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所在地:門真市宮野町
最寄駅:京阪本線「大和田」下車、北へすぐ |
当社は延喜式内小社で、現祭神は彦八井耳命(ひこやいみみのみこと・神武天皇の皇子)と菅原道真を祀る。
その起源は、今から約1600年前、河内湖周辺を水害から守るため、仁徳天皇の命により茨田宿弥が旧淀川に日本最古の堤防、茨田の堤を築き、この堤防を守るため、茨田氏の祖先である彦八井耳命を守護神として祀ったことに始まる。この「茨田の堤跡」の一部約100mが神社の北側の境内に残り、神社の北を流れる古川はかっての淀川の流路の1部と思われる。
また、江戸時代初期の寛永年間(1624~44年)淀藩主永井信濃守尚正が菅原道真を合祀させ、当社の西側に景雲寺を創立し、宮寺としている。
近世、当社の社地は野口村にあったが、景雲寺が常称寺村(現常称寺町)にあり、「河内名所図会」には当社も常称寺村にあると記しており、社地の境界が微妙であったと思われ、地元では「常称寺の宮さん」とも呼ばれているのはこの辺りの事情からと思われる。
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[参考資料] 『日本歴史地名体系』(大阪府の地名編) 平凡社
『現地解説板』 |
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神社の前の道はその昔、河内と大和を結ぶ「行基道」といわれ、幹線道路であったが今はその面影もない。 |
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正面に拝殿と手前右側に社務所がある。社務所は無人で入口はシャッターが降りていたため朱印は頂けなかった。 |
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本殿の横に1973年(昭和48年)の史跡認定を記念し、安岡正篤氏の揮毫による『史跡茨田堤 顕彰』碑が建っていた(左側の写真)。中央の写真はその裏側、直木孝次郎博士が賛を書いている。右手の塀の向こうには右側の写真の「茨田の堤」がある。 |