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所在地:泉佐野市上之郷
最寄駅:JR阪和線「日根野」下車、コミュニティバスで「上村」OR
「上之郷」下車、南へ徒歩10分 |
泉佐野市にある意賀美(おがみ)神社の祭神は高龗神(たかおかみ)で、龍神すなわち水を支配する神である。俗に「武塔の天神」とも称される。
その創祀年代は不詳だが、「延喜式」神名帳に載る日根郡の同名社に比定される。社伝によると古えは社司十軒あり、年長者を推して祭主としたとある。
社地はかつて上之郷村字布都の山中にあったが、天正年間(1573~92年)に焼失したという。
1872年(明治5年)村社となり、1925年(大正14年)郷社に昇格した。1908年(明治41年)に近在の神社を合祀し現在に至っている。、 |
この神社の祭神の高龗神の龗という文字は非常に字画が多く小さなポイントだとつぶれてしまう。
拡大すれば龗という字で、雨冠に口を3つと龍を書く。まさに水の神、龍神であるが、『日本書紀』の一書では 伊邪那岐神が火の神である迦具土神(かぐつちのかみ)を斬って三柱の神になったとし、
その内の一柱が高龗神になったとしている。
岸和田市土生滝町にある意賀美神社の祭神は闇淤加美神(くらおかみ:闇龗神)であるが、この神と高龗神とは同一神、あるいは対の神とされ、その総称が淤加美神(龗神)であるとされる。
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[参考資料] 『現地説明板』 泉佐野市教育委員会
『日本歴史地名体系』(大阪府の地名編) 平凡社 |
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意賀美神社の全景。
岸和田の意賀美神社は森の中にあり、遠くからの確認は困難であるが、この地の意賀美神社は山裾にあり、遠くからでも確認できる。 |
意賀美神社の拝殿。
摂社の若宮神社、弥栄神社は1908年(明治41年)に合祀。
堂ケ谷神社はもとは字堂ケ谷にあり「奥ノ院」と称したが後に当社に移転した。 |
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本殿は一段高いところにあり、更に階段を上って行かなければならない。 |
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目にも鮮やかな本殿は室町時代の中期、1442年(嘉吉2年)に建立され、春日造りでは大阪府で一番古く、国の重要文化財に指定されている。現地にあったの解説によれば「本殿は一間社春日造、向拝軒唐破風。全体に彩色を施し、虹梁形の頭貫。禅宗様の木鼻、緻密な彫刻の蟇股、和様の繋梁など細部様式に室町時代の特色をあらわしている」とのこと。 |
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[2007年3月29日参拝] |
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