- DAY.056-

■5月26日(水)■足跡のない雪の上を歩き、Forester Passに立ちました!
 Forester Passの夜明けです。少し雲がかかっていますが、きのうの天気に比べたら天国のようです。  ガソリンコンロの激しい音と、コッヘルから立ち昇る湯気に元気100倍です!
 コンロは頼もしいパートナーです。

 天気は回復したとはいえ、強い風が吹いています。降り積もった雪は風に飛ばされ、稜線にかかる雲は、生き物のように激しく動いています。

 自分の足跡を振り返ります。  まん中に土砂崩れ跡のように見えている所がForester Passです。


 Forester Passへ続くスイッチバックは見事な出来ばえです。たとえトレイルが埋もれていても、何の不安もなく登ってゆけます(左)。まもなく峠ですが、上から迫ってくる岩は大迫力です(中)。壁の傾斜が緩やかになり、解放感を覚えます。眼下には今朝出発した広い谷が広がっています(右)。

 Forester Passであることを示す小さな標識が見えました。しかし足元は真下に切れ落ちる絶壁で、目の前の雪の上に出るには、自分の背よりも高い雪と氷の壁を左側から越えてゆかなければなりません。ここで10本爪のアイゼンが役に立ちました。

 なんとかForester Passに立つことができました。言葉がでないくらいの絶景でした!  Forester Passを下りはじめると、暑くなってきました。眺めのいい所でひと休みです。

 眼下に見えている広々とした谷に向かってこれから下って行きます。

 深い雪に足をとられながら、Center Basinへの分岐までやってきました。去年、冷たい雨の中、キャンプした思い出の場所です。
 濡れた靴を脱いで、靴下とともに乾かしていると、「足跡ありがとう!」と言いながら“Tangent”が追いついてきました。カナダから来た彼は私と同い年で、この先、何度も会うことになります。

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