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消化器病学会では、排便困難や腹部膨満感など症状を伴う便通異常=「便秘症」としています。
定義はないと思います。かなり自覚症状が決め手になると思います。
昔から、1.水分を十分にとること
2.野菜の繊維を取ること。
3.適度な運動
と言われています。
他によく耳にするのは、充分な排便時間、人により、脂肪を取ると、下痢をする人、牛乳や、アルコールで、排便の起こる人がいます。
まず、原因によって、
1)器質性便秘(通過障害)
2)機能性便秘
a) 弛緩性便秘 b)痙攣性便秘 c)直腸型便秘
に、よって治療方針が変わります。
又、便秘をきたす、基礎疾患を見逃さないようにすることも大事と思います。
基礎疾患例えば
内分泌疾患 |
甲状腺機能低下症、褐色細胞腫、下垂体機能低下症、副甲状腺機能亢進症 |
代謝性疾患 |
糖尿病、アミロイドーシス、尿毒症 |
中毒性疾患 |
鉛中毒、ヒ素中毒 |
神経疾患 |
パーキンソン病、脳血管障害、脳腫瘍、多発性硬化症 |
膠原病 |
強皮症 |
薬剤 |
抗コリン薬、三環系抗うつ薬、Ca拮抗薬 |
肛門疾患 |
痔疾患、肛門周囲膿瘍 |
下剤には、浸透性下剤(カマ、アミティーザ)と、膨張性下剤(バルコーゼ、ポリフル)が多く使われ、時に、刺激性下剤(センナ、アローゼン)が使われることがあります。他には浸潤性下剤や、糖類下剤、塩類下剤、漢方薬、坐薬、浣腸などがあります。
弛緩性便秘の人は便のvolumeを増やすこと、痙攣性便秘の人は、ストレス解消や、排便習慣をつけることが大切になります。
【便秘治療薬成分の作用と特徴】
くすりの種類 |
主な成分 |
作用、特徴 |
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下剤 |
塩類下剤 |
硫酸Mg |
塩類が腸管内の浸透圧を高め、水分が腸管内に移動し、便を軟化増大させてぜん動運動を高める。 |
膨張性下剤 |
プランタゴ・オバタ種子(食物繊維) |
腸管内で水分を吸収してふくらみ、便を軟化。また、便容積を膨大させることで腸管壁を刺激、ぜん動運動を高める。 |
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湿潤性下剤 |
ジオクチルソジウムスルホサクシネート(DSS) |
界面活性作用により、便の表面張力を低下させ、水分を硬い便に浸透させて軟らかくする。 |
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刺激性下剤 |
センノシド・Ca、センナ |
大腸のアウエルバッハ神経叢を刺激して、ぜん動運動を亢進させる。 |
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ピコスルファートNa |
小腸で加水分解されずに大腸に移行し、大腸粘膜を刺激し、ぜん動運動を亢進させる。比較的腹痛などが少ない。 |
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ビサコジル |
成分が大腸を直接刺激して腸のぜん動運動を亢進させる。 |
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カサントラノール |
腸内細菌により代謝され、代謝物が大腸粘膜を刺激して腸のぜん動運動を亢進させる。 |
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漢方 |
大黄甘草湯 |
体力がやや落ちた人にも使いやすく、常習便秘に広く用いる。 |
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防風通聖散 |
腹部に皮下脂肪が多く、便秘がちな人に用いる。 |
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麻子仁丸 |
老人や病後の習慣性便秘に用いやすい。 |
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大承気湯 |
肥満気味で胃腸が丈夫な人に用いる。 |
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生薬 |
カンゾウ |
腸のけいれんを和らげ腹痛を抑える。 |
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ケツメイシ |
腸のはたらきを整える。 |
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坐薬 |
炭酸水素Na |
腸内に炭酸ガスを発生させることで大腸を刺激し、排便を促す。直腸性便秘に適している。 |
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浣腸 |
グリセリン |
腸壁を滑りやすくさせ、また腸を刺激して動きを活発にさせる。乱用すると、便意を感じにくくなる可能性があるので注意。 |
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整腸剤 |
整腸生菌成分 |
乳酸菌類(ラクボンなどの有胞子性乳酸菌、ラクトミン、ビフィズス菌など)、納豆菌、酪酸菌 |
腸内環境を整える。腸内で善玉菌を増やし、有害な悪玉菌の増殖を抑え、整腸作用を示す。 |
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