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はっきり言って、このユースホステルは、オンボロだ。 まず、トイレ。個室のトビラは、ペラペラのベニア板で、西部劇に出てくるバーの入り口のように、最低限の大きさのもの。これが正しく機能していれば問題ないのだが、今にも外れそうにヨレヨレで、なんとも頼りない。おまけにカギもできない。 隣のシャワーも、最低限の湯が出る、というだけのもので、足元のマットは、もう何年も洗っていないのではないかと思うほどの汚れだ。 工事中のような、物置のようなガランとしたスペースが2つほどあり、早朝の荷物のパッキングには役にたったが、なんとも中途半端が存在感がもったいないような気がする。 しかし、4月に行ったニュージーランドのオークランドにあるマンモス・バックパッカーズのような喧騒は全くなく、キッチンでもロビーでも、のんびりできた。これが、本来の安宿なのかもしれない。 アメリカ本土と比べると、さすがアラスカ、朝の寒さと同様に、昼の長さは衝撃的だ。日本でいうところの未明の時間帯に、わずかに夜を感じることが出来る程度。これからさらに北へ向かうと、夜の存在は、ますます薄れて行くことになるだろう。 きょう、しなければならないことは、 ・デナリ行きの交通機関の確保 ・ウイルダネスでの基本的な食料の調達 ・デナリの地図の入手 ・必要ない荷物を日本へ郵送 など。 交通機関は、有名なアラスカ鉄道という手があるが、なにせ高い。けさ、ホステル前にピックアップに来ていたアラスカトレイルというバス会社にtelし、値段と時刻を確認。$59で、ホステル前まで迎えに来てくれうると言うので、あすの予約をとった。 食料は、米とかインスタント食品など、アンカレッジのような大きな都市で買ったほうが安いようなものを買う。バスに乗って着いたスーパーで、きょう食べるものも含め、しこたま買い込む。 近くに郵便局を見つけたので、そこで頑丈な封筒を買い梱包し、郵送。8ドルなり。 そして地図は、THE MAPS PLACE という地図専門店で入手した。 これは、lonely planetに載っていた店。このガイドブックは、書店や地図店が載っているので、ボクのようなトレッキング旅行をする人にとっては、とても重宝する。ついでに、宿泊施設も安い順番に出ていて、貧乏旅行者の立場に立った作りになっている。ボクは好感を持っている。日本には、今のところ、こういった海外向けのガイドブックは見当たらない。 地図屋は、広々としているが雑然としていて地図は山積み。品のいいおばあちゃんが一人で切り盛りしているようで、入って行くなり、「ソーイング店は隣よ!」と、彼女はのん気に言って見せた。ボクが、店を間違って入ってきたのではないかと思ったらしいのだ。しかし「デナリの地図が欲しい」と言うと、山積みの地図の中から何枚か、ボクの求める地図を出してくれた。 彼女は最後に「気をつけてね。楽しいハイキングを!」と、ボクを送り出してくれた。 ついでに、近くにあったREIにも行ってみたが、特にボクの欲求を刺激するようなものはなかった。そのかわりに、隣にあったアウトレットショップの安さが、ボクの目を惹いた。 アラスカの春のウイルダネスで、軽量の雨具では少々頼りなく、防寒具にも雨具にもなりそうなジャケットが欲しいなぁ、と思っていたところに、コロンビア製のものがほぼ半額の約80ドル。衝動買いしてしまった。 バスの一日乗車券$2.5を使いホステルに戻ってもまだカンカン照りの夕方6時。中に人の姿は見当たらない。 買い物で歩き回ったせいか、その日のボクは相当に疲れていたようだ。早々に眠り込んだ。 |