【CHAPTER2−06】



→ バザール広場 →  養花場 →  奥(バーみやび) →  材木倉庫 →  バザール広場 →

→ 草園 →  奥(バーみやび) →  材木倉庫 →  階段(バー2F) →  奥(バーみやび) →

→ 材木倉庫 →  階段踊り場 →  バザール本通り →



《バザール広場》







トウコ
 (※イザベラにダイブするかドリーを調べた後、
 『状況を報告する』を選択した場合)

 『アルーアは『ドリー』に
     ついて話した   』

 「ドリー?」

 「ああ、あのバザール奥にいる女性のことですね?」

 「ひとり娘をさらわれてしまい、その上記憶ま
 で破壊されてしまったとか…」

 「彼女、さらわれた時の状況を見ているはずな
 のに…」

 「あまりにも記憶障害がひどくて、情報が得ら
 れないの」

 「さらわれた娘のことを少しでも思い出せば…
 それがトリガーとなって、記憶が復旧されるか
 も知れないけど…」

トウコ
 (※アンドレを調べた後、
 『状況を報告する』を選択した場合)

 『アルーアは『アンドレ』に
     ついて話した   』

 「バーみやびのマスター、アンドレ…」

 「彼は要観察人物に指定されています」

 「数年前…石死病が流行した時、彼は妻と子供
 を失ったんです」

 「当時、教会は医療チームを送ったり、救援物
 質を配布したりして、できるだけの手は尽くし
 たのだけど…」

 「すべての人々を救うことはできなかった…。
 数多くの命が失われたわ」

 「…そして彼はそれを逆恨みして、それ以来教
 会を敵視し続けているの」

 「…あと、これもそれが原因だとは思うけど
 かなりの人嫌いでもあるようですね」

 「調査によると、本当に心を許している相手は
 材木倉庫にいるボビーという名の…」

 「目の見えない弾き語りだけだとか」

トウコ
 (※バーのマッチ入手後、
 『状況を報告する』を選択した場合)

 『アルーアは『バーのマッチ』に
      ついて話した    』

 「教会内に…内通者が?…」

 「そんな!
 でも確かにこの文面を見ると、その可能性は
 否定できませんね」

 「さらに、このバーのマスターは教会のことを
 快く思っていないから、もしそんな密談を目撃
 しても…」

 「見て見ぬふりをすることは充分ありえるわ」

 「一度、調べて見た方がいいでしょうね」



《養花場》



ボイス
 (※バーのマッチ入手後、アンドレにマッチを見せる前)

 「おいっ!」

 「…何やら、我ら教会の中に裏切り者がいるら
 しいな」

 「…妖しい邪教と通じ合っているとか」

 「まったく、あのような腐れ外道どもとつるむ
 とは、いったいどういう神経をしておるのか!」

 「浄火によって処すべきだな、うむ…」

 「…ところで、実はなアルーア」

 「わしに一つ心当たりがあるんじゃが…
 どうじゃ、聞きたいか?」

 『 教えてもらう 
  そのまま立ち去る』

ボイス
 (※『教えてもらう』を選択した場合)

 「ほう…やけに素直じゃな。
 ふむむ、ようやくわしの教えがわかってきたか」

 「よいじゃろ。聞くがいい。
 セスがな、昨日の夜更けに大聖堂から出て行く
 のを見たんじゃよ」

 「嘘ではない! あやつ人目を忍ぶようにな、
 こそこそと…」

 「いったいどういうことじゃろの? ええ?」

アルーア
 セス司祭が?

 ばかな!
 いったい何を言うの!

 ボイス司祭は彼を憎んでいる
 だから…

 だから、あんな…

 ………

 うそ、じゃなかった…

 それぐらい、
 私たちには
 心を読まなくてもわかる

 ボイス司祭は、
 うそをついてはいない

 つまり、
 セス司祭が夜中に大聖堂を
 抜け出していたというのは…

 事実だということね

ボイス
 (※『そのまま立ち去る』を選択した場合)

 「ふん、そうかい」

 「せっかく人が親切に教えてやろうと!…」

 「今度はその腐った性根を叩きなおしてから
 来いっ!!」



《奥(バーみやび)》

セス
 (※バーのマッチ入手後)

 「ああ! アルーア」

 「ど、どうしてこんなところに?」

アルーア
 セス司祭…

 あなたこそ、なぜここに?…

 まさか…

 (※ボイスからセスの話を聞いた場合―ここから―)

 ボイス司祭の言う通りなのか…

 (※ボイスからセスの話を聞いた場合―ここまで―)

セス
 「…おいおい、妙な顔をしないでくれよ」

 「ここのマスターとは知り合いでね。
 今回の事件に関して、私もおよばずながら手伝
 えないかと…」

 「彼にいろいろ聞かせてもらっていたんだ」

 「彼の話によると、どうやらフードを被った男
 が現れた頃から、子供の失踪がはじまったよう
 なんだが…」

 「ここ数日、その男の姿を見ていないらしい」

 「あとこれは噂に過ぎないんだが…
 最近スラムに、深くフードをかぶった男が入居
 してきたという話もある」

アルーア
 私にはわかる

 セス司祭は、
 何かを隠している

 彼と私の思念波動は
 ほとんど同じといっていいほど
 よく似ている

 だから、心を読むまでもなく
 いまどんな気持ちかくらいは…

 お互い、感じ取ることが
 出来る

 そして、いま私は感じた

 彼はウソをついている

 …何かを、隠しているんだ

セス
 「………どうしました? アルーア」

 「…………」

 「やれやれ、かなわないな君には。
 私の考えていることなどすべてお見通しと
 いう訳ですか?」

 「まあ、君たちの手伝いと言うのは確かに
 口実…」

 「ちょっと息抜きしたくなったんだ。
 草園で薬草の手入れをしているのも悪くは
 ないが…」

 「たまには人とも話したくなってね」

 「…わかりましたよ。
 サボるなって言いたいんでしょう? アルーア」

 「はいはい。教会に戻りますよ」

 「君もあまり無理をしないように。
 いいですね。」

アルーア
 ………

 息抜き、ね…

 なぜ草園を任されるように
 なったのか
 くわしくは知らないけど…

 そのマインドを展開する力は
 今もなお強大だ

 そしてその心の火も
 決して衰えてはいないはず…

 ただの息抜き、か…

 いまあの人の胸を
 ふさいでいるものが
 いったい何かはわからない
 でも…

 これだけは確かだ。

 あの人ははじめて
 私に、ウソをついた…









アンドレ
 (※バーでセス司祭に会った後)

 『バーのマッチを使用した』

 「ああ…そりゃ間違いなくウチのマッチだな」

 「最近あやしい奴? 教会の者で!?…
 へっへ…大きな声じゃあ言えねえが…」

 「おエラい司祭様方も、ちょくちょくお忍びで
 いらっしゃってる。へ!」

 「俺にしてみりゃ、あやしいったらないね!
 何かコソコソキョロキョロしやがってよ」

 「顔? そんなモンいちいち覚えちゃいねえよ!
 大抵深くフードをお被りになられてるからよ」

 「ま、教会の司祭はどいつも気にくわねえが…
 あの、セス司祭だけは別だな」

 「俺たち信者じゃねえ者にでも、分けへだてな
 く話しかけ、気遣ってくれる」

 「…他のおエラ方とは違ってよ。
 こんな場末の汚ねえバーにだって平気で腰
 を降ろして、酒だって堂々と飲んでいくぜ」

 「…あの時も、エリスとマルコが石死病にやら
 れた時も…」

 「ほかの司祭どもは教会の中にさえ入れてくれ
 なかったってのに…」

 「セス司祭の計らいで、二人を救護院に運ぶこ
 とができた。結局、間に合わなかったが…」

 「あのボイスとかいう司祭とはえらい違いだ」

 「…ま、いま言ったように、俺は教会の方々が
 ほんの一部を除いて大嫌いでね」

 「あんたの調査の邪魔をする気はねえが…
 協力する気もまったくねえよ」

アルーア
 …言っていた通り
 マスターとは知り合いのようだ

 やはりセス司祭ではない。
 何かを隠しているように思え
 たのも…

 私の思い過ごしだったに
 ちがいない

 …でも、だとしたら
 いったい誰だ?










 (※バーでセス司祭に会った後)

 もう誰も信じねえ
 教会だけじゃねえ
 バザールの奴らだって
 ボビー…
 ヤツだけだ
 ヤツは心が鋭いし…
 何よりウソをつかねえ

アルーア
 ボビー?

 (※ボビーを調べた後―ここから―)

 材木倉庫にいた
 あの弾き語りの男か…

 (※ボビーを調べた後―ここまで―)

 その男だけを信頼している
 ようだけど…



《材木倉庫》








ボビー
 (※バーでセスに会い、アンドレにダイブした後)

 「どうした、そんなに俺が気になるかね?」

 「それとも気になるのは俺じゃなくて…
 この場所か?」

 「確かに、にぎやかなバザールと言えど
 このあたりは人通りも少ないし…
 夜は暗闇になる」

 「俺も日が落ちるとここから出て、橋の上まで
 上がるのさ」

 「イカレたガキどもに頭を割られ、脳みそを食
 われたくはないんでね」

 「ふん…。
 あんたは他の教会の野郎どもとは少し違うよう
 だな」

 「奴らは俺たちをゴミやクリーチャーと同じ目
 でみやがるが…」

 「あんたの心からは、そんな思いは感じねえ」

 「アンドレには会ったのかい?」

 「こんなへんぴなところで店をやってるだけ
 あって色々と詳しいし、何より、俺と違って奴
 は眼が見える」

 「ただヤツはかなりの教会嫌いだからな…。
 ちょっとやそっとじゃ口を開かねえさ」

 「そうだな…。アンドレにこれを渡しな。
 ボビーにもらったって、奴に見せればいい。
 俺からの紹介状代わりだ」

 『ギターのピックを入手した』









ボビー
 (※ギターのピック入手後)

 「アンドレのバーはこの奥にあるよ」



《バザール広場》







トウコ
 (※バーでセス司祭に会った後、
 『状況を報告する』を選択した場合)

 『    アルーアは
  『バーでセスと会ったこと』
       を伝えた     』

 「セス司祭がバーにいた?」

 「…確かに、そんなところに行きそうな方で
 はないけど…」

 「だからといってセス司祭が背教のあやまちを
 起こしているということにはならないわ」

 「あの偉大なるマインドの持ち主が、そんな愚
 かな間違いをおかされるはずがない」

 「…おっしゃったように、ほんの気晴らしだっ
 たのでしょう」

 「気にし過ぎよ、アルーア」



《草園》


アルーア
 (※バーでセス司祭に会った後)

 セス司祭がいない?

 戻ると言っていたはずだ

 …別に、いないからといって
 責める権利はないけど

 でも、いったいどこへ
 行ったんだろう?



《奥(バーみやび)》









アンドレ
 (※ギターのピック入手後)

 ふん…
 教会のメス犬か

 そんなにジロジロ見たって
 何も出ねえよ

 『ギターのピックを使用した』

 「おい! こりゃボビーのピックじゃねえか?
 何でお前が!?……」

 「……そうか。つまりボビーの奴は、お前が信用
 できると認めたって訳だ」

 「へっ…なら仕方がねえ。
 ま、どうせ俺にはそれが本当かどうかわからん」

 「奴と違って俺には他人の心は見えないんでね」

 「…だから、信用するしかねえんだ。
 ボビーがそう思ったんなら間違いはないだろう」

 「…さて、何が聞きたい?
 と言っても、お前たちは数だけくり出して
 やみくもにあちこち探し回ってるだけだから…」

 「ほとんど何もわかっちゃいないんだろうが」

 「まあ、怪しい奴は何人かいる。
 もっともこの辺で怪しくない奴を探す方が難し
 いけどな…」

 「俺が言うのはここ最近見なれない奴って意味
 だよ」

 「深くフードを被った男だ…」

 「十日ほど前フラッとバザールにやってきてな。
 ちょっとの間だけってんで、この上の部屋を貸
 してやったんだ」

 「特にどうってことはなかったんだが…
 しばらくしてからバザールがおかしくなりはじ
 めた」

 「少しずつ、みんなの頭が壊れ始めたんだよ」

 「男は知らん間に消えていた。
 上の部屋も、もぬけのからだ。もう何もねえ」

 「まあ、見たいってんならいいぜ。
 好きにするといい。どうせ、何もないがな」



《材木倉庫》









ボビー
 (※アンドレから情報収集した後)

 「何かいい話は聞けたかい?」



《階段(バー2F)》






アルーア
 何だろう?

 どこか
 神経にさわるこの気配…

 胸を…むかつかせるような

 …何だろう?







 終わりにしてやる
 みんな
 俺をバカにした奴
 みんな
 奪ってやる
 無茶苦茶にしてやる
 は
 ははは
 あはははははははは

アルーア
 狂気?

 いや、違う…

 胸を潰すような
 哀しみが
 渦巻いている

 いったい
 どんな仕打ちをうけたと
 いうのだろう?

 ただ…
 どんな理由があったにせよ

 ここにいた誰かが
 今回の事件に関わっているのは
 間違いない

 ここから
 どこへ行ったのだろうか?





 ここはまずい
 もう引き払うから
 …をどこに隠そう
 …の木箱…
 あそこなら…

アルーア
 ほとんど薄れてしまって
 いるけど…

 誰かの残留思念だ

 何かを
 隠そうとしていた?

 木箱…

 木箱に…
 何かを隠そうとしていたんだ



《奥(バーみやび)》









アンドレ
 (※木のたるダイブ後)

 「そうだ…。あんたシスターズなんだろ?
 …どこでも出入り自由なんだよな?」

 「…ふだんなら教会のヤツに頼んだりしねえん
 だが、あんたちょっとチガウみたいだからさ」

 「…実は、スラムのディルキンって奴に届け物し
 て欲しいんだ」

 「ほら、教会はバザールからの出入りを禁止しち
 まったからさ、オレはスラムに行けねえんだ」

 「頼まれてくれねえか?
 何、ただとはいわねえさ。それなりに礼はさせて
 もらう。どうだ?」

 『 頼みをきく
  きっぱりと断る』

アンドレ
 (※『頼みをきく』を選択した場合)

 「そうかい! ありがとう。恩にきるよ。
 ディルキンはスラムセンターの207号室
 いるはずだ」

 「んじゃ、ブツはこれだ」

 『あやしい小包を入手した』

 「ただ絶対に守って欲しいことが、三つあるんだ。
 それは…」

 一 勝手に食べてはいけない
 ニ 水にぬらしてはいけない
 三 ディルキン以外の者に渡してはいけない

 「この三つだ。
 くれぐれも、守ってくれよ。守らないと…」

 「とても恐ろしいことになるからな。
 ゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラ」

アルーア
 ………

 このマスター…
 大丈夫なんだろうか?

 ま、まあいいわ。
 用事自体は大したことじゃない

 スラムのディルキン
 これを渡せばいいのね

アンドレ
 (※『きっぱりと断る』を選択した場合)

 「う、あ… そうかい。ま、そうだわな」

 「教会のシスターズが…オレたちバザールの奴
 らの頼みなんか、聞く訳ぁねよな」

 「は! あんたは他のヤツとは違うなんて…
 そんな甘っちょろいこと考えてたオレがバカだ
 ったよ。いや、申し訳なかった」

 「…ケッ……」



《材木倉庫》

ボビー
 (※あやしい小包入手後)

 「お?」

 「やーやーやー!!
 ヤケにハッピーな匂いをさせてるじゃんか!」

 「オレ、目が見えない分鼻が利くんだよね」

 「それ…アレだよな?
 教会じゃあご禁制の品だって聞いてたけど…」

 「もし良かったらオレにくンない?
 代わりにデンジェラスでスパイシーでなおかつ
 マーベラスな曲ヤってやるからさ!」

 「ど?」

 『 小包を渡す
  小包を渡さない』

ボビー
 (※『小包を渡す』を選択した場合)

 『あやしい小包を使用した』

 「おーーーーー! いいねその大胆さ!
 人生ポジティブじゃねえかよ」

 「んじゃお礼だ。どれからイク?」

 『  セントラルの闇
   死ね死ねラプソディ
  燃えろ! 御堂筋!!』

 「どうだった? ちっとはハートに来たかい?」

ボビー
 (※『小包を渡さない』を選択した場合)

 「あそ? …だめ?
 …これを逃すともう二度と聞けないのに?」

 『 小包を渡す
  小包を渡さない』

ボビー
 (※2回とも『小包を渡さない』を選択した場合)

 「そーかいそーかい!
 んじゃもういい。用はねえ。…消えろ!」



《階段踊り場》

レミ
 (※あやしい小包所持・濡れていない場合)

 「こっち向〜いてっ!!」

 「きゃは! みずでっぽーピューピュー!」

 いきなり水鉄砲を撃たれた!

アルーア
 うっ!

 水は小包に命中した

 びっしょりとぬれた小包は
 シュウシュウと音をたて…

 白く細い煙を
 立ち上らせている

 どうしよう。
 あれほど言われたのに…
 ぬらしてしまった

 …と、とにかく
 早く届けた方がよさそうね



《バザール本通り》

ハッサン
 (※あやしい小包所持・濡れていない場合)

 「あ、ちょっと!」

 「いま、あなたの小脇に見えたその荷物…

 まさかアレではありますまいか?」

 「いやいや、まさか大戦当時のアレを、
 こともあろうに教会の方が持っておられるなんて
 そんなバカなことが…」

 「後生でございます。
 一度拝見させていただく訳には参りませんか?」

 「もしソレがアレならば…
 それなりのお返しはさせていただきます」

 「いかがで?」」

 『 小包を渡す
  小包を渡さない』

ハッサン
 (※『小包を渡す』を選択した場合)

 「え! よろしいので? それはありがたい。
 いやそれでは拝見させていただきます」

 『あやしい小包を使用した』

 「おお…、この手触り! そしてこの香り!
 間違いない。これぞマギスパイスだ!」

 「教会の方はご存知ないと思いますが、
 これはとてつもないものでございましてな」

 「かの大戦中、サマルカンドの錬金術師が調合
 したといわれる伝説のスパイスでございます」

 「ひとたび服用するやその意識は時空をこえ、
 またその価値は、同じ重さのプルトニウムにも
 等しい、とさえいわれておりますのです…」

 「ただ難点は非常に水気に弱い、ということ」

 「ひとたび水分と接するや…
 その素晴らしき効能は白き煙となって
 消えうせてしまうとか。
 くれぐれもご注意なされませ…」

 「いや、眼福つかまつりました。
 ありがとうございます」

 『ハッサンから小包を
   返してもらった 』

 「これはほんのお礼でございます」

 『5000新元を受け取った』

ハッサン
 (※『小包を渡さない』を選択した場合)

 「そうでございますか…むむ…むむむむ…」

 「見たいっ…みみみ見たいっ!!」

 「…………」

 「たーーーーーー!!」

 ハッサンは飛びついてきた!

 『右によける
  左によける』


 (※『右によける』を選択した場合)

 アルーアは身をひねって
 何とかハッサンの手をかわした!

 しかしハッサンは
 ネコのように体を回して
 アルーアの胸元にえぐり込む!!

 アルーアのひじがハッサンの
 額に鋭く振り下ろされる!

 『右によける
  左によける』

ハッサン
 (※2回目の選択で『右によける』を選んだ場合)

 ハッサンはズズンと大地に崩れ
 そのままズリズリと屋台に戻った!!

 「も、申し訳ございませんでした。
 つい、出来心で…」

 「こ、こいつぁほんのおわびで…」

 『5000新元を受け取った』

アルーア
 ふう…
 何とか守りきったわ

ハッサン
 (※『左によける』を選択した場合)

 が!…
 ハッサンのねじくれまがった指が…

 一瞬早く小包を…

 ゲーーーー……ット!?

 …あっ!

 小包はハッサンの手からコロリと転がり
 通路わきの水路に落ちてしまった

 あわててアルーアは拾い上げたが…

 びっしょりとぬれた小包は
 シュウシュウと音をたて…

 白く細い煙を
 立ち上らせている

 「う…お… あの、その…」

 「お、お大事に… ウェヘヘヘ」

アルーア
 どうしよう。
 あれほど言われたのに…
 ぬらしてしまった

 と、とにかく
 早く届けた方がよさそうね



《CHAPTER2−07》



或る記録の残滓