Top  Back
























































 

           ヤヒロトモヒロ プロジェクト
              ボサ・ノヴァ・ライヴ 2004
[2003年]
2003年秋、才能あるア−ティストを世に紹介するサラヴァ・レ−ベルやカンヌ映画祭グランプリ受賞映画 「男と女」フランシス・レイとのコンビで知られるピエ−ル・バル−氏、 日本のボサ・ノヴァ界を代表するギタ−・ヴォ−カリスト中村善郎氏、そして八尋知洋によるボサ・ノヴァライヴ&コンサ−トを企画し、皆様のお力添えでを全国30ヶ所以上にて展開することができました。感謝致しております。ありがとうございました。

−CONCEPT−

中村善郎氏と初めて共演したのは、自分が東京のサンバクラブ「プラッサオンゼ」でウエイタ−をしていた19歳の時です。中村善郎氏が率いるバンドはそのお店のレギュラ−バンドでした。ある日パ−カッションが病欠、サンバクラブにパ−カスは不可欠とオ−ナ−の浅田氏と中村氏が相談した結果、自分に声をかけ演奏のチャンスを与えてもらったのです。 中村氏は大先輩であり、その日以来 約23年間共演し続けてきた大切な仲間です。お互いに助け合いながら大小のステ−ジで演奏し、色々な現場を経験してまいりました。       

ピエ−ル・バル−氏は、二人の共通の友人です。
ボサ・ノヴァの風味をヨ−ロッパに持ち込んだイノベ−タ−であるピエール氏は、現在のフレンチポップスの巨匠。ギタ−片手に放浪生活を楽しみ、日常の瞬間の中にアートを生み出す真の自由人です。我々にもライヴ中何が起きるのか予想できません。歌手になったり詩人になったり、そしてお客様と共に過ごす空間や時間を演出したり、開演前にブラジルやジプシ−音楽の貴重な映像を映しだしたりと、バル−氏の自由な発想により色々なステ−ジが展開されます。しかし、決してマイナスの緊張感は無く、彼はいつも穏やかな雰囲気をつくり出す天才です。そんなピエール氏との出会いも ブラジル音楽を愛する共通点があるからです。  旅好きであり、ブラジル音楽をル−ツに集まった3人が、音楽愛好家の皆様と時を共有したいのです。
  
本ライヴには、もう一つの主旨がございます。
ストレートに書けば、『主催者の皆様の音楽活動を紹介する作品を残したい』と考えました。プロとして演奏活動を始めて23年、仲間や応援して下さる方々よりソロアルバムをださないかとの有り難い要望もありますが 自分にはまだその気持ちはなく、仲間達と演奏することや、1日のライヴ,コンサ−トで散っていく打楽器の音に魅力を感じます。 多くのア−ティストのアルバムにおいても自分のアイデアを出す機会に恵まれ、充分生かされてきたことに満足感があります。ただ何か作品を残したいという願望はあり、その作品が自分にとって何であるのかを模索しておりました。

これまで自分は、心ある主催者の皆様に支えられてきました。 他のミュ−ジシャンもそうであるように、シンプルに音楽を愛する皆様からエネルギ−をもらって演奏を続けてまいりました。ある人達は別の仕事を持ちながら、また ある人達は憩いの場としてライヴハウスを守りながら、そして 地元での文化振興を目的にがんばっておられる人達などなど。ミュ−ジシャンの演奏活動を支え、人々の生活の潤いとして 音楽を提供することに力を注いで下さる主催者の方々の姿を拝見してきました。そのことを思い起こす時に生まれた作品の企画です。皆様の主催活動と私達の音楽をコラボレ−トした『ドキュメンタリ−作品』です。この企画に記録映像の作品につきましては、ここをご参照下さい。

[2004年]
ピエ−ル氏の映像作品への意欲は、2004年も持続します。『ドキュメンタリ−作品』を作りたいと言う自分の発想はバル−氏に受け継がれ、彼の手で自分の想像を超えた充実した作品になりつつあります。ツア−中の暖かい人々やすばらしい景色との出逢いや感動をピエ−ル氏は心と体で受けとめ吸収し撮影してまいりました。彼の感性の豊かさ、圧倒的な集中力をみて、彼の作品制作への持続した想いを知りこの作品はピエ−ル氏自身によるみんなの作品だと感じております。
2003年のボサ・ノヴァ・ツア−を多くの皆様に楽しんで頂けましたこと、また今年の公演開催のご要望は我々にとりまして大きな喜びです。

開催各地におきまして、3人のボサ・ノヴァを楽しんで頂くと共に 我々の感謝の気持ちを込めた作品が全国の音楽ファンへのメッセ−ジとなり、お力添え下さる皆様の励みになれば幸せです。

2004年1月

八尋知洋