13:オークランド〜帰国
(2003年4月27日〜29日)


(4月27日:オークランド)… … …

 オークランドの空は、どんよりと曇っているような、汚れがよどんでいるような…。
 冬が近いフィヨルドランドの抜けるような青空とは対象的だ。

 ダウンタウンまでのエアバスはNZ$13。運転手の愛想のないこと。ティ・アナウの元気のいいバスの運転手とは対称的だ。

 ダウンタウンのバス停から、こんやの宿であるバックパッカーズまでは、ほんの少し歩いただけ。若者ばかりだ。

 ダウンタウンは、アジアの若者であふれている。もううんざりするくらい。なんで、こんなにアジア人の若者が多いんだ! ワークキング・ホリデーの連中かな?
 ボクの居場所がない。地下の大衆食堂のような雰囲気の料理屋に入り落ち着く。

 マーボ丼は強烈に辛く、凍えるようなティ・アナウの町で食べたらちょうどいいだろうなぁ、と、寒さを懐かしく思い出していた。都会の喧騒に包まれると、数日前までの田舎暮らしが、遠い昔の、あるいは別の世界のように思えてくる。大切にしておきたいな。


(4月28日:オークランド)… … …

 シュラフ以外で眠ったのは、ニュージーランドの到着した日のクライストチャーチのホテル以来だ。
 南島では、7時でやっと明るくなり始めていたのに、ここ北島では、7時といえばもう完全に朝だ。しかし、ドミトリーの他のベットは起きる気配がない。洗濯を済まし、さっさと出かけた。

 市内観光。あまり心を揺さぶられるものに出会えない。時間つぶしだ。
 きのうと同じ、地下の中華料理屋で腹一杯食う。
 寒さに凍えていたフィヨルドランドの日々が懐かしい。


(4月29日:オークランド〜成田)… … …

 5時前にチェックアウトして、バスを待つ。朝は遠い。
 市街地を出ると、細い三日月と明けの明星が並んで輝いていた。
 6時過ぎ、チェックインを終え、飛行機は9時前に北半球を目指して、ニュージーランドをあとにした。

 旅の目的は達成できたのか。
・1か月の海外滞在の精神的負担
 これは、ほとんど感じなかった。オークランドの2日間は少々辛かったが…。
・長期トレッキングに耐えられるか
 今回は、最長でも4日、合計でも2週間ほどしか歩いていないので、まだ未知数だ。

 後者については、まだ不安は残るが、これらの目的以上に、思う存分、フィヨルドランドを楽しめたことと、トレッキングの仲間を得たことはとても大きな収穫といえる。

 ミルフォード・トラックで出会ったアメリカ人のホゼとは、サンフランシスコでの再会を約束した。
 その再会とは、言うまでもなく、ジョン・ミュア・トレイルを歩くために、渡米した時のことを意味している。


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