏切られると、症状をますます強く感じる。

3.対立的な態度

人に対して、勝つか負けるかという態度になる。

人に接して、少しでも圧迫感を感じれば、自分の負けだと思う。

4.被害妄想

周囲の人が軽蔑の目で自分を見ている。

人が笑うと、自分のことをバカにして笑っている、と被害的に考える。  etc


○対人恐怖からの解放

対人関係において、人に好感を持たれたい、

人から重く見られたいと思うのは自然な感情であるが、

その反面、人に不快を与えないか、人から嫌われないか

という心配も起こるのが普通である。

対人恐怖はこのようなところから起こってくる。

だから、ある程度の気後れというようなものは、誰にでもあるのが普通で、

対人恐怖は時と場合によっては誰にでもあるものともいえる。

あるのが普通と心得ている人は、症状が出てもそれほど意識する

こともなく終わる。しかし、とらわれてしまう人は、

人と会うたびに、強く対人恐怖を意識して苦しみ、なるべく人に会う事を避け、

生活は消極的になり、自分の能力を発揮することができなくなるため、

ひどい劣等感を感じたりする。