あなたも「公正証書遺言」が必要です
神戸市東灘区 しんけ行政書士事務所
「遺言書」というと、資産家の書くものだと考えがちですが、むしろ分割しにくい不動産が1つあるだけというようなごく一般的な人ほど必然性は、高いと言えます。実例をみてみましょう。
@仏壇とともに特定の子供に家を継いでもらいたい。
→ 家以外ほとんど相続財産がない場合、家を売るしか遺産分割できないことになり、大切な仏壇も手狭なマンションでは置けなくなってしまいます。例えば、長男に家を残す代わり、仏壇と墓を守ってくれと遺言してはどうでしょう。
A会社や農業を特定のものに承継させたい。
→ 後継者としての地位、経営に必要な資産・権利を具体的に挙げ、遺言書にしましょう。
B公平に財産を分けてあげたい。
→ たとえば長男には家を買うときや事業の資金を出しているが、次男には何も贈与していない場合などせめて相続財産は次男に多く遺してやりたいということもあるでしょう。遺言書がないと長男が法定相続分以上の遺産分割を要求してくるかもしれません。
C子供がいないので、遺産は兄弟に分けず、すべて妻に残したい。
→ 遺言書なしで亡くなった場合、最ももめるケースがこれです。特に家のことは、遺言書に明記しておかないと、奥さんの住む家がなくなる可能性もあります。
D特に援助したい子供がいる。
→ ハンディのあるお子さんがいらっしゃる場合は、相続分を他のお子さんより増やしてあげるよう遺言しておきたいものです。もし、信頼できる相続人がいるなら、財産をその人に残す代わり、面倒をみてくれという負担付の遺言にすることも考えては、どうでしょう。
E介護してくれた息子の嫁に遺産を分けたい。
F内縁の妻に相続させたい。
→ いくら献身的につくしてくれても「法定相続人」でない息子の嫁や内縁の妻には、相続分はありません。他の相続人とのバランスも考え、後々トラブルにならないよう「遺留分」を侵さない方がいいかもしれません。具体的に相続財産を明記し、遺贈(法定相続人以外の人に遺産を遺す場合)するという表現にしましょう。
G現在入所している施設に遺産を残したい。
最近、お世話になった有料老人ホーム等の施設に相続財産を遺したいとお考えの方が増えています。その施設を運営している法人あてにするケースが多いようです。
H相続人同士不仲なので、争いごとをさけたい
→ 相続財産の具体的表記により無用の争いを防ぎましょう。とくに不動産がある場合は、「公正証書遺言」にしておいた方が、あらためて「遺産分割協議書」を作成しなくてもいいので、スムーズに相続登記ができます。
このように「法定相続分」と異なる家庭の事情にあった分割をしたいとき、法定相続人以外の人に遺産を遺したい場合、争いごとをさけたい場合などが、「遺言書」を必要とするケースです。これ以外にも「延命治療はやめて欲しい。」「臓器移植したい。」「葬儀は密葬にしてほしい。」「のこされたペットの面倒をみてほしい。」などご自身の願いについても書き残したいものです。これらについては遺産分割の遺言と別にしておかないと、遺言書開封のときでは手遅れになる可能性があります。四十九日を過ぎてから遺言書を開封したり、家庭裁判所の自筆証書遺言の開封手続きである検認を受けるのに1ヶ月以上かかりますので遺言の内容とそのやり方をよく考える必要があります。
「遺言書」作成も奥が深いです。あんまり簡単に考えていると、かえってトラブルの原因になりかねません。ここはひとつ専門家への依頼も考えてみては、いかがでしょう。
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