(○→会社向Q&A、●→個人向Q&A、◎→共通Q&Aです)
- ◎ 派遣と請負・業務委託との違いについて簡単に教えてください。
(A)
「請負」とは…
民法では、「請負は、当事者の一方がある仕事を完成することを約し、相手方がその仕事の結果に対してその報酬を支払うことを約すことによって、その効力を生ずる。(民法第632条)」としています。
要約すれば、請負とは、請負業者が請負った仕事を自らの責任において、自己の雇用する労働者を指揮命令し、独立して仕事を完成させ、その結果に対し報酬を受けるというものです。大工などの一人親方が個人で仕事を請負うケースも、請負の一形態とされます。
「業務委託」とは…
「委任は、当事者の一方が法律行為をすることを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずる。(民法第634条)」とし、さらに「法律行為でない事務の委託について準用する。(民法第656条)」としています。
請負のように仕事の完成までは求めず、委託した事項を履行することを約した民法上の準委任にあたるとします。委託業務を受けた会社の労働者を、委託業務を依頼した会社内で就労させる場合であっても、指揮命令をおこなうのは委託業務を受けた会社である必要があります。
「派遣」とは…
派遣元会社と派遣先会社との「労働者派遣契約」により、労働者を派遣先会社に派遣し就労さることをいいます。労働者は派遣元会社と雇用契約を結んでいますが、業務委託との違いは、派遣先会社から直接指揮命令を受けるという点です。
民法上は、請負と業務委託は異なるものとしていますが、労働者派遣法においては、どちらも「請負」として一括りにしており、偽装請負防止の面から、ガイドラインを設けています。
(参考) 労働者派遣事業と請負による行われる事業との区分に関する基準(S61.4.17、労働省告示第37号)
【2012年2月補正】
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- ○ 派遣労働者を使用するうえでのメリット・デメリットは何ですか。
(A)
<メリット>
1、 人件費の低額化、流動化
派遣労働者の場合は、一般に正社員に比べ人件費を安く抑えられます。そして、業務の必要に応じて派遣契約を結べばよいので、人件費を流動的に運用できるというメリットがあります。また、正社員を解雇する場合は法令上の制限を受けますが、派遣労働者の場合は派遣契約の見直し等で対処できます。
2、 使用者の指揮命令権
請負や業務委託の場合、発注元会社や業務委託会社は相手に対して指揮命令権を持ちませんが、派遣の場合は使用者が派遣労働者に対して直接指揮命令権を持ちます。
<デメリット>
1、 派遣労働者は、派遣先企業と労働者が直接労働契約を結んだものではなく、また、長期の派遣契約を約束されている訳でもなく不安定な身分のため、企業に対する帰属意識や忠誠心が正社員に比べて低くなりがちです。
したがって、一般的に正社員と同様の成果は期待できません。また、派遣社員の教育は派遣元で行うことになっていますが、実態としては、ほとんど社員教育を行っていない派遣会社もありますので、派遣社員により能力の差があったりします。(最近では、子会社として派遣会社を作り、グループ企業に派遣させ、コストダウンと派遣社員の帰属意識等の改善を図っている大手企業も増えています。)
2、 最近、派遣社員による企業秘密の漏洩などが問題になっていますが、派遣社員に企業に対する帰属意識や忠誠心を期待するのは困難です。したがって、派遣社員に企業秘密に属する業務に就かせることには、企業のリスクとなる可能性があります。
派遣労働者の利用は、人件費の抑制や雇用調整が容易なことから企業にとってもメリットがあります。しかし、派遣労働者の場合は正社員に比べ、使い勝手の悪い面もあります。したがって、メリット・デメリットを踏まえて派遣労働者の有効活用を考える必要があります。最近では逆に、正社員の雇用を増やしている企業もあるようです。
【2006年5月補正】
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- ◎ 労働者派遣事業には一般と特定とあるそうですが、その違いは何ですか。
(A)
労働者派遣事業には、「一般労働者派遣事業」と「特定労働者派遣事業」とがあります。
「一般労働者派遣事業」は、予め派遣労働を希望する人を登録しておき、派遣先から労働者派遣の依頼があったときに、登録した人の中から適任者を選んで、派遣期間を決めて派遣するという事業です。いわゆる登録型派遣といわれているものです。いつ働けるか不確定なため、労働者の中には複数の派遣会社に登録している例も見受けられます。
「特定労働者派遣事業」は、派遣先から労働者派遣の依頼があるなしに係わらず、常時雇用している労働者のみで派遣事業を行っている事業をいいます。比較的小規模な事業に多い形態です。
【2005年11月】
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- ◎ 労働者派遣を行うことが出きない業務にはどんなものがありますか。
(A)
労働者派遣は全ての業務について行えるわけではありません。規制が緩和されつつあるとはいえ、以下の業務については、労働者派遣を行うことはできません。なお、「物の製造業務」については派遣業務が行えるようになっています。
1、 建設、港湾運送、警備の業務
2、 (ア)医師・歯科医師・薬剤師、(イ)保健婦・助産婦・看護師・準看護師の業務である保健指導・助産・療養上の世話・診療の補助、(ウ)栄養管理士、(エ)歯科衛生士、(オ)放射線技師、(カ)歯科技工士、の業務
(ただし、社会福祉施設などで行われる医業等の業務については、労働者派遣ができます。)
3、 人事管理関係業務のうち派遣先の団体交渉、労働基準法上の労使協定締結などのための労使協議の際に使用者側の直接当事者として行う業務
4、 弁護士、外国法事務弁護士、司法書士、土地家屋調査士、公認会計士、弁理士、社会保険労務士、行政書士の業務および建築士事務所の管理建築士の業務
【2004年11月】
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- ◎ 派遣社員の受入期間に制限がある業務と、制限がない業務があると聞きましたが、具体的に教えてください。
(A)
派遣社員の受入期間は次の通りです。
1、 派遣期間に制限がない業務
(1) 26の専門的業務(下記Q&Aを参照)
(2) 労働基準法による産前産後の休業、育児介護休業法による育児休業及び介護休業、その他これに準ずる休業を取得する労働者の、いわゆる代替要員派遣。
(3) 日数限定業務(下記Q&Aを参照)
2、 物の製造業務
従来は最長で1年が限度でしたが、平成19年3月1日以降は、以下3と同様に最長で3年まで可能となりました。
3、 上記以外の業務(ただし、最初から労働者派遣を行うことができない業務もあります→上記Q&Aを参照)
以下の条件をクリアすることにより、3年まで可能。
(1) 1年を超える派遣を受けようとする派遣先は、あらかじめ過半数労働組合か労働者の過半数代表者の意見聴取を行い、かつその意見書を3年間保存すること。(変更する場合も同様。)
(2) 派遣元及び派遣先は、派遣受入制限期間に関して以下の通知及び明示を行うこと。
・労働者派遣契約締結時… 派遣先は派遣元に対し、派遣受入期間の制限の抵触日を通知すること。(変更する場合も同様。)
・派遣の開始前… 派遣元は派遣労働者に対し、派遣先の派遣受入期間の制限の抵触日を通知すること。(変更する場合も同様。)
・派遣受入期間の制限への抵触日の1ヶ月前から前日… 派遣元は派遣先と派遣労働者に対し、派遣の停止を事前通知すること。
(参考)厚生労働省のHP(PDF)
【2007年2月補正】
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- ◎ 労働者派遣法でいう「26の専門的業務」とは、具体的にどんな業務をいうのですか。
(A)
労働者派遣法では、次に掲げる専門性の高い「26の専門的業務」については派遣期間の制限はなしとしています。(具体的な取り扱いは、3年契約を更新する形をとります。ただし、下記アンダーラインの、(14)(15)(16)(24)については更新の必要もありません。)
「26の専門的業務」とは…
(1)ソフトウェア開発、(2)機械設計、(3)放送機械等操作、(4)放送番組等演出、(5)事務用機器操作、(6)通訳・翻訳・速記、(7)秘書、(8)ファイリング、(9)調査、(10)財務処理、(11)取引文書作成、(12)デモンストレーション、(13)添乗、(14)建築物清掃、(15)建築設備運転・点検・整備、(16)受付・案内・駐車場管理等、(17)研究開発、(18)事業の実施体制の企画・立案、(19)書籍等の制作・編集、(20)広告デザイン、(21)インテリアコーディネーター、(22)アナウンサー、(23)OAインストラクション、(24)テレマーケティング、(25)セールスエンジニアの営業・金融商品の営業、(26)放送番組等の大道具・小道具
なお、26の専門的業務とそれ以外の業務を併せて行う複合業務型の労働者派遣の場合については、それ以外の業務が、26の専門的業務に付随的に行う業務であって、その業務が26の専門的業務の派遣に比べ割合が低いときは、26の専門的業務と同様に派遣期間の制限はありません。
具体的には、電話の応対などの付随的に行なう業務が、労働時間全体の1割を超えない場合は、26の専門的業務と同様に派遣期間の制限はないとしています。したがって、付随的に行なう業務が労働時間全体の1割を超える場合は、専門的業務とみなされませんので注意が必要です。
【2004年11月】
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- ◎ 派遣受入期間に制限がない業務の一つである「日数限定業務」とは何ですか。
(A)
日数限定業務とは、「1ヶ月間の派遣日数が派遣先の通常の労働者の所定労働日数より相当程度少なく、かつ厚生労働大臣の定める日数以下である業務」をいい、告示ではこの厚生労働大臣の定める日数を、10日としています。
日数限定業務とは、休日のみに必要となる業務や月末だけ必要となる業務などの就業日数が限られている業務をいいます。この日数限定業務は、派遣期間に制限がない業務として、平成16年の改正派遣法で追加されたものです。
日数限定業務について労働者派遣を行う場合は、労働者派遣契約書に、(ア)日数限定業務である旨、(イ)派遣先において1ヶ月間に行われる業務の日数、(ウ)派遣先の通常の労働者の所定労働日数、を記載する必要があります。
【2004年11月】
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- ◎ 紹介予定派遣とは何ですか。
(A)
紹介予定派遣とは、労働者派遣事業と職業紹介事業の両方の許可又は届出をした事業者が、派遣労働者と派遣先との雇用契約成立のあっせんを行うものをいいます。この場合、派遣の終了前に派遣労働者と派遣先との間で、派遣労働者が派遣先に雇用されることが約されるものを含みます。
紹介予定派遣を行う場合の注意事項は次の通りです。
1、 派遣元事業主は、紹介予定派遣として派遣労働者を雇入れるときは、あらかじめその旨をその派遣労働者に明示しなければなりません。
2、 派遣元事業主が、雇用している派遣労働者を新たに紹介予定派遣の対象とするときは、あらかじめその旨をその労働者に明示すると共に、同意を得なければなりません。
3、 労働者派遣契約を締結する際には、紹介予定に関する事項を定める必要があります。
4、 派遣元管理台帳及び派遣先管理台帳には、紹介予定に関する事項を記入しなければなりません。
5、 紹介予定派遣を受けた後に派遣先が職業紹介を希望しない場合または派遣労働者を雇用しなかった場合は、派遣先は派遣元の求めに応じ、その理由を明示しなければなりません。また、派遣元はその理由を派遣労働者に書面で明示しなければなりません。
6、 紹介予定派遣の場合は、同一の派遣労働者について6ヶ月を超えて派遣を行うことはできません。
【2004年11月】
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- ◎ 医師等の業務は派遣することができませんでしたが、それが一部できるようになったと聞きました。それは何ですか。
(A)
従来、(ア)医師・歯科医師・薬剤師、(イ)保健婦・助産婦・看護師・準看護師の業務である保健指導・助産・療養上の世話・診療の補助、(ウ)栄養管理士、(エ)歯科衛生士、(オ)放射線技師、(カ)歯科技工士の業務は労働者派遣ができないとされていましたが、社会福祉施設などで行われる医業等については労働者派遣ができるようになっています。したがって、身体障害者福祉法に規定する身体障害者療養施設に設けられた診療所等で行われる医業等については労働者派遣ができるようになりました。
ただし、引き続き以下の業務については労働者派遣はできません。
1、 医療法で規定する病院で行われるもの
2、 身体障害者福祉法に規定する身体障害者療養施設に設けられた診療所等を除く診療所で行われたもの
3、 身体障害者福祉法に規定する助産所で行われるもの
4、 介護保険法に規定する介護老人保健施設で行われるもの
5、 医療を受ける者の居宅で行われるもの
(ただし、上記の病院等における医療等の医療関連業務については、紹介予定派遣であれば労働者派遣事業を行えます。)
【2004年11月】
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- ● 私は登録型派遣として派遣会社に登録しています。この場合の社会保険はどうなるのでしょうか。
(A)
派遣労働者が、社会保険(健康保険・厚生年金保険)の加入要件に該当する場合は、派遣元において社会保険に加入させる必要があります。
ご質問の登録型派遣であっても、社会保険の加入要件に該当すれば健康保険・厚生年金保険の適用させる必要がありますが、就業期間中のみの適用となり、待機期間中は適用されません。
したがって、登録型派遣の場合は、派遣先が決定し、その間に社会保険の加入手続きがなされていたとしても、いったん派遣が終了すれば次の派遣があるまでの待機期間は、健康保険・厚生年金保険は適用されません。
その間は健康保険が無保険状態になりますので、@国民健康保険に加入する、A健康保険の被扶養者となる、B任意継続被保険者となる、の何れかの手続きを行う必要があります。また、国民年金にも加入する必要があります。
【注】 当該派遣就業が終了した後、同一の派遣元事業主の下での次回の派遣契約(1か月以上ものに限る。)が見込まれるときは、雇用関係が継続しているものとして、社会保険の被保険者資格は喪失しません。
派遣元事業主は、派遣法により、派遣労働者が労働社会保険の被保険者であるか否かを派遣元へ通知することが義務付けられています。また、派遣労働者が労働社会保険に未加入のときは、その理由を付さなければならないとされています(派遣法施行規則第27条の2)。
【2012年2月補正】
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- ● 私は登録型派遣として、派遣会社に登録しています。私の場合、雇用保険はどうなるのでしょうか。
(A)
登録型派遣の場合、次のいずれにも該当した場合に雇用保険の被保険者になります。雇用保険の加入義務は、派遣先でなく派遣元です。
1、 反復継続して派遣就業する者であること
「反復継続して派遣就業する者であること」とは、一つの派遣元事業主に6か月以上引き続き雇用されることを見込まれることをいいます。
(1) 契約期間2ヶ月程度以上の派遣就業を、1ヶ月程度以内の間隔で繰り返し行うことになっている人
(2) 契約期間1ヶ月以内の派遣就業を数日以内の間隔で繰り返し行うことになっている人
も該当します。なお、当初はそうでなかったが、雇入れ後に6か月以上引き続き雇用されることが見込まれることになった場合は、その時点から被保険者になります。
2、 1週間の所定労働時間が20時間以上であること
「1週間の所定労働時間」とは、通常一つの契約ごとにそれぞれに算定します。
なお、雇用契約期間が満了した場合の喪失手続は以下のようになります。
(1) 派遣元事業主が、派遣労働者に対して雇用契約期間が満了するまでに次の派遣就業を指示しない場合、派遣労働者が同一の派遣元のもとで派遣就労を希望する場合を除き、雇用契約期間満了時に被保険者資格を喪失します。
(2) 以上の取扱いは、平成21年4月から改正実施されました。
【2009年4月補正】
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- ● 派遣会社に派遣登録をしています。この場合の賃金の支払はどうなっているのか教えてください。
(A)
派遣元会社に派遣希望者が登録をしても、この時点ではまだ雇用関係は発生していません。派遣先会社が決まって始めて雇用関係が発生し、派遣元会社は当該労働者に対して賃金の支払義務が生じます。この場合、派遣先会社が派遣元会社に派遣料を支払い、派遣元会社が手数料を差し引いて派遣労働者に賃金を支払うという順序になります。
実際の賃金の計算は、派遣労働者が派遣先会社で労働した勤務日等を記録したタイムシート等を派遣元会社に提出することにより、派遣元会社は賃金の計算を行い、賃金を支払うという流れが一般的です。
また、派遣先会社が派遣労働者に時間外労働を命じた場合でも、割増賃金の支払は派遣元会社が行うことになります。ただし、派遣先会社が直接賃金を支払っているような事実があれば、黙示の労働契約が成立していると見なされる可能性もあり、派遣先会社が雇用責任を問われることもあります。
【2004年10月】
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- ● 派遣先企業までの交通費がかかりますが、派遣元企業は交通費を支払ってくれません。交通費は支払らわなくてもよいのでしょうか。
(A)
事業主には交通費の支給の義務はありません。したがって、就業規則や労働契約書等で支給する旨の規定等がない限り、交通費を支給するしないは派遣元事業主の任意です。これは派遣労働者に限ったものでなく、一般の労働者でも同様です。
【2004年10月】
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- ○ 時間外労働をさせる場合は36協定が必要ですが、派遣労働者の場合、36協定の締結は派遣先か派遣元かどちらで結べばよいのでしょうか。
(A)
36協定は派遣元事業が結びます。この場合、派遣元の事業場に過半数で組織する労働組合がある場合はその労働組合と、ない場合は労働者の過半数を代表する者と36協定を結ぶことになります。この36協定は、派遣労働者とそれ以外の労働者の全てに適用されます。
【2004年10月】
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- ○ 派遣労働者の年休の時季変更は、派遣元か派遣先かどちらで行うのでしょうか。
(A)
労働者の年次有給休暇の申込みに対して年休を付与しないこととするには、「事業の正常な運営を妨げるかどうか」が判断の目安とされます。
派遣労働者の場合はどうかというご質問ですが、「事業の正常な運営を妨げる」かどうかの判断は派遣元で行います。したがって、仮に派遣労働者の派遣先で、事業の正常な運営を妨げる場合があったとしても、年次有給休暇の時季変更を行えるとは限りません。派遣元で、代替労働者の派遣等を含めて、事業の正常な運営を妨げるかどうかの判断を行うことになります。
【2004年8月】
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- ○ 派遣労働者と懲戒処分の関係はどうなっているのですか。
(A)
派遣労働者が派遣先において、派遣先会社の懲戒処分規定に触れるような行為を行った場合に、派遣先で当該派遣労働者を懲戒処分できるかどうかですが、結論から言えば不可能です。
派遣先会社と派遣元会社の労働者派遣契約は、どのような職種の労働者を派遣するかですから、派遣労働者の個々人を特定しているわけではありません。したがって、派遣労働者に不正行為等があった場合は、派遣先会社は派遣元会社に改善を求めることができますが、派遣労働者個人に対して懲戒処分を行うことはできません。派遣先会社としては派遣元会社に対して、派遣契約の解除や代替えの労働者の派遣を要求するしかありません。
【2004年10月】
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- ○ 労働基準法33条による非常災害の場合、派遣労働者でも時間外労働させることはできるのでしょうか。
(A)
36協定を締結していなくても、非常災害等の場合は労働者に時間外労働を命じることができますが、これが派遣労働者にも適用されるかというご質問ですが、一般の労働者と同様に可能です。この場合の所轄労働基準監督署への事後届出義務を負うのは派遣先事業となります。
【2004年10月】
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- ○ 派遣労働者に対する「一斉休憩」は、派遣元か派遣先かどちらに合わせるのでしょうか。
(A)
休憩時間を一斉に与える義務は派遣先の使用者が義務を負います。したがって派遣先の使用者は、自社の労働者と派遣労働者とを含めて、事業所全体として一斉に休憩を与えなければなりません。ただし一斉休憩の例外事業や、労使協定により一斉休憩の例外を設けている場合はこの限りではありません。
【2004年8月】
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- ○ 派遣労働者を使用する場合、衛生管理者の選任は派遣元、派遣先のどちらで行わなければならないのでしょうか。
(A)
事業所では、労働者数が50人以上になれば衛生管理者および産業医の選任を行わなければなりませんが、派遣先で派遣労働者を含めて労働者が50人以上になった場合、派遣元か派遣先かどちらで選任しなければならないのでしょうか。
この場合は、派遣労働者の労働安全衛生法の適用に関する特例が定められており、衛生管理者および産業医の選任義務は派遣先にあるとしています。
【2004年11月】
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- ○ 派遣期間に制限がない業務に、3年を超えて派遣労働者を受入れている場合、その派遣労働者を優先雇用しなければならないとはどういうことですか。
(A)
労働者派遣には派遣期間の制限がない業務があります。その派遣期間の制限がない業務について、派遣先が、3年を超えて同一の業務に対して同一の派遣労働者を受入れているときは、その3年を経過した以後、その業務について新たに労働者を雇い入れるときは、その派遣労働者を優先雇用しなければななりません。
ただし、「3年を超えて同一の業務に対して同一の派遣労働者を受入れているとき」ですから、途中に派遣労働者が入れ替わっていたり、また、「その業務について新たに労働者を雇い入れるとき」ですから、新たに労働者を雇入れなければ該当しません。
【2004年11月】
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- ○ 派遣労働者が労働災害にあった場合、派遣元か派遣先のどちらの労災保険が適用されるのでしょうか。
(A)
派遣労働者は、派遣元の事業主と雇用関係にありますから、労災保険の適用は派遣元事業で行います。ただし、派遣先事業主は派遣労働者を直接指揮することから、派遣労働者に対する労働災害を防止すべき責任はあります。
派遣元事業の労災保険率は、派遣先の事業の実態によります。また、派遣先事業の業種が数種にわたる場合は、主たる作業の実態によるとしています。
労災事故が発生した場合の保険給付申請は、派遣元事業主の証明のほかに、派遣先事業主の添付書類が必要となります。また、労働者私傷病報告の提出義務は派遣先事業主にあり、派遣先事業主は派遣元事業主にその写しを送付しなければなりません。
厚生労働省の指針では、「派遣元事業主は、労働社会保険に加入する必要のある派遣労働者については、労働社会保険に加入させてから労働者派遣を行うこと。新規に雇用する派遣労働者の場合は、派遣後速やかに労働社会保険の加入手続きを行うときは、この限りでない。」として、派遣元事業主に対して労働社会保険の適用手続を適切に進めるよう指導しています。
【2004年10月】
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- ○ 派遣労働者と労働基準法の関係について、派遣元、派遣先どちらが責任を持たなければならないのか教えてください。
(A)
派遣労働者と雇用関係にあるのは派遣元事業ですから、労働基準法の使用者責任も原則として派遣元にあります。しかし、派遣先が責任を負わなければならない事項もあり、列挙すると以下になります。
<派遣先が責任を負う事項>
(ア) 均等待遇〔3条〕
(イ) 強制労働の禁止〔5条〕
(ウ) 公民権行使の保障〔7条〕
(エ) 労働時間〔32条〕・休憩〔35条〕・休日〔34条〕(ただし、労働時間に関する各種の協定の締結・届出は派遣元事業)
(オ) 年少者の労働時間・休日〔60条〕
(カ) 年少者の深夜業〔61条〕
(キ) 年少者・妊産婦の危険有害業務の就労制限〔62条、64条3〕
(ク) 年少者・女性の坑内労働の禁止〔63条、64条2〕
(ケ) 産前産後の時間外労働・休日労働・深夜労働〔66条〕
(コ) 育児時間〔67条〕
(サ) 生理日の就業が著しく困難な女性に対する措置〔68条〕
(シ) 徒弟の弊害排除〔69条〕
(ス) 申告を理由とする不当利益扱いの禁止〔104条〕
(セ) 報告等〔104条2〕
(ソ) 法令の周知義務〔106条〕
(タ) 記録の保存〔109条〕
【注】(ア)(イ)(シ)〜(タ)は派遣元にも責任があります。
(エ)について、派遣労働者に時間外労働・休日労働を行わせる場合にも、36協定(時間外・休日労働に関する協定)の締結が必要ですが、36協定の締結および届出義務は派遣元です。派遣先は派遣元の36協定の締結・届出の有無を確認し、その内容の範囲内で派遣労働者に時間外労働・休日労働を命じることになります。
【2007年5月補正】
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- ○ 派遣労働者に対する健康診断は、派遣元か派遣先かどちらが行うのでしょうか。
(A)
派遣法第45条では、派遣労働者の労働安全衛生法の適用に関する特例措置が定められており、労働安全衛生法上の使用者責任は派遣先が負わなければならないとしています。
ただし、定期健康診断や雇入時の安全衛生教育などの一部は、派遣元が実施することとし、有害業務にかかる特殊健康診断や、危険有害業務就業時の安全衛生教育は派遣先が実施するとされています。
【2012年2月補正】
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- ○ 派遣労働者を使用する場合、衛生管理者の選任義務は派遣先にあるとのことですが、衛生管理者の資格のある派遣労働者を派遣先の衛生管理者として選任することはできますか。
(A)
従来は選任することはできませんでしたが、「平成18年3月31日付基発0331004号」により、自社の労働者以外の者であっても、衛生管理者専任に係る労働者派遣契約又は委任契約において、その事業場に専ら常駐し、かつ一定期間継続して職務に当たることが明らかにされていれば、衛生管理者等に選任することができることとされました。
詳しくは、以下の厚生労働省のURLをご参照ください。
(PDF)http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/roudou/an-eihou/dl/ka060331004a.pdf
(S16.6.6基発第333号の一部改正)
……安衛則第7条第3号ロに掲げる業種の事業場の衛生管理者及び衛生推進者については、危険有害要員が少なく、派遣中の労働者であっても衛生管理に関して適切な措置を講じることができる場合は、派遣中の労働者であってもその事業場に「専属の者」に該当する者であること。
【注】安衛則第7条第3号ロに掲げる業種の事業場とは、農林畜水産業、鉱業、建設業、製造業(物の加工業を含む。)、電気業、ガス業、水道業、熱供
給業、運送業、自動車整備業、機械修理業、医療業及び清掃業以外の業種をいいます。
【2006年5月】
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- ○ 海外派遣者も労災保険に加入できるのでしょうか。
(A)
海外派遣者の労災保険加入を「第3種特別加入」といい可能です。
この場合、派遣先の事業主の命令で業務に従事している事実があればよく、海外支店・合弁企業・現地法人など事業の種類・形態なども問われません。派遣先企業が中小企業の場合は、当該企業に事業主等として派遣される人も対象になります。また、新たに派遣される人のみならず、既に派遣されている人も対象になります。
海外派遣者か海外出張者かの判断基準は以下の通りになります。
(1) 海外の事業場に所属し、その事業場の使用者の指揮に従って勤務する場合…海外派遣者
(2) 労働の場が単に海外にあるに過ぎず、国内の事業場の使用者の指揮に従って勤務する場合…海外出張者
海外派遣者の特別加入は、派遣元事業ごとに特別加入者をまとめて、一般保険料とは別に手続します。加入手続きは、「特別加入申請書」を所轄の労働基準監督署長を経由して、労働基準局長に提出します。
第3種特別加入の保険料率は、平成18年4月現在、一律1000分の5となっています。
【2006年4月補正】
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- ○ 一般労働者派遣事業の許可基準が変更になったと聞きましたが、詳細を教えてください。
(A)
派遣事業に関しては、一部の企業で不適切な取り扱いがあり社会問題化されたこともあって、一般労働者派遣事業について、新規の場合のみならず更新についても許可基準のハードルが上げられました。
具体的には、平成21年10月1日から、新規許可の場合の一般労働者派遣事業の許可基準が以下のように変わっています。(許可の更新の場合は、平成22年4月1日から適用。)
1. 資産要件
1事業所当たり、基準資産額 2,000万円及び現金・預金額 800万円(現行の約2倍)
2. 派遣元責任者の要件
(1) 雇用管理経験3年以上のみに限定(従来は3通りのいずれかに該当すれば良かった)
(2) 派遣元責任者講習を3年以内に受講(従来は5年以内)
(参考)厚生労働省のHP
【2009年12月補正】
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