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所在地:堺市美原町菅生
最寄駅:南海高野線「北野田」下車、近鉄バスで「菅生神社前」下車 |
菅生神社(すごうじんじゃ)は「延喜式」神名帳に載る丹比郡「菅生神社」に比定される由緒ある大社で、月次祭、新嘗祭に官幣に預かっていた。
1334年(建武元年)と1341年(暦応4年)に兵火に罹い、神社の起源についての記録が残っていないが、その創建は奈良時代以前にも遡るとされている。
当地一帯は古代の丹比郡菅生郷の中心地で、「新撰姓氏録」(河内国神別)には、「菅生朝臣、大中臣朝臣同祖、津速魂命二世孫天児屋根命之後也」とあり、当社は当地の豪族菅生氏が奉祭した神社で、もとの祭神は菅生氏の祖神である天児屋根命(
アメノコヤネノミコト )を祀っていた思われる。
中世からの天神信仰の影響を受けて、菅原道真が祭神に加えられた。「菅生」という名前から、神社境 内に在った宮寺の高松山天門寺の社僧等の発願によって、菅原道真の生誕地という説が唱えられ、「菅生天満宮」として有名になった。
現在の本殿などは江戸時代の初めに再建されている。明治初年、郷社に列し、1909年(同42年)に近郷部落の村社を合併し、現在に至っている。
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[参考資料] 『現地解説板:かわちふるさとの道』 美原町
『日本歴史地名体系』(大阪府の地名編) 平凡社 |
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菅原神社の正面の門(神門)。1682年(天和2年)の建立。
この門は神宮寺であった高松山天門寺の山門である。天門寺は明治初年の神仏分離で廃絶した。 |
本殿は江戸時代初期の1658年(万治元年)の建立。
老朽化が進んだため、再建のための寄金の募集が行われている。
祭神は天児屋根命と菅原道真の2神を主神として祀っている。 |
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本殿の前に建てられている「天満宮降誕地」の碑。
他の神社などに見られる「菅公生誕地」に比べ、説得力に欠ける様である。「河内名所図会」にも、土地の人が菅神降誕の地というのは誤りであるとしている。 |
境内社の菅生明神社。
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境内社の戎神社。1661年(寛文元年)の建立。
この建物も山門と同様、宮寺であった大門寺の建物である。 |
境内社の余部(あまべ)神社。17世紀中頃の建立と見られる。 素盞鳴命・誉田別命を祀る。 |
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[2005年6月30日参拝] |
社務所は不在で朱印は頂けなかった。 |
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