集成材
いまの住宅建築では、約8割の構造体が集成材で作られていると感じています。それは小さな木片を接着剤で張り付けたもので、長さとか断面などは自由に作り出すことが出来ます。

のり(接着剤)の精度もかなりよくなってきています。言い方は「大断面」「中断面」と大きさによって分けられますが、張り付けたものというのは基本的に同じです。

通常ではなかなか手に入りにくい大きな材は、大断面の出現により今までではできなかったところの設計が出来るなど、貢献度もかなり高いものがあります。大館の樹海ドームはその代表例です。

これらを「構造用集成材」と呼びますが、今ではハウスメーカーの殆どがこの構造用集成材を使って家を建てています。
これら、ハウスメーカーのPRには、「強度が1.5倍」とうたわれています。

しかし、ここで疑問が湧いてきます。 なぜ、同類の木材を使っているのに強度だけ1.5倍になるのでしょうか。単純に考えれば接着剤が関係していることは間違いありません。

集成というのは同一種の木材であっても、いろいろな性質の木が集合しています。しかも、それらが接着されるときにはほとんど水分を除いた状態で張り付けられます。ですから、製品として出来たものはカラカラの乾燥品なのです。

しかし、一個の断片としての木材性質は変わらず、全体の中で一つのパーツとして、じっと押さえつけられている暴れん坊がぞっくりという解釈がぴったりしています。これが現実の世界ではどのように使われているか、そこが問題なのです。

ちょっと気をつけてみるとわかるのですが、こういう建築現場で、屋根がかかるまでまったく雨に降られなかったというところはまずないと思います。それも、小雨程度ですぐ乾いてしまうのならいいのですが、見ていると、ほとんどがびしょぬれという半端ではない濡れ方をしています。

建築現場では柱以外はすべて横に使われます。建てる前からびしょぬれで建ててからもそのままでずっとぬれているということは集成材にとっては最悪な状態なのです。

メーカー側は構造用の高性能接着剤を使っているのではがれたりすることはありませんと言います。しかし、問題はそれだけではありません。前に述べたように、集成材というのは張り付けるときには非常に乾燥した状態にあります。極端に言えば、干物と同じ状態です。

それが雨に濡れてびしょびしょになったらどうなるか、干物が水を吸って膨れます。各地の現場で見るのはほとんどこういう状態のところです。

形あるものはいつかは壊れると言います。この集成材もきっといつか寿命が来るときがあります。もとをたどれば、小さな木片です。1.5倍の強度はいつまでもつのか。20年、30年後の地震にも同じく強度を発揮できるのか。それは私にもわかりません。

結論 集成材は(特に濡らして)使ってはいけない。

合板
集成材は体積あたりの接着剤は比較的少ないです。しかし、合板は平面全部を接着しているので何層かになっている分だけ、多く使っていることになります。接着の多少はあっても、そのつくり方には殆ど差がありません。どちらも、乾燥された材からつくられるので出来た製品はとても精度の高い乾燥品なのです。

通常の合板は、大根のかつら剥きにしたようなものを直交させて動きを消し去ってしまおうとするのですが、そこは生きた木材ですから人間の考えているようなわけには行きません。

乾燥品を濡らして使うということは、水分で膨れるということですから、規定の寸法ではなくなってしまいます。膨れるということは、打った釘も持ち上げられます。

そしてまた、ある程度乾くと元通りまではいきませんが縮みます。そうすると打たれた釘は取り残されます。それほど、膨れるということは大変なことなのです。

結論  合板は濡らして使ってはいけない。


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柱・桁、すべて機械加工された集成材



乾燥した集成材が濡れるとこんなに反る



構造材すべてが集成材で建てられている




いくら耐水性の高い合板でもこうなると膨れる



床に敷いたビニールが逆にプールにしている。
それでも工事はどんどんすすむ。








  

これはあくまで、個人的な意見として、長年この業界にいて感じていることを書いています。
素材を否定しているとか、個人を誹謗中傷しているわけではありません。