◆Fitz Roy トレッキング(4)◆

なんとしてもすっきりとしたFitz Royを見たくて…。
■12月23日■- テントの中でマッタリ… -
 この日は1枚も写真がありません。というのも、この日は1度もテントから出なかったからです。厳密に言えば、川に水を汲みに行ったり、何度かトイレに行ったりしましたが、食事さえもテントの中で寝そべったまま済まし、ほとんどの時間をシュラフの中で過ごしたのです。なぜ、こんなふうになったのかというと…。
 どうしても、すっきりと雲のとれたFitz Royを見たかったため、意地になってきていたからです。
 前日までに、ベースキャンプのCampamento Poincenotと、Fitz Royを間近で眺められるLaguna de los Tresの間…標高差450mで片道約1時間の道のりを3往復したのですが、いつもFitz Royには雲がまとわりついていました。せっかくパタゴニアまでやってきたのですから、なんとしても青空を背景にしたFitz Royを見たい!と思い、ここから先へ行かずにFitz Royに全てを託したのです。
 そんな私をくじくように、前夜から嵐がベースキャンプを襲いました。雨は時折パラパラとする程度なのですが、風の強さといったら、もう、言葉では言い表せないほどの荒れ方だったのです。
 高い木が大きく激しく揺れ、とてもトレッキングなんてしている場合ではなく、テントの中でのマッタリを決め込んだというわけです。ただ、何もしない、というのも結構疲れます。

■12月24日■- Fitz Roy -
 4度目にして、ようやくこの絶景に出会えました! GREATなクリスマスプレゼントです!
 朝、ちょっと起きるのが遅れて、大慌てで450メートルの標高差を駆けあがりました。起きたばかりで、かなりしんどかったのですが、壁面がピンク色からオレンジ色に変わるタイミングに、なんとか間に合いました。パタゴニアまで、はるばるやってきた甲斐があったというものです。

■12月24日■- Fitz Roy -
 朝は、光の色が刻々と変わってゆきます。オレンジ色に少しずつ黄色が混じり始めました。

■12月24日■- Fitz Roy -
 日が昇ると、雲もすぐに目を覚ましたようです。
■12月24日■- Fitz Roy -
 休みなく、シャッターを押し続けました。フィルムがもったいない!なんて言ってられません。

■12月24日■- Fitz Roy -
 Fitz Royに思いきりレンズを寄せてみると、すごい迫力です。ちょっとの衝撃で大崩落をおこしそうな雪と氷が絶壁にはりついていました。

■12月24日■- Laguna de los Tres -
 2日前は完全に氷に覆われていた湖面ですが、きのうの強風で解氷が進みました。本当に水の青が綺麗です!

(戻る)Fitz Royに別れを告げ下山します



happy trail