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所在地:奈良県宇陀市室生区大野
最寄駅:近鉄大阪線「室生口大野」下車、南へ徒歩約5分 |
大野寺は寺伝よると、681年(白鳳9年)に役行者が開き、824年(天長元年)空海が
室生寺を再興する時、この地を西の大門と定め一宇を建て、弥勒菩薩を安置、「慈尊院弥勒寺」と称したと伝える。
鎌倉初期の1207年(承元元年)奈良興福寺の雅緑僧正の発願で、後鳥羽上皇に奏上し、上皇の勅願により、宇陀川の対岸の 屹立する弥勒磨崖仏の造顕がなされた。1209年(承元3年)後鳥羽上皇が行幸、願文を石像体内に納め、石仏開眼法要が営まれている。この時の随行は
公卿、殿上人、女房たち60余人であったと記録に残る。
なお、大野寺は奈良県を代表する桜の名所の1つでもあり、境内に見事なしだれ桜が咲く。このシーズンには訪れる人も多く、境内は人で溢れる。
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[参考資料] 史跡『大野寺』のしをり 大野寺パンフレット
『役行者霊蹟巡礼』 役行者霊蹟札所会編 朱鷺書房 |
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大野寺山門。塀の内側の桜が満開であった。 |
大野寺の本堂。本尊の弥勒菩薩と開山の役行者が安置されている。 |
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大野寺の対岸(彼岸)にある磨崖仏(国史跡)は高さ
100尺(約33m)の弥勒巌に、45.5尺(13.8m)の弥勒仏の立像 を線刻した日本最大の磨崖仏である。
磨崖仏は1999年(平成11年)に
6年越しの、修復作業が完了し、
(写真では見難いが)肉眼では以前
よりも線刻がはっきり見えるように
なった。 |
大野寺の境内には、樹齢300年の小糸しだれ桜の古木が2本(下の写真)と樹齢100年の紅しだれ桜30本があり、 華やかに咲きこぼれる。 |
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山門を入ったところにある小糸しだれ桜。 |
大野寺本堂の前にある小糸しだれ桜。 |
境内に建てられている阿波野青畝の句碑。
『春山の 巨岩弥勒と なり給ふ』 |
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役行者霊蹟札所 |
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[2006年4月12日参拝] |
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