昭和を駆け抜けた創生期のマイコンたち

TK-80 というマイコンボードをご記憶の方はどのくらいおられるでしょうか。
1976年、NEC(日本電気)がはじめて発売したマイコンボードがTK-80という製品でした。といっても現代の「パソコン」とは似てもにつかない物で、16進数のテンキー(0~9につづいてA~Fまでで16進数です)といくつかの命令に対応したキーが9つ、表示装置も8桁の数字のみ。当初この製品は、電機メーカーの若手技術者トレーニング用として作ってみようという程度で発売されたのですが、実際には5万台以上が販売されました。1978年には、機械語のみならずBASIC言語も利用可能な TK-80BS が発売、大ヒット商品となったのです。

マイコンルーム

今日わたしたちの周囲のほとんどすべての製品に、少なくともワンチップマイコン以上のコンピュータが組み込まれています。
デジタルテレビやブルーレイレコーダなどはまさに機能を特化したコンピュータそのものですし、電気炊飯器や洗濯機などの家電品はもとより自動車エンジンの制御にいたるまで、あらゆる制御はほんの数ミリから数センチ四方のコンピュータで行われています。
このような時代の基礎を築くまでに、様々なコンピュータが登場しました。それは、わたしたちにとってもっとも身近なコンピュータらしい家電品である、「パソコン」に関しても真実です。かつてさまざまな、今とは比べ物にならないくらい多くのバリエーションに富んだ「マイコン」や「パソコン」が製品化されては消え、また製品化されては、消えて行きました。

 いまでは見かけることも少なくなった8bitパソコン、漢字が使える東洋の標準マシンPC-9801、メーカーによってプログラム言語に様々な方言が存在していた、なつかしのパソコンルームへようこそ

システムアガワより

このサイトに記載した情報は、すべて私個人のかすかな記憶によるものであり、勘違いや思い込みなども入り込んでいる可能性があります。
お気づきの点に関しましてはお気軽にお便りください。