マクンベツ園地
−ミズバショウの群生地−
July 4, 2000(Jul. 13-30,1999)
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位置

 
駐車場入り口:クリックで別窓に240X180画像表示  札幌から国道231号線を北上,「石狩河口橋」手前で右折します.
 堤防の上の道路−「道道矢臼場札幌線」を札幌へ向かうと,すぐに,茨戸川(旧石狩川)と石狩川をつなぐ細い運河を越え,土手の下におりると,左手に駐車場が見えてきます.
駐車場:クリックで別窓に240X180画像表示  右手にゴルフ場を見ながら進む間に,3ヶ所の駐車場があります.駐車場は一方通行になっていて,駐車場手前(北側)が入り口で,奥(南)は出口専用になります. 混んでいるときはご注意ください.

 また,駐車場は特殊な舗装?で,速度を出せません.
 振動で車が分解しそうです.

  あいの里からだと、あいの里公園と読売新聞札幌印刷工場との間から国道337号線に入り,西(石狩町方向)へ向かいます.(堤防の砂利道は何ヶ所もゲートが付けれられ通り抜けできません)
 337号が茨戸川を渡ったら,すぐ右折し石狩霊園横を経由します.
231号とは逆方向からの進入になります.国道に入ってから10分程度で到着します.

 駐車場からは,舗装された遊歩道が続いています.堤防上に上がると眼下に 群生地が見られます.
 


ミズバショウ

 例年の4月20日頃の一週間が見ごろですが、1999年2000年とやや遅くなっています。
  1999年は大雪による雪どけの遅れで4月末が盛りでした.
 
湿原:クリックで別窓に320X240画像表示
ミズバショウ1:クリックで別窓に320X240画像表示
ミズバショウ2:クリックで別窓に320X240画像表示

 春の訪れと共にとけた雪で湿地のようになった河原の林に見られる群生地です. 
 開拓前は、石狩川流域で普通に見られた風景かもしれません。
 さっぽろ近郊では,最大の群生地でしょう.
 でも,堤防に沿った遊歩道からはミズバショウしか見えないのが残念です. 
 林の内を散策する木道がもれば、5、6月にかけて、他の林床の草花も見れるでしょうに.

 溜まった雪どけ水は,お世辞にも きれい とはいえません. 
  でも,これが ここが泥炭地である証拠なのだそうです. 
  泥炭により酸性となり,鉄分を多く含むための色です. 

 ミズバショウの季節には休日ともなると,多くの見物客が訪れます. 
 この時期は,天気が良くても 風が強い日が多く(馬糞風) 寒くない格好を. 

 最近まで,堤防の上が車道だったのですが,今は車道となっている部分にも,また,かなりの数のミズバショウが 咲いていました.
ゴルフ場−道路−堤防と当たり一面でミズバショウが見られたのだと思われます.
 



 
ネコヤナギ:クリックで別窓に320X240画像表示
 私を含め,カメラマンが たくさんいます. 
 ヤナギはいい被写体です. 
 老夫婦が,互いに柳をおさえあいながら,シャッターを押していました. 
私も まねして 一枚撮ってしまいました. 春 を 感じさせる 植物です.


独り言

 年寄に聞くと,ミズバショウはそこら中で咲いていた珍しくない植物だったといいます.
つまり,ミズバショウが生える程度の湿地が辺り一面に広がっていたということなのでしょう.
そんな北海道では当たり前に見られた植物が 観光資源 になる時代なのです.
 

 石狩市の市制施行記念事業として刊行された「石狩百話」には,生振地区開拓の話が掲載されています.
 大正5,6年頃の話として,
「地上2m,切り口の直径1m以上もある切り株」を掘り出せずに,「腐るのを待っていた」.
ハルニレ や クマザサ,泥炭との戦い,
排水路を切って水位を下げる努力が開拓時から延々と繰り広げられていたのでしょう.

 そして
  先人たちの苦労のおかげで,石狩川流域は 日本有数の農業地帯となり,
川に沿って水田が広がっています.

 春先の雪どけ水をためて,湿地化するマクンベツの林は,
開拓前の石狩低湿地帯の植生の一面を見せてくれる林のようです. 

 ところで,石狩川流域には、
 かつてすばらしい湿原があったそうです.例えば、岩見沢の手前 「幌向」 .
 「ホロムイ…」といった和名を持つ植物が記載された湿原です.
   *湿原生態系 辻井達一,中須賀常雄,諸喜田茂充 著 講談社ブルーバックス B-1034 より
 でも、あまりに当たり前の風景だったようで、いつの間にか 耕地 となり,
さらに宅地として開発され,今,昔の面影はまったく見られないそうです.



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