俺たち猫から見ていると人間って摩訶不思議な生き物さ。ちょっと理解に苦しむようなときがあるんだにゃん。俺の仲間たちの井戸端会議ならぬ気まぐれにゃんた連のこぼれ話てなとこにゃん。暇な人はお付き合いくだされれにゃん。
H.16.3にやっとこすっとこ卒業にこぎつけたやたらでかいにぃにぃが家にいるにゃん。こいつがまたどじで、バイク通勤をしていたバイトの帰り道でいきなり飛び出してきたよその猫に驚いて転んで(自爆)足の骨を折ってしまったにゃん。なさけね〜!! ところがこいつときたら、松葉杖をつきながら中学の部活に指導をしにいってるにゃん。おかんは呆れ顔で『同じDNAだ』と騒いでいる。バレーの指導をしているおとんと同じ体育館でよくやるよ。 と人を中傷してるけど実は俺も、詳細は語れないが足を怪我しちゃってるにゃん。不自由さだけは共有してるってわけだにゃん。
ある夜、猫は寝るのが仕事なのにおかんが大騒ぎをしてうるさいと思ったら、なにやらおとんがちょっとやばいところを掻いていた手で氷をつかみグラスへ、できた酎杯をおかんに差し出したそこでおかん「垢入りオシッコ風味の酎杯なんか好みではない」と騒いでいる、ばっかじゃねのかと呆れ顔で観察していたにゃん。
最近、新聞配達の人が変わったにゃん。それはそれで仕方ないけれども、新聞の置き場所がいまだ定まらずまちまちで、おかんが「今日は灯油タンクの上だよ」「今日は勝手に洗い桶を引っ張り出してその中にいれてあるよ」「今日は靴の上だよとか」おとんに報告している、なにやってんだか猫の俺には理解できないにゃん。最初のころ7時過ぎになってやっと届くといった状態だったので、ちょっとクレーム付けたからささやかな抵抗でもしているのかにゃん。
今日は妙なものが洗濯バサミで吊るしてあるにゃんと近所の「ハク女」ちゃんが洗濯物を見上げている。そこにはにゃんと一万円札が二枚ぶら下がっている。そこから何やら声がする、福沢諭吉さん達のぼやき『まったくやんなっちゃうよな、水の中で培養したら細胞分裂して増えるかもなんて言い訳してるぜ。この寒いのに行水させられてたまんないよな』ハク女ちゃんには馬鹿は空気感染しないにゃんと説いてはおいたにゃん。嫌われたらおめらのせいにゃん。
今年の7月にロンドンから帰ってきたにいにいがやっとニートを卒業して東京に行ったにゃん。貧乏人のお坊ちゃまで5ヶ月間家にいたがほんと役に立たなかったにゃん。いなくなったとたんに洗濯物が減るし、おかずも残るので経済的だとおかんが騒いでいたにゃん!不思議なことに廊下の汚れも違うにゃん。俺的には静かになって嬉しいのだが、おかんは自立して自分のもとから巣立って行くことに複雑な感情を持っているようだにゃん。目の前にいれば小言ばっかり言っているのに!!やっぱり俺には人間の気持ちは理解不能だにゃん。先方にすぐに出社を求められたとかで慌てて家探しをしていたぞ。今後は家賃も自分で支払わねばならないとかで必死に安いアパート探しをしていたが、学生時代は親のすねかじりの身分で間取りにあれこれとクレームをつけていた愚かさを知るいいチャンスにゃん。まぁ〜少しは大人になったようにゃん。俺はお前からロンドンの土産もらってないんだからな帰ってくるときは東京土産を買って来いよ。