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《 アメリカ旅行記 T 》
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ロサンゼルス・ラスベガス・グランドキャニオンの旅
INT

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<<概要>>

旅行日程 2001年3月14日(水)出発ー3月20日(火)帰国

行     程 日本

14日
(水)
太田発
成田空港着
4階国際線出発ロビー  第1ターミナル Cカウンター前集合
      成田発     ユナイテッド890
ロサンゼルス着 入国手続き
ロサンゼルス発
ラスベガス着
レンタカー借入れ ホテル アラジン着  チェックイン
アラジン内で昼食   休憩
ホテル周辺散策
AM 9:20
PM 1:30
PM 1:50
PM 3:55
AM 1:25
AM 3:05
AM 4:20
AM 6:00

AM10:00
PM 5:20
PM 9:30
PM 9:50
PM11:55
AM 9:25
AM11:05
PM12:20
PM 2:00

PM 6:00
15日
(木)
アラジン内で朝食
グランドキャニオンへ出発
グランドキャニオン着
グランドキャニオン発
ラスベガス着  フリーモント・ストリート
ストラトスフィアタワー
PM10:00
PM11:30
AM 4:30
AM 6:30
PM12:00
PM 2:00
AM 6:00
AM 7:30
PM12:30
PM 2:30
PM 8:00
PM10:00
16日
(金)
アラジンで朝食
ベネチアン
ニューヨーク・ニューヨーク ルクソール
アウトレット・ワールド
昼食
ホテルへ戻り散歩
ジークフリード&ロイのマジックショー観覧のためミラージュへ
アラジン着
PM11:30
AM 1:00
AM 3:30
AM 4:30
AM 6:20
AM 7:30
AM 9:30
PM 2:30
AM 7:30
AM 9:00
AM11:30
PM12:30
PM 2:20
PM 3:30
PM 5:30
PM10:30
17日
(土)
アラジンで朝食
ラスベガス空港出発へ
ラスベガス発
ロサンゼルス着
サンタモニカ  昼食
ビバリーヒルズ
ファーマーズマーケット
チャイニーズ・シアター、チャイナタウン、コリアタウン
グリィス天文台
ホテル ヒルトン ユニバーサル 着
PM11:00
AM 0:30
AM 1:40
AM 2:50
AM 5:00



AM11:00
PM12:00
AM 7:00
AM 8:30
AM 9:40
AM10:50
PM 1:00



PM 7:00
PM 8:00
18日
(日)
朝食
ユニバーサルスタジオ
ホテル着
PM11:30
AM 1:00
AM 9:30
AM 7:30
AM 9:00
PM 5:30
19日
(月)
朝食
ホテル ヒルトン ユニバーサル出発
ロサンゼルス空港着
ロサンゼルス空港発      ユナイテッド897便
PM11:00
PM12:00
AM 1:00
AM 3:40
AM 7:00
AM 8:00
AM 9:00
AM11:40
20日
(火)
成田国際空港着 PM 4:20 AM 0:20



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《 旅行記 》



3月14日(水)


出発


 AM8:30頃、出掛ける準備をしているとINT(イントウ)のTさんから、
「支度は出来ましたか」と電話が入った。今回の我家の旅をサポートして頂ける方です。

 INT(イントウ)の障害者向けツアー(ラスベガス・グランドキャニオンの旅)に
家族5人で申し込んだのですが、「ご家族ならば別に企画された方が良いのでは・・・」と
勧められ、去年の12月初旬からメールでTさんと連絡を取り合い、
今回の旅を実現する事が出来ました。
 車椅子で一般のツアーに参加するのは難しいし、私達は英語がダメなので不安であり、
同行して頂く事にしました。

 AM9:00、妻の両親が我家に到着。
なにやら数日前から膝に水が溜まって足が痛いと、
父が足を引きずりながらバゲージを私のオデッセイに積み替える。

 AM9:20、予定より20分遅れて我家を出発。
高速に乗ってしまえば、そのまま成田空港までノンストップで行く予定なので、
館林のユニーで店が開くのを待って、父の膝に塗る薬を買う。

 今まで体が痛い等と一度も言った事がなかった父が、よりによって旅行直前になって、
膝に水が溜まるとは・・・。今更キャンセルも出来ないし、
溜まった水を抜くのも旅行前日では余計危険だと言う事で、
気休めにバンテリンを買って館林インターへ。

 首都高速に入ったとたん渋滞にはまる。ディズニーランドの浦安位から順調に流れ出し、
速度を上げ様と思ったとたん、右前方の地味な車のルーフから
クルクル回る派手なライトが出てきてドキッ!!良かったー。俺じゃなくて・・・。

 PM12:30空港まで後20分位の所で、Tさんから携帯に電話が入り状況を説明。
予定ではこのまま高速で成田空港に入り空港内で昼食を採り、
出発まで売店でもユックリ見ようかと思っていたのですが、
いつもの様にコンビニで軽く済ます事になった。

最近の我家の旅行は、コンビニで弁当を買って車内で食べる事が多い。

やはり、早い、安い、うまい??・・・

コンビニを探すのに多少道に迷ったが、PM1:30空港に到着。


成田空港


 前回ヨーロッパに行った時は、周辺のパーキングに停めたが、
車椅子では介助者がいないと送迎バスに乗り移れないので、今回はインターネットで
事前に駐車場を探した結果、リフト付の送迎バスを持っているパーキングを発見した。
しかし、空港内の駐車場も清算時に身障者手帳を見せれば半額に成ると言う事で、
7日間の旅行では大差がないため、今回は空港内の第一駐車場の
身障者用に車を停める事にした。

 4階の出発ロビーへ行くと、妻がTさんを発見。さっきの電話で服装を
教わっていたらしい。やや白髪混じりのナイスミドル???
出迎えてくれたニコニコした笑顔が気さくそうで印象的でした。
3ヶ月近くメールのやり取りはしていたが、お会いするのは初めて、
これなら安心して任せられそうだとホッとし、兄の携帯に『じゃあ、行って来る。』と一報。

 ユナイテッドのカウンターでバゲージを預け搭乗手続きを済ませて、
銀行で1万円をドルに両替、約82ドル。1ドル122円位だった。
6年前に香港に行った時は、1ドル90円位だったのに・・・。

 森さん、マスコミでは辞めるって言ってましたよ!。どうして、総裁選の前倒し
だけなの・・・って、誰がやっても、今は同じか・・・。。。

 空港職員?ユナイテッドの職員?に案内して頂き出国審査をし、喫煙室で最後の一服。
車椅子利用者は、機内の座席まで職員がお手伝いをして下さるのだが、
私の様に自力で立つ事が出来ない人は想定していないらしく、職員は一人だった。
事前に申し出ておけば二人付けてくれたのだろうか?

Tさんと職員とで体を持ち上げて頂き、機内用の車椅子から座席に無事移動完了。


機内


 ユナイテッド890便、成田発ロサンゼルス行き定刻PM3:55発。
予定より15分遅れてPM4:10分滑走路へ向かう。

 離陸後1時間位して機内サービスが始まる。最初にドリンクサービスでワインを頼んだ。

 6年前ユナイテッドを利用してカナダに行って来た妻達の話によると、
ユナイテッドの食事は「犬でも食わねー」と言っていたが、
減量中の私には、まあまあの様な気がした。

 Tさんとのメールのやり取りで、ラスベガスに着いたらレンタカー会社に行くのに
バスに乗らなければならないので、その時はおんぶします。
出来るだけ減量しておいて下さい。と言う事で、
豆腐ダイエットで75kgあった体重を3週間で5kg減らした。

 車椅子での減量は運動ではなかなか困難、粗食の少食が一番。
ユナイテッドの食事も今の私にはなんて言う事もない。

 ロサンゼルスまで8時間30分、途中やや肩甲骨の辺りが張る様な気がして、
背中と背もたれの間にお茶のペットボトルを挟み、ゴリゴリと刺激。これが結構快感。

 ビジネスクラスの直ぐ後ろでエコノミーの最前列、エコノミーの普通の座席間より
広かったため、靴を脱ぎ足の下に手荷物を置いて足を上にあげる。むくみ対策である。
が、殆ど効果なし。歩ける人ならば機内を歩く事によって第二の心臓である
ふくらはぎの刺激で、多少むくみは違うのだろうが、全く歩けない私の足はパンパンである。
エコノミー症候群を気にし、水分を多めに摂取したせいだろうか?

そして今回は少し旅慣れてきたのだろうか、少しは眠ることが出来た。


ロサンゼルス空港


まもなくロサンゼルス空港到着であるが、雲が掛かっていて下が見えない。

 予定どうり現地時間の8時30分頃、滑走路に降りたがターミナルが空いていないと
言う事で50分位駐機出来ずに機内で待たされた。入国審査後、バゲージを取りに行ったが、
大混雑。乗継までの時間がない。Tさんが税関に文句を言ったが、
「次の飛行機で行けば」と軽くあしらわれた。そして乗り継ぎのターミナルまで移動。
この距離が結構有る。妻は自力歩行可能だが歩行困難者である。時間が無いと言う焦りで
文句が言い切れなかったが、なんとか予定していた便に間に合い搭乗した。
ラスベガス行き定刻AM10:26も約40分遅れて出発。

 ロッキー山脈を過ぎると雲も切れ、眼下に広大な砂漠が見渡せる。
赤み掛かった地面に道路が数本、ナスカの地上絵のように見える。


ラスベガス空港


 ラスベガス12時20分着。滑走路からルクソールのピラミッドが見える。
空港の隣が直ぐラスベガスのメインストリートのストリップ通りである。
世界広しと言えど、これだけ空港と繁華街が近い都市は少ないと思う。

 予約しておいたレンタカーを借りるため、ハーツのシャトルバスを待つ間、
やっと一服が出来た。ロサンゼルス空港で一服しようと思っていたが、喫煙所も見当たらず、
時間的にそれどころではなかったので、15時間ぶりの一服で、気温は長袖のワイシャツに
薄手のセーターでちょうど良く、心地良い一服が出来た。

 バスにおんぶして乗り込むのかと思ったら、このシャトルバスは低床で床もフラット、
その上車高も下がる。一段上がった歩道からだと、楽々車椅子のまま乗り込めた。


レンタカー


 今回私は、グランドキャニオンまでの僻地を走ってみようと思い、国際免許を持って来た。
国際免許は、国際免許用の写真とパスポート、今の免許証と手数料が2,600円位だったかな?
試験場で直ぐに貰えた。厚紙で出来た三つ折の安っぽい免許証だ。

 予約した車はオデッセイと聞いていたが違い、座席の位置はデリカ並みでかなり高い、
オデッセイならいつも乗っているので一人で乗り移れるのだが、この高さだと一人では無理。
違う車種はないかと聞いたが、ハンドコントロール付きで6人以上乗れるのは、これだけと
言うので諦め、Tさんにズボンを、父に足を持ってもらい乗り込む。

 父の足は何故か飛行機に乗ったら痛みが無くなったと言う。バンテリンが効いたのか?
気持ちの問題なのか?とにかく痛みが無くなってもらったおかげで、
何とか車に乗せて貰う事が出来た。5kgの減量も少しは有効だったかな?

 右側通行、私は未経験のためTさんに市街地の運転を負かせ、
私は地図を見ながらホテルまでナビゲーター。


ホテル


 ホテルはアラジン。ストリップ通りのほぼ中央に位置し隣がパリス、前がベラッジオで
ロケーションは良い。部屋は22階建ての21階で眺めは良かったが、
ストリップには面しておらず丁度反対側でダウンタウンが良く見えた。

 遅い昼食を採るためにカジノを通ってレストランへ、2階のカジノフロアは大きめの
パチンコ屋の5・6倍はあろうか?見渡す限りスロット・スロット・スロットだった。
ウィンナーのランチセットを食べたが、塩辛くパリパリ感がないので、
あまり口に合わなかった。


夜のストリップ通り


 昼食後、部屋に戻りちょっと昼寝し、PM6:00夜の街の散歩に出掛ける。
1階のロビーから出たらストリップ通りに歩道がなく、そのまま車道を歩いてしまった。
歩道はこのアラジンの前だけ2階のカジノフロアのロビーの前を通っていた。
だから、カジノから出れば歩道に出られたのだが、知らなかったので仕方がない。
車道を歩いていたら路線バスを待つおばさんに、なにか言われたがチンプンカン。

 そのうち、妻が足が痛いと言い出した。歩き疲れたのだろう。
車椅子が借りられないか交渉するため、妻とTさんとでフロントに向かう。
歩道からエスカレーターで登った直ぐが、カジノの入り口だった。

待っている間、目の前のベラッジオで噴水ショーが始まった。

    

    

 ライトアップされた噴水が、まるで生き物の様に音楽と共に踊りだす。
横一列100m位の噴水が、空高く吹き上げて壮大である。
ショーが終わると6車線の道を挟んだ反対側に居ても、気温が下がった様な気がした。

 暫らく待つと妻がTさんに車椅子を押されてスロープを下って来た。
『さっきショーが終わったばかりで6:30ちょうどに始まったから、
この次は7:00からかもしれない』と話し、青(歩行者用信号は白)になったと同時に
急いで横断歩道を渡るが、道の真ん中辺で早くも点滅。
歩道は日本の歩道の様に一段高くなっており、そこからスロープで
道路に下りるのだが、歩道と道路の境目に全く段差が感じられない。

 日本は最低でも1cmは平気で有るし、スロープがきつい所も多々有るのに対し、
実に快適な造りである。

 交差点の横断歩道を渡り終えるとじきに噴水ショーが始まった。
目前で見るショーは迫力満点でまた格別である。

    

 ショーが終わると右にパリスのエッフェル塔を見ながら
シーザス・パレスの方に向かって歩く。
こちら側の歩道はタイル張りで車椅子ではゴツゴツと振動が伝わり、
やや不快。シーザス・パレスの所の交差点でパリス側に渡りたいのだが、
横断歩道がない。あるのは歩道橋のみで、シーザス・パレスの2階から出ている。
とりあえずホテル内に入り、エレベーターで2階に上がってみると歩道橋への出口があった。

 出口は回転ドアで車椅子用の押しボタンが有り、これを押すと回転が遅くなる。
歩道橋を渡り反対側へ渡ると、階段・エスカレーターと共にちゃんとエレベーターがあった。
こちら側は建物内ではなく普通の屋外だが、こう言う所がさすがアメリカって感じで、
ガラス張りのエレベーター内は広く暖房が効いていた。

パリスのエッフェル塔に登った。

     

 一人9ドル。展望台に登るとラスベガスの夜景が遠くまで見渡せる。
こういう情景をよく、『宝石箱をひっくり返した』と言うが、
正にその通りでホテルのネオンが綺麗だ。
カリフォルニアの一部の地域では、電力が足りなく停電になったりする。
と最近のニュースで聞いた事があったが、ここは大丈夫なのだろうか?
それにしてもこの展望台は周りが金網のため、夜風が肌寒く感じたので
早めに撤退する事にした。凱旋門の前を通ってアラジンに戻る。

    

    

 ガジノ内に入ったが、バカでかくて何処にエレベーターが在るのか分からない。
遅い昼食だったので、夕食は採らずそのまま部屋に戻り、お菓子を軽くほおばり、
初日のこの日は寝た。

 父とTさんはカジノへ出かけ、父はルーレットで32倍が4回当り、
400ドル位儲かったそうだ。



3月15日(木)


グランドキャニオンへ出発


 グランドキャニオンまでは往復960km位あり日帰りの予定である。
朝早く出発するため5時に起き、6時にレストランへ行った。注文をしたが、
かなりのんびりしている。結局、
出発はAM7:30になってしまった。

 Tさんの運転でグランドキャニオンへ向け出発。この日も快晴で絶好のドライブ日和だ。

 朝の通勤時間だろうか市街地はやや混んでいた。右折をする時、アメリカは信号が赤でも
安全が確認できれば行って良いそうだ。実に合理的である。

 ラスベガスの郊外へ出て暫く走ると山岳地帯に入る。
ラスベガスは砂漠の真ん中に造られた都市だ。郊外にも山岳地帯にも緑は少ない。
砂漠と言っても砂ではなく、赤み掛かった地面が剥き出していて、
そこに所々、草と低い木が生えているだけである。

    

 コロラド川をダムで堰き止めたメード湖が見えてきた。もう少し行くとダムがある。
このフーバーダムはラスベガスの電力の全てと、一部ロサンゼルスの電力を賄っているそうだ。
フーバーダムを過ぎるとやがて、地平線まで見渡せるような平地になる。

 どこまで走っても変わり映えしないような砂漠の中を私達はキングマンと言う町を目指し、
ここからフリーウェイの40号線で東へ走りウィリアムズまで行き、北上して
グランドキャニオン・ナショナルパークへ入る予定だ。

  

 フリーウェイに入って暫く走り、やがて一般道へ降りた。
出発してから200Km位走っただろうか。選手交代である。
私が、助手席から運転席へ移る。アメリカのフリーウェイには日本の高速道路みたいに、
パーキングやサービスエリアはない。通行料もタダである。だから休憩や給油の時は
一時フリーウェイを降りて用を足す。

 いよいよ私の運転である。このハンドコントロールは、コラム式で左レバーである。
左操作の方が慣れているため、こちら側に付いている車を借りた。
押すとブレーキは同じだが、アクセルは下方に押し下げる。
この点が私が使っているハンドコントロールと異なり、やや使いづらい。

 法定速度75マイル・120Km/hをやや?超えるスピードで走り続ける。
左ハンドルも初めてだが特に違和感はなく順調である。
AM10:30頃ウィリアムズの手前で給油と休憩タイム。給油はセルフサービスで
全てカード決済だそうだ。1リットル40円前後でかなり安い。
ガソリンスタンドのコンビニで、昨夜カジノで儲かった人に、
ダイエットペプシを奢って貰う。乾燥地帯のためか喉が渇く。

 ふたたびウィリアムズへ向け走り出す。相変わらず変わり映えしない風景の中、
前方のコンボイとの距離が縮まり、抜き去るのを楽しみながら、
長かったフリーウェイを降りる。

 一般道に出て初めての交差点。右側通行の右折、一時停止でイメージトレーニング後発進。
交通量が少なく、交差点を通過するのは私達だけである。右側通行をマスターするのには、
少し交通量が多い方が、前車の後をついていけるので楽なような気がした。

 前方にポツンと山がひとつ見えるが、なかなか近くにならない。あれを過ぎて暫く走ると
グランドキャニオンだそうだ。道端の岩陰に雪が見える様になってきた。
70マイル約100Kmをほぼ一直線で緩やかに登っているので、登っている感じはないのだが、
少し耳が変になってきた。
森の中に入りグランドキャニオン入り口のゲートで普通車1台、20ドルの入場料を払い、
PM12:30頃道端の展望台に到着。

    

    

 TVで見る展望台は階段が有ったので心配していたが、ここの展望台は、
道の直ぐ脇が30台位車が置けるパーキングで車椅子でも不自由なく見ることが出来た。
それにしても快晴で眺めが良い。標高2200m残雪は有ったが風がないので寒くはない。
誰の心がけが良いのだろうか? コロラド川が創った壮大な芸術作品と、しばし記念撮影。

 ビジターセンターが有る所で昼食、お買い物タイム後、PM2:30帰路につく。
また来た道を480km戻らなくてはならない。気が遠くなりそうな話だが僻地のため、
一般道でも信号がなくフリーウェイ並みに走れる。
遠くに貨物列車がゆっくり走って来るのが見え始めたが、最後尾が見えないぐらい長い。
こんな風景もアメリカの大きさを感じさせてくれる。

    

 低い稜線に陽が沈み、フリーウェイの40号線を西に向かってひたすら走ると、
来る時には通った記憶がない橋を渡った。
おかしいと思いながらも走り続けると、検問所の様な所があり、
「どこから来ましたか?これからどこへ行きますか?」と質問された。
『グランドキャニオンへ行って来た。これからラスベガスのホテルへ帰る』と答えると、
ラスベガスまで80マイル約130kmあると言う、
どうやらこの道を行けばラスベガスに帰れる事が分かりホッとした。
それにしてもあの検問所は何だったんだろうかと思いTさんに尋ねると、
グランドキャニオンがあるアリゾナ州とラスベガスがあるネバダ州との州境の
検問所ではないかと言う。

 今思えばキングマンでフリーウェイを降り93号線に出る予定だったが、
降り口を見逃し、95号線を降りていたようだ。

 星も見えない真っ暗な道、たまにすれ違うコンボイのライトが、
何故かこちら側の車線を走っているのではないかと錯覚し、
正面衝突の危機を感じドキッとする。
やがて前方の稜線上の空に明るい所が見えてきた。ラスベガスの明かりのようだ。
だんだん明るい部分が大きくなり、規則正しい間隔で飛ぶ飛行機のライトが見える。
マッカラン空港への着陸のため順番に等間隔で進入しているみたいだ。
小高い丘の上からラスベガスのネオンが見え出した。遠くにルクソールの
ピラミッドの頂上から出ているレーザー光線が天高く照らしているのが見える。
ストラトスフィア・タワーがだんだん近くなる。

何とか無事8時に今日の二番目の見学予定地フリーモント・ストリートに到着。

今日はこの後、ストラトスフィア・タワーにも登る予定だ。


フリーモント・ストリート


 車から降りるとトイレ騒ぎ。大きな店に入ってトイレを聞くが使わせてもらえない。
コンビニならと思い入ってみるが日本とは違い、ここも断られた。数件目に入った店で、
「トイレならカジノへ行け」と言われカジノへ行くが、ここのカジノもバカでかくて、
どこに在るのか分からず、おばさんに『Where is the rest room?』と聞くと、
教えてくれている様だがチンプンカン。戸惑いながら指差した方へ歩き出すと、
親切なおばさんが来て案内してくれた。
やっとスッとした所でアーケードの下へ出る。

    

       

 このフリーモント・ストリートはアーケードのアーチ状の天井に210万個もの
電球が埋め込まれており、カラーで発色する。長さはざっと200mはあるように見える。
この天井が巨大な液晶ビジョンの様になり、音楽と共に浮かび出る映像は迫力満点だった。


ストラトスフィア・タワー


 ストラトスフィア・タワーに着いたが、パリスのエッフェル塔の時と同じで、
Tさんは高所恐怖症のため自分達だけで行った。
チケット売り場で5人分24ドルを支払いチケットを買う。「あっちへ行け」と説明を受け、
その時「エレベーターと3」は聞き取れたが、後はチンプンカン。

 そのエレベーターを見つけ、中から出てきた日本人風の人に日本語で話し掛けると、
その人達もこれから展望台に登ると言うので付いて行ったらエスカレーターだった。

 どうやら展望台へ登るエレベーターの乗り口は二階に在るらしい。
だから、あっちのエレベーターと言われたのだ、と気が付きさっきのエレベーターまで戻ると、
5台あるエレベーターの真ん中、端から3番目に車椅子マークがあった。
聞き取れた3はこれだった。

 一緒に降りたベビーカーの家族連れの後を着いて行くと、
扉の脇の車椅子マークのボタンを押した。重そうな鉄の扉が自動で開くとタワーに
登る沢山の客が居て、その中にさっきの人達が居た。
ありがたい事に心配してくれてた様だった。

    

 展望台に登ってみると、昨夜のパリスのエッフェル塔よりも高く、
より遠くの夜景が見渡せるが、昨夜のエッフェル塔より街外れに在るせいか
差ほど感動はなかった。


ホテル


 PM11:00頃ホテルに戻り、夕食はグランドキャニオンの
スーパーで買ったパンとバナナで済ませた。

先に休みウトウトすると叩き起こされた。
風呂場で妻達が騒いでいる。

 レバーが壊れシャワーが止まらないと、先に妻の両親が起こされたそうだ。
父がやっても止まらず、俺が叩き起こされた。
『ほっといて明日の朝フロントに連絡すれば』と、しらばっくれて寝ていたら、
妻の母がフロントへ行って呼んで来ると、勇気ある発言。

 どうやって意思伝達(英語)するのだろう?と思ったら、
袖をつかんで引張って来ると言う。しかたなく起きフロントへ電話し、
片言の英語で『shower lever broken water None stop』と言ったら、
どうにか通じたらしい。
AM1:20エンジニアが来てくれて夜中のハプニングが終わった。



3月16日(金)


ホテルめぐりの朝


 今日の予定はホテルめぐりだ。AM7:30朝食を採りにビュッフェに行くと、
メキシコ・イタリア・アジア・等々、各国のコーナーが十数か所有り、
それぞれのコーナーに料理が並ぶ。
朝から食べ放題。思えばアメリカに来てから『くったー!』と言う
充実感を味わってない。皆同じだ。
俺も妻も親達も何度料理を取りに席を立った事か・・・。
俺もダイエット中だったが、この時とばかり食いまくる。
糖尿病の父もお構いなし。インスリンを打って食いまくる。
朝から丈夫な胃袋を持った家族だった。


ベネチアン


 今日も天気が良い。AM9:00最初のホテルめぐり、
ベネチアンホテルに向け出発。
車で4・5分行った所だ。エントランスでボーイに車を預けロビーに入ると、
そこは中世のイタリア。天井に描かれた絵、
フレスコ画がヨーロッパの古い教会を思い立たせる。

    

    

 2階に上がると、両側にイタリアン・ブランドショップ、オープン・カフェ、
レストランが軒を連ね、天井にはまるで屋外に居るかのような
錯覚を起こすほど綺麗に描かれてた空が。
少し歩くと運河が流れ、ゴンドラ(船)に乗ったおじさんがカンツォーネを歌い、
行った事はないけどベニスってこんな感じの所かなー?と思わせる。

    

    

 本当に屋内に居る事を忘れさせてしまうほど良く出来ている。
下手なテーマパークより余程良い。こんな所が無料で見られるとは感激である。


ルクソール、エクスガリバー、ニューヨーク・ニューヨーク


 AM11:30次の目的地ルクソールに着いたが、ここは外観のピラミッドと
スフィンクスをカメラに収める予定だけなので、少し離れた正面の空き地へ移動。

    

    

    

 エクスガリバーとニューヨーク・ニューヨークもストリップを挟んだ対面の
無料駐車場に車を置き、記念撮影。


 ベルツファクトリー・アウトレット・ワールド


 PM12:30ベルツファクトリー・アウトレット・ワールドへ到着。
PM2:00まで各自自由行動。殆どが着る物、バック、靴屋等で、俺には興味はなかった。
唯一館内に化石や鉱石を扱った店が有ったので、ここで暇をつぶした。


 昼食


 昼食を採るため再びベネチアンの方まで戻った。中華料理店で昼食後、
店の外に出ると隅に日本語でコンビニと書かれた店が有った。
中に入ると壁際のカウンターでどんぶりに口をつけ、うどんの汁をすすっていた
外人女性が一人いた。店内を見渡すと、おにぎりやお稲荷さんが有り、
最初からここで食べれば良かったと後悔した。
俺達は今朝の食べ過ぎが尾を引いていたのだが、糖尿病の人はそうでもなさそうだった。


M&M


 PM3:30一度ホテルに戻り徒歩でM&Mのチョコレート屋に行く。
夜のストリップも良いが、昼のストリップもまた、良いもんだ。
今日は金曜日のせいか人も車も多い。

 ここは、出発前の土曜日に旅サラダと言う番組で紹介された店で、
2階にはTVで見た様に色分けされたマーブルチョコレートが壁一面に各々筒に入り、
カラフルだった。筒の下のレバーで自分のほしい分量を袋に取り、グラム数の量り売りで、
ピーナツ入りのマーブルが美味しかった。


ジークフリード&ロイのマジックショー


 PM4:30ホテルに戻り1時間ほど休憩後、
ジークフリード&ロイのマジックショーを見るためにミラージュへ歩いて行く。

    

    

    

 ミラージュの中に入ると左側のガラス越しにホワイトタイガーが水浴びをしていた。
カジノの中を通り2ヶ月前に予約して置いたチケットを貰うために受付へ、
100ドル50セントと書かれたチケットを貰う。ショーが始まるのはPM7:30からで、
まだ1時間もあるが席へ通され待たされる。

 ジークフリード&ロイのマジックショーは、ホワイトタイガーや象を一瞬にして消す
マジックで、TVで見た事があり日本でも何度か公演している様だ。
いよいよショーが始まり目の前で起こる不思議な現象にあっけに取られ、
サービスで付いた2杯のドリンクも飲み終わらない内に、
1時間半がアッという間に過ぎてしまった。


ホテル


 今日はショーが終わったら、ミラージュの名物、火山の噴火とトレジャーアイランドの

        

        

海賊ショーを見る予定だったが、風が強くなり肌寒くなったので早めに
ホテルへ引き返し、荷物の整理をした。



3月17日(土)


ロサンゼルスへ


 ロサンゼルスへ向かうためAM7:00ビュッフェが開く時間に会場へ行ったが、
係りが誰も居ない。各コーナーのシェフもまだ準備中だ。仕方がないのでレストランへ行き
朝食を済ませ、
AM8:30ホテルを出た。

 ハーツに車を返し、空港へのシャトルバスに乗ろうとしたら、
来た時に乗せて来て頂いた運転手さんでチョット待ってと言われた。
車高を下げてくれたので乗り込もうとすると、まだ待てと言う。
何と、車体からスロープが出てきたのだ。おかげさまで地面から楽々乗り込む事ができ、
AM9:40ラスベガスの空港を後にした。

 AM10:50予定より早くロサンゼルス空港へ到着。
到着ロビーから出口へ向かうため電車に乗る。
この電車のホームは、線路とホームがガラスの壁で仕切られており、
電車の乗り口と連動して、エレベータの扉の様にホームの扉が開く。
日本の鉄道もこのシステムにすれば、あのような悲惨な転落事故は、
防ぐ事が出来たのにと思った。

 市内観光に向けトイレタイム。今回の旅行中に使ったトイレには、
身障者用と言う特別な個室は無かった。男性用、女性用の中に数箇所、
車椅子のまま入る事が出来る大きめなスペースがある。
私が行った時は、運悪く2箇所共塞がっていたが、少し待つと中から、
お相撲さん体型の人がゼーゼー息をきらし出てきた。
アメリカは国もでかいが人もでかい。この様な体型の方を沢山見かけた。
こう言う人にとっても、大き目な個室は必要であるため、
日本の様に障害者のために特別にあつらえた個室は無かった。


ロサンゼルス市内観光


 PM12:00チャーターした10人乗りのタクシーが来た。
これも座席の位置が高いので、持ち上げてもらい乗り込む。
ヨットハーバーに立ち寄った後、サンタモニカ海岸で心地良い日差しと風を感じ散歩。
大道芸や露店を覗きこみ桟橋上で昼食。

    

 再びタクシーでビバリーヒルズの閑静な高級住宅街とティファニー、
バレンチノ、カルチェ、クリスチャン・ディオール等有名ブランド店が建ち並ぶ、
しっとりと落ち着いた雰囲気の高級ショッピング街を『場違い』と思いつつすり抜け、
ファーマーズ・マーケットへ。

 ここはうちら向けの庶民的な所だ。市場の様な感じで、
くだもの屋で飲んだ絞りたてのオレンジジュースがうまかった。

 チャイニーズシアターで有名なスターたちの手形を見て、
チャイナ・タウン、コリア・タウンを車窓から眺め、リトル東京のコンビニで、
シャケと梅干のおむすびを買う。日本人の胃袋には米が一番。

 PM7:00ロサンゼルスの夜景が一望できる、
山の上のグリフィス天文台に登ったが残念な事にスモッグでガスっていて、
あまり綺麗に見る事が出来なかった。

 そしてPM8:00ユニバーサル・スタジオの直ぐ下にあるホテル、
ユニバーサル・シティ・ヒルトン&タワーズに到着。



3月18日(日)


ユニバーサル・スタジオ


 夕べはコンビニで買ったおむすびだけだったので、さすがにお腹がすいた。
AM7:30朝食のビュッフェ会場に入る。日本人向けに豆腐や味噌汁もあったが、
重たい物が好み、朝から肉やウインナーを食べ、AM9:00リフト付のシャトルバスで
ユニバーサル・スタジオへ向かう。入場料43ドル。

    

    

 最初にターミネーターの3D映画を観てから、バック・トゥ・ザ・フューチャーの
デロリアンに乗り込む、「か、か、加速感が凄い!」前後左右に凄い加速Gを感じる。
ジェット・コースターとは違い、その場を動く訳ではないのだが・・・。
一同唖然とした。

 私はこういう体になってからこの様な体験は初めてだったので、
ものすごく楽しかった。
東京ディズニーランドに行っても、ジェットコースター系等の乗り物には
乗せてもらえないので、ユニバーサル・スタジオの方が断然面白い。
大阪のオープンが待ちどうしい。

    

    

 ジュラシック・パークもボートに乗って急降下。
合羽を着ていたがパンツがびしょ濡れで、これも面白かった。

 その他バックドラフトやウォーター・ワールド等を楽しみ、
園外のみやげ物店を散策するが、日本の様に友人・親戚等にお配り出来る様な土産は
売っていない。日本ならE・Tの人形焼や“ユニバーサル・スタジオへ行って来ました”
お菓子がありそうだが、『恐竜のTシャツやオモチャじゃあ、どうもねー・・』
ホテルへ戻るためシャトルバス乗り場へ。

 この時はTさんと親達はすでにホテルへ戻っていたため俺と妻だけである。
待っていると、5両位つながったトロッコみたいな乗り物が来たが、
車椅子のままではこれに乗り込む事が出来ず見送る。係りの人が話し掛けてくるが、
何を言っているのか分からない。とりあえず自分の言いたい事だけ言う。
『I want to go to the HILTON by bus with the lift』・・
10分待つように言われた気がした。何とか通じたようだが、来るのはトロッコだけで、
40分ぐらい待っても今朝乗って来たリフト付きバスは来ない。
度々係員が気にかけて、こちらを見ながら無線でどこかと話をしている様子。
バスではないがやっとそれらしい車が来た。
わざわざ私のためにリフト付きの車を手配してくれたようだ。
こうしてホテルに戻ることが出来た。

 夕食を食べにビュッフェ会場へ、ビールで乾杯。
ステーキや海老、普段食べた事がないロブスターをたらふく食べ、
とどめにケーキでアメリカの最後の夜が終わった。



3月19日(月)


帰国のためロサンゼルス空港へ


 朝食後、チェックアウトのためフロントの前に集合していると、
妻の航空チケットが落ちていたと、名前を呼ばれた。
本人は、いつどこで落としたのか全く記憶に無いと言う。
助かった。これが無いと空港について、真っ青になる所だった。

 AM8:00チャーターした10人乗りのタクシーに乗り空港へ。
月曜の朝と言う事もあり、フリー・ウェイは交通量が多い。
抜け道を駆使しAM9:00空港へ到着。


ロサンゼルス空港発


 ユナイテッドのカウンターにバゲージを預け、免税店でゆっくりみやげを買う。
このためにホテルを出るのを1時間早めた。

 AM11:40発の飛行機に乗るため、最後の一服を終え、
AM11:00搭乗はまだかとゲート付近で待っていると、
同じ便に乗る日本人が搭乗ゲートが変わったと教えてくれた。
急いで移動するが、よりによって端から端まで、
距離にして1Km位は軽くありそうだ。
俺はTさんに車椅子を押してもらい、一足先に移動完了。
搭乗口で機内用の車椅子に乗り移るため空港職員を待つ。残るは妻たちだが、
搭乗ゲート間を走る電気自動車に乗せてもらう事ができ、何とか間に合った。


到着


 日付変更線を超え、日本時間3月20日(火)PM4:20成田に到着。
他の乗客が降り、機内用の車椅子が来るのを待つ。
車椅子に乗り移りバゲージを取りに行くと、バゲージの角に凹んだ様な跡や、
かなり擦れた跡があった。他の乗客もかなり損傷している。
よほど取り扱いがずさんなのだろう。出口付近のユナイテッドのカウンターで文句を言う。
Tさんが30分位かけて交渉し、やっと、弁償修理してもらえる事になった。

 当り前の事をしてもらうのにも、向うはすんなり「ウン」とは言わず、
”申し訳有りませんでした”という誠意が、全く感じられなかった。
書類に記入し、後日料金着払いでユナイテッドに送れば、修理し、
送り返してくれるそうだ。

 PM6:00携帯から兄弟や親戚に
『無事成田に着いた。今から空港を出るところ』と報告。
PM9:00無事、家に着く。Tさんに報告の電話を入れるとTさんも今、
伊丹空港に着いた所だと言った。


この日体重測定してみると、みごとに3sリバウンドしていた。






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 今回の旅行は、INT(イントウ)さんに同行して頂いたため、
安心して楽しむ事が出来ました。
また、旅行中の写真もファイリングして郵送して頂き、
我々では撮れない様な貴重なシーンも有り、大変良い思い出が出来ました。
家族一同感謝いたしております。
ありがとうございました。