煩悩の犬は追えども去らず |
ぼんのうのいぬはおえどもさらず |
欲望が人につきまとって離れないのを、犬が人にまといつくのにたとえた語。
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犬の遠吠え |
いぬのとおぼえ |
弱い犬が遠くの方で人に吠えることから、臆病者が陰で空威張りをすること。 |
犬も食わない |
いぬもくわない |
何でも食べる犬でさえ食べないという意から、非常に嫌がられ、だれからもまともには相手にされない様子。「夫婦喧嘩は犬も食わない」 |
犬も歩けば棒に当たる |
いぬもあるけばぼうにあたる |
犬もうろつき歩くから、棒で打たれるような目に遭うことになる。じっとしていればよいものを、出しゃばると思いがけない目に遭うという意。後には、出歩いているうちには、思いがけない幸運にぶつかることもある、という意味にも使われる。 |
犬馬の歯
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けんばのよわい |
自分の年齢をへりくだっていう語。犬や馬のようにむだな年齢を重ねるという意味。「歯」は「齢」と同じ。 |
虎を描いて狗に類す
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とらをえがいていぬにるいす |
物事を学んで失敗するたとえ。素質のない者が優れた人の真似をすると、かえって軽薄になる、という意。 |
尾を振る犬は叩かれず
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おをふるいぬはたたかれず |
従順な者には、だれもひどいことをしない。「尾を振る犬は打たれず」ともいう。〈類句〉杖の下に回る犬は打てぬ。 |
飼い犬に手を噛まれる
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かいいぬにてをかまれる |
普段、目をかけて世話してやった者から、裏切り的行為を受ける意。 |
垣堅くして犬入らず
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かきかたくしていぬいらず |
家庭内が正しく治まっていれば、それを乱すようなことは外部からはいってくることはない。 |
鶏鳴狗盗
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けいめいくどう |
いやしくつまらない者。鶏の鳴きまねをする人と、犬のようにこそこそと人の物を盗む人。 |
犬猿の仲
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けんえんのなか |
きわめて仲が悪い間柄にあること。 |
犬馬の心
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けんばのこころ |
主君や親のために尽くす忠誠心をいう。 |
跖の狗尭に吠ゆ
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せきのいぬぎょうにほゆ |
人はそれぞれ主人のために忠義を尽くすたとえ。大盗賊の盗跖に飼われている犬は、主人でなければ聖人の尭にもほえる。 |
羊頭を懸て狗肉を売る
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ようとうをかけてくにくをうる |
見かけだけ立派にして、実質が伴わないたとえ。看板に偽りがあること。羊の頭を看板に出しておき、その実は狗の肉を売ること。「羊頭狗肉」「羊頭を懸けて馬肉を売る」ともいう。
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狡兎死して走狗烹らる
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こうとししてそうくにらる |
利用価値がある間は使われるが、価値がなくなると捨てられるたとえ。すばしこい兎がつかまれば、それを追いまわしていた猟犬は不用として煮て食われてしまう。敵国が滅びると、戦功のあった謀臣は、じゃまにされて殺される。
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蜀犬日に吠ゆ
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しょっけんひにほゆ |
見識の狭い人が賢人のすぐれた言行を怪しみ疑って非難するたとえ。蜀は山地で雨が多いので日を見ることが少なく、たまに太陽を見ると犬が怪しんでほえたという。 |
犬馬の労
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けんばのろう |
主君または他人のために、力を尽くして奔走すること。他人に対して自分の労苦をへりくだって言う言葉。〈用法〉主人のために犬馬の労を惜しまない。 |
犬は三日飼えば三年恩を忘れぬ
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いぬはみっかかえばさんねんおんをわすれぬ |
犬は三日飼っただけでも、三年間その恩を忘れない。まして人は恩知らずであってはいけない、という意。 |
犬骨折って鷹の餌食
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いぬほねおってたかのえじき |
犬が苦労して追い出した獲物を鷹に取られる。苦労して手に入れかけたものを他人に奪われてしまうたとえ。
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一犬影に吠ゆれば百犬声に吠ゆ |
いっけんかげにほゆればひゃくけんこえにほゆ |
一匹の犬が、何かの影を見てほえると、あたりのたくさんの犬が、その声につられてほえたてる。だれかが、いいかげんなことを言い出すと、多くの人がよく確かめずにそれを言いふらすこと。「一犬虚に吠ゆれば万犬実を伝う」ともいう。 |