「失敗しない家づくり」勉強会 実践塾   
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これはあくまで、個人的な意見として、長年この業界にいて
感じていることを書いています。
素材を否定しているとか、個人を誹謗中傷しているわけではありません。

                             2019年6月28日まで


コラム1500 2019年08月20日

引越し作業終了

 しばらくの間、更新が遅れていましたが本日PCの引越しを致しました。詳しくお話ししますと光回線の引越しと共にPCも移転したということになります。

閉業に伴なう事務所の解体、ここ一ヶ月はその片づけでバタバタとしていましたが、主なるものの移動がすみ、やっと基本的な作業の再開にこぎつけ本格的な事務作業の開始が可能となりました。

長年使用してきたケーブル類はホコリにまみれその掃除をしながらの作業となりました。毎日の拭き掃除では手が届かない所が多く、その汚れのひどさに驚きながらの作業でした。

数日ごとになりますがコラムの更新もやっていくつもりです。引続きご愛読下さい。


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コラム1499 2019年07月29日

なぜクレーム住宅になるのかB

 私のところでは、いわゆる「ビルダー」と呼ばれる建築業者には販売していませんでした。その理由は前述したとおりで、行く行くは自分の首を絞めることになると思ったからです。値段をこぎられる・・品質の落ちるものを納材さざるをえない・・の繰り返しになり、クレームを作ってしまう。

こういった負のスパイラルは数字しか見ないビルダー上層部は知っていて見ぬふり。問題が起こってからメンテ処理すれば良いくらいしか思っていません。建て主の一個人と争いになっても簡単に負けることはなく、最終的には組織力で打ち勝ってしまうので下手には出てきません。最後は「安くやっているんだからしょうがないだろう」と押し込まれます。

こんなことは通常の社会では見られないことですが、この建築業界では横車がごり押しに近い形で通ってしまうのです。法律の世界でも建築専門の弁護士とかが少ないのも影響しています。

これまでだと一般の建築をやっていた職人さんが慣れないながらも安い賃金の中であっても「仕事のプライド」なるものを感じて丁寧にやっていました。しかし、それも一回や二回ならともかくずっとそんな内容の仕事が続くのですから身が持たないというのが背景にあります。けっきょくは言われたことだけをやって余計なことはやらないという体質になってきます。

監督は現場数が持ち過ぎ状態で手が回りません。親切な職人さんなら監督の代わりに段取りもとってやってくれるでしょうが、そんな奇特な人は稀です。結局は自分の事で精一杯、他人のことなど構っていられない・・となっていくのです。これに資材が加わるのですからカビの発生条件が揃ってしまうのと同じです。

設計図には事細かく作業指示書が書かれていますが現場で違和感を感じたことがあっても指示書どおりにやっていれば大工としての責任はないと言い張れます。そしてメンテ班の出番となるのですが、考えてみればこのこと自体が余計モノなのですからタライの中で水をかき回しているようなものです。

ビルダー(営業)によっては「うちはメンテはしっかりしているので安心です」と言うのがいますが、これこそ本末転倒「うちはそこそこダメな会社です」と言っているのと同じです。


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コラム1498 2019年07月24日

なぜクレーム住宅になるのかA

 前述の通り、現場において経験の浅い者から熟練者までの仕事分担があり、年数を重ねていくうちに重要な部所をやれるようになる・・。これが習熟度のアップを行なっていく自然な流れです。見よう見まねのものまねから本当の仕事が出来るまでに成長していくのに3年5年とかかります。

いま、まわりを見渡しても昔は親方の下で仕事をしていたけれど、仕事が続かなくなったか引退したかでよその現場へ散っていったり、ハウスメーカー(HM)やビルダーの手間仕事に入ったりしている人はたくさんいます。けれども、その先の仕事がギリギリの手間賃だったり残業をしないとまともな手間にならないといったケースがほとんどでとても後継者になる人物を育てるなどという余裕はありません。

自分がまともに稼げないのにそれどころではないというのが現実です。そういう環境では目先のことしか考えられず応援の職人だって頼めません。もし、頼んだとしたら正規の賃金を払わなくてはならず、頭は決まっているのに自分の取り分がどんどん減っていってしまうのです。

こういう環境で新人が育たないのは当たり前で自分の選手生命が尽きたらそこですべて終わりです。それでも目の前の仕事をこなしていかなければいけないのですからなんとも悲しい世界です。手間請負という言葉は実に親会社にとっては都合の良い仕組みです。自社社員だったら最低賃金・ボーナス・福利厚生・労災と数々の保護措置が必要ですが、外注という言い方だけで一切のわずらわしさが省略できるのですから・・・。

やってもやっても会社員の足元にも追いつかない賃金環境で考えることは、いかにその金額に見合った仕事をするかになってきます。まともにやっていたら道具も買えないというのでは仕事そのものが持続しません。そうなるとやることはわかってきます。それが今の建築状況なのです。

大工さんの話ばかりしてきましたが、それは私たち納材屋でも同じことです。我々は自然界の素材を扱っていますから、同じ名称の品物でも品質差が当然のようにあります。ピンからキリまで同じ寸法でもA級品から格外品まで存在します。納品価格を値切られ出すとその中で生きていかなければならないので当然のように質の下がったものを納入するようになります。

一見して不適切だと思われるような資材も納品されるようになり、これが現場でのクレームを招く原因にもなります。大工さんも良材なら一発で作業できるものが材料に気を使いながら効率の落ちるようなものなら自分の手取りに響いてくるのでどちらを優先するかとなれば「人のことは構っていられない」となります。

こうなるとクレームを作ってしまう悪人は誰なんだということになりますが、大工でもなく納材屋でもなく親会社なのです。価格ばかりで押し付けてくるから逃げ場がなくなってクレームを招いてしまう「負のスパイラル」に入ってしまうのです。


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コラム1497 2019年07月23日

なぜクレーム住宅になるのか

 もともと職人の質というものはバラバラで棟梁がそのまとめをしっかりやって現場を仕上げるものです。私が知っている(見てきた)現場では、単純仕事をさせる人と和室などの技術を要する場所はその中の一番腕がいい人を選んでやっているといった光景が当たり前でした。

つまり、ひとつの現場に数人の職人が入り受け持ちがそれぞれ別にあって現場が進んでいるということです。ところが今の現場を見ていると複数で現場に作業をするなどというケースは稀で、最初から最後まで1人作業という現場がとても多いと感じます。これらには複雑な事情が背景にあり、一概に語れませんが、複数ではやれない経済事情があると思っています。

どこの建て主さんも「うちの家は腕の良い人にお願いしたい」と思っています。しかし、現実は親の建築会社が頂点にいてその下に監督、さらに大工職人という構図になって現場が進行して行きます。そして、これらの予算構成は大工作業の「手間請負」という形がとられています。つまり、大工作業だけをピックアップすれば一軒の手間予算が決まっていてその中で大工さんが働くということになっているのです。

もともとの注文住宅というのはどんな構造、どんな仕上げにするかでかかる手間が違ってくるためまとめ役の棟梁は過去の実績で予想見積りを立てます。ですから一軒一軒出てくる積算額はバラバラになります。揃うことのほうがおかしいのです。ところが大きなHM・ビルダーほど形が決まっているので手間の積算が非常にやりやすく数字化できます。それだから余計に自分中心に強い立場を利用した手間賃の決定が容易に出来るのです。

他の見方をすれば、建築会社があって監理・監督以外はすべて外注という形をとっているのと同じです。仕事をやる側は提示された金額で利益を出して行かねばならず、本来、規定の賃金が組合などで決まっていてもそんなことは言っていられず決められた金額で決められた期間で作業を完了することを求められます。

これら職人が皆同じ能力だったら問題はないですが受ける金額が逼迫したものであればあるほど他人を雇って共同作業をするということが出来ないのです。その結果1人作業になり当然のようにばらつきがあるのでそれをまとめる役目の「メンテ係」が必須になってくるわけです。その他にもバラつき・現場差が出る原因があります。

現場を管理する人がオーバーキャパになっていることです。人間1人の管理能力なんてせいぜい2〜3軒です。それを5つも7つも抱えていたらどこかに配慮が欠けます。現場との打ち合わせ・資材の段取り・建て主とのコミュニケーション・・と多岐にわたります。

これらが順当にまわせるのは夜も寝ないでやるかしないとミスなく完成させるなんてことは到底無理です。電気屋さんの手配が遅れて大工さんの作業に支障が出たりすると、みんな頭の予算をギリギリ抑えられているから他人の作業など構っていられなくなり自分のやるべきことをどんどんやってしまうということが起きます。段取り良くやればスムーズに行くものを逆作業になったりしてきちんと現場進行が出来なくなったりトラブル続きになります。こうなるとすべてに絡んできてクレームが続出します。ここまで来ると致命的になります。


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コラム1496 2019年07月22日

屋根軒のほとんどない家

 日頃、孫たちがお世話になっている小学校内の学童保育の送り迎えにパシリをやっているのですが、ここ数日、その近所に建て替えの現場が見えます。ちょっと興味があり、わざとその前を通ってチラチラとチェックしています。

そこの家はもともと地元の方が住んでおりましたが、数年前に両親がなくなって相続がらみで売却したのか、それとも嫁いだ先の娘さんが戻ってきて建て替えたのか定かではありませんが、発注者名はもとの名前とは違っていました。

二週間ほど前に旧宅が解体されすぐに基礎作業が始まりました。どんな家が建つのかなと思いながらのぞいておりました。昨日、屋根下地までの工事が終わったようで濡れないようにブルーシートで覆っていました。残念なことにここでも屋根軒のほとんど出ていない今流行のデザイン住宅でした。

相変わらず、防水紙は屋根部分だけで余分には垂れ下げていません。当然のように壁は壁だけとなるのはここでわかってしまいます。さらに一日経ったら壁全部に面材が張られていました。この面材は防火サイディングに似た素材で釘止めで施工されます。色がクリーム系でもう外壁が張られたのかと見間違うほどです。

本来であれば屋根軒が出ているすぐ下に換気口等が設定できて、小屋裏の換気が容易にできるのですがこの方式ではそこから雨が入ってしまう恐れがあるので無理があります。代わりに別の場所でやるのか換気をそもそもやらないのかは不明です。

建物は日照で暖められた空気が小屋裏に昇っていきます。この原理をうまく使って建物の妻側から自然の力で換気していました。軒がないということはこのやり方ではだめなので別の方法をとらないといけなくなります。居室内は24時間換気が義務化されていますが、小屋裏の換気は特に法律で換気しなければならないとまでは書かれていませんし、壁内に断熱材を充填してしまう工法ならそもそも意味がありません。

簡素化もここまでくるとむしろ弊害のほうが大きくなり、何のためにケチったのかわからなくなります。


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コラム1495 2019年07月12日

またまた倒産

 7月にはいって立て続けに二件の倒産情報が入ってきました。7/1日立市の名匠建設 5億8千万円、数日前の7/9には一毛工務店 2億5千万円です。住宅取り扱いでこれだけの負債額で倒れるというのはその辺の大工さんレベルでの額ではありません。

両者とも株式会社組織で営業マンがおり、本社建物と展示場を各二棟持っています。これらは仕事がきれても無条件で出費が重なります。この辺の財務管理がうまくできていたのかは想像でしかありませんが問題点はそこにあるような気がします。

名匠建設のもともとの出発点は街の大工さんでした。いまから40年以上前の話です。当時の棟梁も知っていますし、当たり前の街場の建築屋さんだったという印象です。私自身は久慈川から南の地域のテリトリーでしたから詳しくは知りませんがけして悪くない内容の方でした。

のちに組織化され名匠と名前がつけられ次第に大きくなっていくと、すべてが会社の総意のもとにものごとが決められていくようになります。100をやれば105が目標となりさらに上へ上へと進むことになります。こうなると建築がひとつのビジネスとなってしまい数字の追求が最優先になっていきます。

そのことが悪いといっているのではなく、もともと地場の住まいを提供するといった立場のものが売上至上主義に変化していったことで何か目的がずれてきてしまったと感じるのです。もっと客観的に言えば「職人からビジネスマンになってしまった」という言い方が合っているかも知れません。

会社組織にしたからにはもちろん取締役も監査役もいたはずです。しかし、これらの役職になるには特別な資格は必要なく、言い換えれば誰にでもなれる役でもあります。形は整えられるけど本物の取締役がいないとなると進むべき方向は正しい選択ができていたのかということになります。


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コラム1494 2019年07月08日

今月の勉強会

 今回から場所を変えて水戸で行ないました。参加者は5名の方で遠方よりお越しの方もいらっしゃり大変お疲れ様でした。木材市場という流通の問屋さんの研修室をお借りしていますので、周りは木のニオイでいっぱいですが、残念ながら休日にお借りしているので見学等はNGとなっています。

今回は「工法の話し」ということで従来からある建築方法に、外国から入ってきた工法など、国内の工法もずいぶん変化してきていることなどをお話しいたしました。

また次回は同じ場所で「素材の話し」を中心に行ないたいと思います。お時間の許す方はご参加下さい。次回は8月でお盆にかかってしまいますので一週間繰り上げて8/4(日)に行なう予定です。


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コラム1493 2019年07月02日

薪ストーブについて(引き受け先が決まりました)

 我が事務所で使用していた薪ストーブが閉業のために不要になります。まだ二年ほどしか使っておらずもったいないので使ってくださる方がいらっしゃれば無償でお譲り致します。参考までに1枚だけ写真を掲載いたします。高さが55cmで薪は最大で44cmまでのものが入ります。通常はそんなに大きなものは入れないと思いますが・・・。

エントツはホームセンターで調達できる105mmのものですが、使っていたものはかなりくたびれてきたのでご自分でお求め下さい。詳しくはこちらまでお問合せくだされば別の角度から撮影した写真もお送りできます。ゴトクも割れていませんしほぼ新品同様です。

一台目は不慣れなため無理して使ったりしてしまいましたが、この二台目は配慮しながら燃やしていましたのでほとんどダメージはありません。



引取りに来れる方に限らせていただきます。(当方はひたちなか市です)
ご希望の方、ご連絡下さい。 

販売先は国内のメーカーですが製造は中国です。

090-3148-9094 久保まで
(あさ8時から夜8時までのあいだにお電話下さい)
ドコモでしたらショートメールも可能です。

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コラム1492 2019年07月01日

異次元の世界

 個人的趣味のアマチュア無線について少々。この世界では日本国内において「日本アマチュア無線連盟」という一般社団法人の組織があります。もちろん、アメリカなどにも同じような組織がありますが国によって若干の運営内容が違います。

この下部組織として各県ごとに支部が存在します。ここには茨城県支部というものがあり、この支部で年に一度「ハムの集い」という行事をやっています。どんな行事かというと親組織のなかの県単位の行事開催の予定や実行報告、各種の通信コンテストの上位入賞者の表彰、お楽しみ抽選会などをおこなっています。

そのほかの目玉が「ジャンク品の販売」というこの世界の一種独特の中古品の機器・パーツなどの販売です。東京には有名な秋葉原という電気街があって、いろんなパーツも軒を並べていますが、この縮小版といえば理解できるかもしれません。自作派の人にとってはノドから手が出るほど貴重なパーツなどが売られていることがあり、メインのハムの集いよりもこちら目当てで来られる方も多く、事実上のメインイベントになっています。

こういった一般の人から見たらマニアックな集まりが、これまたマニアックな「サテライト水戸」という競輪の場外車券場という場所で開かれるのですから別の世界をのぞけるより一層マニアックな見学チャンスでもあります。従前から開いている土浦の市民会館が建て替え工事のため使用できず、昨年に引続き二回目の開催となりました。

私は昨年はそのことを知らず参加できませんでしたが、今年は事前に情報を得ていたので貴重な参加となりました。貴重な・・というのは次回から新しくなった土浦の施設を使うのでこちらでやるのは今回限りということらしいです。

サテライト水戸という名称は聞いていましたが中へ入ったのは今回が初めてです。まず、田舎の山の中という場所なので土地がとにかく広い! 何百台置けるのかわからないくらい駐車場が広いです。通りから入っていくと左側に本館建物があるのですが右手とその奥、また奥にも駐車場とどこに置いたのか良く覚えていないと帰りに困るような広さです。

サテライトというからには通信回線で全国の競輪場とつながっているのでしょうが、昨日は静岡ともう一つどこかが大画面に映っていました。残念ながら覚えていません。お客さんはほとんどがおじいさんに近いおじさんばかり、たまに水商売かなと思うような女の方も見受けますがほんの少々。

ハムの集いで参加したのにこちらの別世界のほうが興味シンシンで面白かったです。


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