《サントリー モルツ天然水》〜水の競演〜

 サントリーモルツが天然水使用を前面に謳い、缶のデザインもリニューアルされて再登場した。

 何でも4箇所ある工場によって、武蔵野ビール工場→丹沢水系、利根川ビール工場→赤城山水系、京都ビール工場→天王山・京都西山水系、九州熊本工場→南阿蘇・外輪山水系と、それぞれの土地の良質の天然水で仕込むのだとか。

 果たして水の違いが味にどう影響するのか、飲んでみた。

 地域で出荷される「水系」が異なるらしいのだが、酒屋に行ったら九州熊本工場以外の3種が置いてあった。

 ところでそもそも「天然水」というのはどういうものなのだろうか。「人工」に対しての「天然」だから、天然水を謳っていない他のビールは、みなカルキ入りの水道水を使用しているということなんだろうか。どうもその辺がひっかかる。

 さて、水の違いによる味の差であるが、……うーん、今ひとつ良く分からない。そもそもグイグイと流し込んでのど越しを味わってたんじゃ微妙な味の差がわかる訳ないか。2本目を飲むときにはすでに酔っ払い始めているし。田崎真也氏みたいな鋭敏な舌でもあればまた別なんだろうが。

 ところで、そんなことよりも、思ったより美味しいのだ、これが。この方が意外だった。今までモルツというと麦芽100パーセントとは思えないほど味もコクも物足りない印象だったのであるが、今回認識を改めた。ちゃんとビールらしいボディがある。天然水のせいなのか? そう言えばモルツ黒も美味しかったし、モルツも最近味を変えてきているのかもしれない。

 はっきり言って、すっきり・さっぱり味は発泡酒に任せておけば良いと思う。割高のビールなのだから、ビールらしい味を堪能させてくれなきゃ。そういう意味で新しいモルツは、買った時に4種の水のどれにあたるのかも含めて、なかなか楽しませてくれるビールである。

 

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