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史 跡
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道真の足跡へ
おちつき天神 所在地:大阪市天王寺区城南寺町
最寄駅:近鉄奈良線「上本町」下車、上町筋を北へ約400m、「上本町4丁目」交差点を東に入る
大阪城の南側に位置し、同じ天王寺区内で隣接する東高津町や餌差町とともに、多くの寺院が建つ城南寺町の天然寺にも菅原道真にまつわる伝説が残されている。
 901年(昌泰4年)右大臣菅原道真が時の左大臣藤原時平らの策謀で大宰府に左遷されたおり、浪速津にて乗船の潮時をこの地で待つ間、自作の木像を作り、これを残し船出をしたが、里人はこの跡を慕って、小社を営み、管公自作の像を祭ったと伝わる。社殿は元は大坂城内の地にあったが、豊臣秀吉が大坂城築城の際、現在地に還し祀ったという。
 菅原道真が潮待ちのために滞在した地に祀られたため、古くは「潮待天満宮」と呼ばれ、潮待ちのため落着かれたので「おちつき天神」とも呼ばれている。
  なお、この辺りを「汐町」というのは、潮待ちからの由来とする。現在の中央区と天王寺区にある地名、「上汐町」の冠称の「上」の字は南船場に所在した「塩町」との混合を避けるために冠したことによるという。

[参考資料] 『現地説明板 おちつき天神由緒』 天然寺
         『天王寺区の地名の由来』 天王寺区ホームページ
天然寺山門 天然寺山門。
門の傍らには「右大臣菅原道真項遺跡 おちつき天神」の碑が建てられている。
おちつき天神 道真公腰掛石
境内の一角にある「おちつき天神社」。
菅原道真が腰を掛けたと伝わるその名も「お座りの石」。
これに座ると道真公同様、頭が良くなるとのことで、早速座り、あやかってきた。
天然寺本堂 落ち着き地蔵堂
天然寺本堂。
天然寺は潮待山と号し、もとは正覚院といい、1588年(天正16年)天延上人の開基。
1945年(昭和20年)6月の大阪大空襲で全て堂宇が焼失したため、現在のものは戦後に再興した。
天然寺地蔵堂。
1704年(宝永5年)刊の『摂陽奇談』には「大坂地蔵めぐり第24番正覚院おちつき地蔵」とあり、当時から世に知られた存在であったという。
注:現地の案内板には『摂陽奇談』とあり、そのまま転記しましたが、ネット上で『摂陽奇観』の誤りではとのご指摘がありました.

史跡-178/TTL-706

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