入院そして手術
9月6日水曜日
国立病院へ夫婦で出かけた。
主治医の説明は、乳がんの大きさは9ミリ程度極小さく、脇の下のリンパにも転移は
まずなく、ガンが出来ている場所も乳首に2センチ以上離れているという条件を満たし
ているので、手術は乳房温存が可能で、入院期間は1ヶ月くらいと、いうことだった。
入院の日取りは司会の仕事が10日に入っていたため12日で、手術は翌日の13日と決定した。
先生との話しが終わり、入院前の検査で心電図、肺活量、止血の時間、血液検査を受けて
帰った。
9月12日
病院へ持参するものは、印鑑、箸、湯のみなど日用品に加えて、胸帯(胸をかばう柔らかい
ブラジャーのようなもの)、そして手術同意書などの書類だった。
案内されたベッドで本を読む間もなく、腎臓の検査、アレルギーテスト、タンを出す練習などて
、瞬く間に夕暮れとなった。
麻酔科の医師から何問か質問を受け、執刀医から手術に関しての説明を夫婦で受けた。
手術中に輸血の可能性があること、患部を見て温存ができないこともありえることなど。
「いよ、いよ」という感であった。その夜は、下剤と睡眠薬が渡され、それを飲みぐっすり眠った。
9月13日いよいよの日である。
昨夜の9時以降、水も何も口にしてはいない。浣腸で腸を空っぽにして、点滴を受けた。
血圧、体温、看護婦さんがめまぐるしく動いている。
午後3時手術室へ移動の前、腕に筋肉注射が打たれ、夫が見送る姿に手を振って手術室
に入った。
テレビで見ているような丸いライトが天井に数個あり、色々な器具が並んでいた。
手術室のスタッフは丁寧に自己紹介して、数回名前の確認など行った。
最近の医療ミスが多いことに危惧しつい「私の患部は左ですから・・」と念を押す私だった。
首筋に注射が打たれ、そのまま眠ってしまった。
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