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きょうは、アラスカを去る日だ。厳密にいうと、日付の変わったあとの午前2時36分アンカレッジ発シアトル行きに乗るので、アラスカを去るのは「あす」だ。 従って、このホステルをチェックアウトをしたあと、どこかで時間をつぶし、夜になってから空港に向かう。その後、延々と札幌までの旅が続く。終わりのない長い一日がこれから始まる。そんなわけで、けさの目覚めは7時50分。できるだけゆっくりと横になっていた。 幸いチェックアウト後もホステルで荷物を預かってくれるという。 フェアバンクスでもさんざん買い物をして、すでに担ぎきれないほどの大量の荷物になっているが、きょうも幾つか買うものがる。ベア・キャニスターだ。 この夏、ジョン・ミュア・トレイルを歩くには、このベア・キャニスターが必要だ。借りることもできるが、借りたら返さなければならない。しかし、200マイル余り歩いたあと、借りた場所に戻るのは労力ばかりでなくお金もかかってしまうので購入がベターだ。それには、このアラスカが好都合なのだ。なぜなら、アラスカでは日本の消費税のような、買い物の時にかかる税金がないからだ。 どこで買っても同じ値段である全国共通の商品は、アラスカで買うほうが断然得なのだ。 そんなわけで、ミッドタウンにバスで行き、買い物をしながら一日を過ごした。 夕方5時、ユースホステルに戻り荷物をピックアップすると、再びバスに乗り込んだ。このバスが、空港まで行ってくれればいいのだが、空港行きのバスはない。なんとも不便だ。 バンをチャーターすれば10ドル程度の道のりなのだが、金がもったいないし、それ以上に時間がたっぷりある。歩いて行こう。ということで、バスターミナルの地図で、空港のいちばん近くまで行くバスを調べ、それに乗り込んだ、というわけだ。 バス代は、昼間使った1日乗車券があるからタダも同然。同じように考える人もいるようで、バス停から歩き出すと、何人かの同じような境遇の人が、重い荷物を担いで空港を目指している。 途中から、コロラドから来たという若者と一緒になった。彼は、ボクより遥かに小さなデイパックを背負っているだけなのだが、革靴のような物をはいており足を引きずっている。 バス停から空港まで40分。まわりに何もない車がビュンビュン追い越してゆく路肩は、それよりも遥かに長く感じだ。 おまけに、空港についても、「早すぎる」といって、チェックインに応じてくれない。日が暮れないアンカレッジでは時間の経過が感覚として認識できない。さらに心配の種は、空港の職員が、キャンプ用コンロのガソリンタンクを2本ほど脇に抱えて、行ったり来たりしている。もしかして、ガイドブックに書いてあったように飛行機にのせられないのか…。 しかし、空港まで歩いてかなり疲れ切っていたようだ。いつの間にか、固い空港の椅子の上で、ザックを枕に寝込んでしまっていた。 |