手術2週間から退院   

      術後10日目
    抜糸はまだだが、外出の許可が出たので、さっそく夫に迎えに来てもらい、家に帰った。
    10日ぶりの外出。車の振動や、すれ違う車に身体が硬くなる。
    家は夫の1人暮しをそのまま写している状況で、さっそく、洗濯、台所の掃除など行ってしまった。
    猫の「レイン」はどことなく、知らない人を見る目つきで、私を遠巻きにして見ている。
    久しぶりの我が家のコーヒーを飲む。
    家での時間は瞬く間に過ぎて、病院へ戻った。微熱、少々。

  

     術後12日目
   全ての傷の抜糸が行われた。16針ほど縫った後がL字にある。殆ど抜糸の痛みはない。
   傷もきれいといわれてホットする。

     術後13日目
   患部のガーゼも取れてシャワーの許可が出た。
   整形外科へ行きリハビリの計画を聞く。これまでにあまり熱心にリハビリを行っていなかったので、
   そのツケがきそうだ。

    術後14日目
   手術前の血液検査で、かなりの貧血があると指摘され、その原因をさぐるべく、婦人科を受診する。
   その結果、子宮筋腫が3個あると判明。
   しかし、小さな筋腫であり、場所も悪くないという判断から、手術の必要はないと説明を受けて
   ホットする。同時に子宮ガンの検査も受ける。

     
術後16日
   リハビリに毎日通う。脇の下のリンパを切除しているせいで、なかなか腕が上に上がらず、横にも
   動かない。
   肩を温めて、ゆっくり動かし、器具を使ってトレーニングする。

     術後17日目。
   自分で10分くらい運転して帰宅する。外泊の許可が出た。
   汗ばむくらいに家事を行っても、元気だ。

     術後19日目
    再発防止の放射線治療のための照射位置の計画を立てるべく、放射線科を受診。
    CTスキャンも取り、照射の位置を決めた。


     術後21日目
    放射線治療が始まった。
    コンクリートで固められた広い放射線治療室に1人。
    「じーーー」という音以外は何も聞こえず、痛みもなく照射は始まった。
    腕を頭の後ろに組み、ベットに横たわり、患部の乳房に照射する。
    時間は3分くらい。45グレイの25回照射と説明を受けた。
    照射した患部は日焼けの症状になると聞き、治療の後は、冷やした方がいいらしく、氷で1.2時間
    冷やすことにした。
    またいい細胞も破壊されてしまうらしく、体力が落ちるので感染症に気をつけるように注意を受けた。

     術後22日目
    子宮ガン検診、何もないという結果をもって、乳がん再発防止のための女性ホルモン抑制剤の
    服用が始まった。
    切り取ったガン細胞から、エストロゲン受容体がプラスと結果は出て、薬も効果が期待できるという。

     術後24日目
    外泊。家でゆっくり休む。やはり家以上身も心も休まる場所はない。


   
退院の日
    この前日、リンバ節へのガン細胞の転移は見られなかったと説明を受けてホットする。
    15本リンバを拾ったそうだ、この結
果いかんによって、今後抗がん剤治療の有無が係っていた。
    抗がん剤治療を受けなくてよかった、この喜びは大きなものがある。
    丁度手術から1ヶ月で退院の日を迎えた。しかし、放射線治療が残っており、家も病院に近い
    こともあって、通院で治療を受けることにした。


 
                         
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