賢信の戦った日々

入院中のことを日記のようにしてつづっています。
この中のことはあくまでも私の記憶です。
かけられた言葉などはあやふやです。
相手はそんな意味で言ったのではないかもしれませんが、
私はそう感じたというのもあります
2003/07/29    腹部エコー
賢信の顔は呼吸器を固定するためにつけているテープのせいで肌が荒れ、傷だらけになっていました。少しずつ張り替えてはくれるのですが・・・
看護師さん達と賢信の話をすると 過去形になっている自分に気づきました。自分でもビックリしました。
 カリウムが今度は低すぎると カリウムを足されることになりました。黄色い点滴が入っていきます
体を拭いてやるとお尻の少し上に床ずれが出来ている。これはものすごくショックでした。
床ずれというと寝たきりのお年寄りというイメージがあるし、こんなにすぐに来る物とは思いませんでした。今まで賢信の状態がわかる物はいつも貰う血液検査の紙だけでしたので、目に見えて痛々しい姿は本当にショックでした。その後、ソフトナースというのをひいてもらい、向きを少しずつ変えることになりました。
 夕方腹部のエコーを取りました。
肝臓や腎臓もさほど大きくはなっていない。先生が想像するよりも綺麗。ただし「見た目は綺麗。中身はわからない」と言われました。
心臓はとても元気!もう一大違う機械が来て詳細に調べて貰うがとてもいい!
腸は少し浮腫んでいてそこから蛋白が漏れているのか・・・それほどでもなさそう ガスも腹水も少ししかたまっておらず、エコーだけ見る限りは普通の人とあまり変わらないとのこと。
 エコーが終わった後、主治医の先生が聴診器で賢信の心音を聞かせてくれました。
「ドクッドクッ」元気な可愛い音が聞こえます。元気いっぱい動いています。これは本当に嬉しかったです。後に私は聴診器を買ったほどです。時々子供の音を聞いて喜んでいます。
体の何処も悪いのに肺と心臓だけは元気でした。何とか頑張ってくれ!
 その頃からGOT、GPTとも数値が下がっていきました。1万をきるようになりました。
 看護士さん達は明るい話を良くしてくれました。
 主人はいつも点滴の中にある空気が気になるらしく指ではじいて上に上げていました。輸液ポンプがついているし、少々の空気は大丈夫なのですが気になるらしくいつもやっていました。
看護士さんがそれに気づくと、部屋に入ってきて空気を取ってくれます。
「すみません」というと「いえいえ気になることはすっきりしないとね。いつでも言って下さいね」といってくれました。
 賢信に聴診器をあてるときも聴診器を手で暖めてからあててくれました。
賢信にも沢山話しかけてくれました。
点滴には看護師さんが書いたアンパンマンの絵が貼られていました。
 点滴を替えるたびに仲間が増えていきました。賢信に意識があったら喜ぶだろうなあ。
意識がある子とおなじようにしてくれることが嬉しかったです。
 ほんのささいな事ですが、「こんな事してあげたい」という気持ちが嬉しかったです。
感謝でいっぱいでした。
 賢信の心臓の音聞けたよ。可愛くて一生懸命うっているのが聞こえたよ。アンパンマンも応援しているよ。
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Last updated: 2008/3/16