時々ね　自分がわからなくなるときがある。

なんで笑えるのかなあ、何でこんなに食欲があるのかなあ、泣く回数が減ってきたなあ・・・他の人は　泣き暮らしたり、生理が止まったり、やせたりしているのに　私って普通やン。おかしいんと違うかなあ？と思うときがあるのです。

悲しみ方でさえも　考えなければいけない　わからない・・・

苦しければ苦しいほど嬉しいんだけど　自分が不幸になれば嬉しいんだけど　一方で　抜け出さなくちゃと言う自分も居るんですよ。

すごく　矛盾している。

４月になると　ちらほらと　鯉のぼりが見えてくる。去年は　鯉のぼりあげられることが凄く嬉しくて　凄く早くから掲げていたなあ・・・

我が家に男の子供が居たことは事実だから　掲げても良いんだけれど　空しさもあって、鯉のぼり　どうしようかな・・・

常にね　「なんで」があります。

この「なんで」の中には　沢山あって、

なんで賢信が脳症になったの？

なんで賢信は死んだの？

なんで賢信なの？

なんでこんなことになったの？

なんで私の人生こんな事ばっかり？

という風に

たくさ〜んのなんでが出てきます。

この　なんで　を考え出すと　きりがないのですが・・・

ある程度　自分で大きな流れがあったんだろうとか　答えっぽい物を出しながら一度はおさめるのですが　数日すると　また「なんで」が出てきて　また答えを探すの繰り返しです。

多分　これに答えがないこともわかってるんですけどね・・・

なんでなんでなんでなんで　なんでだろうね・・・

今日の朝、賢信に供えている　ご飯をなおそうとしたとき　なんと　器を割ってしまいました。

もう　大ショック。

で、その日は変な夢を見たんですね。夢の中で夢を見ていて　主人の左目が明らかに違う色になってる夢を夢の中で見ていました。で、それを夢の中で主人に言ったら「実は俺左目痛いねん」と言って大騒ぎになる夢でした。（話がややこしいね）そんな夢を見た後に　割れたモンだから　すぐさま旦那に電話しちゃいました。「何ともない？大丈夫？」って。

で、何ともなかったのですが・・・しかし、割れた器　どうしたら良いんだろう？やっぱり　捨てるのは駄目だろうな・・

で、母に話すと「正夢を賢信が器を割って　守ってくれたんだよ。賢信があんた達を守ってくれるから」なんて言っていましたが、私はね　もう賢信は自由になって欲しいと思ってるんです。

お坊さんにも言われました。今後３０年（３３年どっちだっけ？）は賢信が　家族を守ってくれるって。

でもね　１才になったばかりの子供に３０年も　私達家族を守れだなんて　そんな重荷をかせるのが嫌なんです。

もちろん　賢信はいつまでも私の子で家族。私は絶対忘れない。

だけど賢信は忘れてくれて良いと思っている。新しい人生を選んで貰って良いと思う。

私はもう充分。賢信にいっぱい貰ったから。

賢信は好きな道を選んで欲しいと思う。

賢信がどんなに変わっても　違うところの子供になっても　賢信が私の子供であった事実は　変わらないから。

次は命を全うできる人生をきっと送れると　幸せな新しい人生があると　信じたいです。

　だけど私はあなたに会いたい。これも本当の気持ち。ごめんね　全く正反対のこと言ってる。

複雑だけど　賢信の好きな人生歩んで欲しい。

賢信は１年しか生きていない。

しかも　妊娠途中で引っ越しして　引っ越し先では知り合いが少なかったので　賢信という存在が強い人もそんなにいないと思う。

　葬儀で初めてであったという人も少なくなかった・・・

　　

賢信がいなくなってから　色んな物集めました。

まずは　入院先でのカルテ。

次に　出産した病院でのカルテ。

胎盤の重さとか　体温とか　母子手帳にないことも沢山ありました。

そして　保健所のも貰おうと思ったのですが　これは公文書になり　貰うのにかなりの手続きが必要とのこと。手に入れるのは難しいかも・・・

あとは　保険証でした。

保険証は２年に一回更新があります。

他の家族は　名前は印刷されているのに　賢信は更新の途中で産まれたので　手書きで名前が書かれていました。

で、更新もないまま、１年後に　２縦線を引かれて　抹消されました。

　保険証の更新もないままの短い一生でした。

それでも名前が残っている

だから　今年の更新時　会社に頼み込んで　更新して使えなくなった　保険証を貰うことにしました。新しい保険証はカードになっていました。

　１年の人生は短すぎて・・・賢信が生きた証を捜すのに　とにかく必死です・・・

入院中　２週間が過ぎた頃　正直「駄目かもしれない」と思っていた。

しれないどころか　駄目だろうと思っていたかもしれない。

だけれども　あきらめることが出来なかった。

それが良かったんだろうか・・・

結果的に賢信は　壮絶な姿で亡くなってしまった。

本当に　まともなところが何一つなかった。

途中で　頭を触って、脳の腫れが引いたのでは？と思っていたが実際は　もう潰れるところがなくなっただけだったようです。

変わらなかったのは髪の毛だけ。タオルで拭いてやると　滅茶苦茶抜けて驚きました。

看護師さんがお風呂に入っていないと　抜けたように見えるのよ　と言ってくれました。

黒ではなく、茶色がキツイ　サラサラの髪の毛でした。

お風呂に入れてあげたかったなあ。

「生きて」と願ったことが　あんな姿にしてしまったことが　良かったのかどうかわからない。

　先生とあとで話をしたときに「心停止を死と思っていました」と言われた一言は救いでしたが　

　私が願わなければ　賢信はもっと早く楽になっていたんじゃないかなあ。

時々　考える・・・　

それほど　賢信は壮絶な戦いをしました。

今にして思えば　すごくなんで　もっとやらなかったんだろうと思うことが沢山あります。

　せめて髪の毛洗ってあげれば良かった。

すぐに通夜にせずに　一日　家で寝かせてあげれば良かった。一緒に寝たかった。

葬式で　どこか周りに迷惑をかけてはいけないと言う自分がいた。

棺に入れられたあとも　あまり開けるとドライアイスのききが悪くなると言われ　あまり開けなかった。

かろうじて　顔を触るのが　精一杯だった。

最後のお別れで　棺をしめるとき　なぜ素直に許したんだろう？

もっと　こんな事は嫌だと我が儘言えば良かった。

最後のお別れなのに　周りに気を使っていた。

情けないね。もっと賢信との時間を大事にすればよかった。

抱っこしてあげればよかった。

賢信。ねえ…

賢信が亡くなってから　相対する考えを持つことが多いんだけど

今も　怖くて不安な私と　赤ちゃんを楽しみにしている私と２人いるよ。

　生まれ変わりはなくて良いと思っている私と

　男かもと聞いてホッとしている私と

　男と聞いて　怖くなっていく私と

色々　ぐちゃぐちゃだあ〜

時々ねえ　賢信が本当にいたのかなと思うときがある。

ホームページでいつも確認する。

自分に確認する。

賢信いたよねって。

時が流れていくよ。

でも　賢信の時間はとまったままで

お腹の子は　あなたを知らないよ。

軽く流せばいいのに　流せなかったり

忘れられればいいのに　忘れられなかったり

要領よく楽に生きていけばいいのに　出来なかったり。

立ち止まって　もがいて　少し進んで

また立ち止まって・・・

いい天気だったので　鯉のぼり　あげました。

次女と三女が「なんで　鯉のぼりするの〜？」と聞きながらも

「鯉のぼりだあ〜♪」と喜んでいました。

ベランダで　鯉のぼりを設置していると　日差しが暑くて・・・

また夏が来るんだなあと　複雑な気分です。

無事に夏が越せますように。

今日　自分が書いた　賢信の闘病を　一部　読んでいました。

読みながら「よくこんな事が書けたなあ」と自分でビックリしました。

　とにかく　何一つ忘れてはいけないという思いから書き始めたのですが

読み返しても　感情も入れず　ただあった事実だけを　そのまま書いていることがわかります。

　今、もう一度書けっていわれても無理だろうなあ。

　亡くなって　しばらく私は突発的な行動をよくやっていました。

引っ越ししようとか　カルテ貰おうとか　急に物を買ったり・・・

そんな中で書いたこのHP さぞ読みつらいと思います。だけど　書き直す気がしないんです。読みつらいでしょうがすみません。

　今日　スーパー行ったらスイカがありました。

賢信が最後に食べた物がスイカです。

スイカ大好きだったなあ・・・

家族全員好きだったけど　買う気がしないなあ。

去年はスイカを見るだけで怖かった。

今年はいい感じはしないけど　怖くはない。

少し　私の気持ちにも　変化が出てきたんだろう。

時間が過ぎていきます・・・

　だんだんと　賢信がいないことが当たり前になるのが　嫌だ。