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所在地:大阪市都島区善源寺1丁目
最寄駅:地下鉄谷町線「都島」下車、都島工高の前の道を西へ、次の角を北へ約100m、信号のある四つ角北東側 |
当地は旧善源寺村の産土神社が鎮座したところで、1909年(明治42年)に櫻宮に合祀され、現在は櫻宮のお旅所となっている。
この産土神社の境内に「渡辺綱駒つなぎの楠木」呼ばれる樹齢900年と推定される大樹があったが、残念なことに戦災に遭い、枯死してしまっている。
周辺はかつて 善源寺荘と呼ばれ、大江山の酒呑童子退治で有名な源頼光が支配する荘園であった。
楠木は平安時代の中頃、長徳年間(995〜9年)源頼光が一族の武神「八幡大神」を祀り、この地に産土神社を社を創建する際に植えたといわれ、この荘園の管理をまかされていた頼光四天王の1人、渡辺綱が、産土神社に詣でるとき、いつも馬をこの楠木につないだため、この呼称がついたと伝えられている。
都島区のホームページでは、これらの伝承は、この地が鎌倉時代には摂津源氏の多田院領善源寺荘であったこと、楠木の約900年という樹齢の古さから、源頼光や渡辺綱に結び付けられたのではないかとしてる。
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[参考資料] 『現地案内板 都島区の主な史跡・旧跡』
都島区ホームページ 『都島区の史蹟』 |
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渡辺綱駒つなぎの楠木の全景。
大楠は昭和のはじめに大阪府天然記念物に指定されているが、現地の案内説明板では、当時既に樹勢は衰えてきたものの、幹の周囲約30尺(約10m)、高さ約60尺(約20m)あったという。 |
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お旅所を正面から望む。 |
「駒繋楠」の碑。 |
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「楠街道開墾記念碑」
この碑は1922年(大正11年)に建てられているが、当時は大楠も健在であったことから、神社の前の道は「楠街道」と呼ばれたものと思われる。 |
「渡辺綱旧跡」石碑。
この碑は、1941年(昭和16年)この近くに住んでいた青野亀三郎氏が自邸の庭に立てたが、同家が兵庫県に移転したので、ここに移設された。 |