この版画を発見したのは、葬儀の前の日でした。父の日記を見ているとこの版画の記載がありました。誰に送ったのかは書いてありませんでしたが、何枚かは送ったことでしょう。山肌のぼかしに苦労したことが書いてありました。これ以降は彫っていない様子なので、これが遺作ということだと思います。引き出しの中を色々捜して見つけたのは、ためし刷りの何枚かでした。 父らしく山と月と・・・黄昏時かカハタレ時か・・・麓の淡いもやの雰囲気を出したかったのでしょう。
 次の作品をもう見れないのかと思うと本当に残念です。