《よなよなエール》

 首都圏の酒屋やスーパーで長年に渡って缶販売されている地ビールといえば、「銀河高原ビール」とこの「よなよなエール」とがある。

 醸造元は長野県軽井沢のヤッホー・ブルーイング。1996年設立というから、地ビールメーカーとしては老舗の部類だし、立派に軌道に乗っているといえるだろう。

 日本のインターナショナル・ビア・コンペティションで8年連続金賞を受賞(2000年〜2007年)。オーストラリアのインターナショナル・ビア・アワードでも金賞受賞(2007年)。ご存じベルギーのモンドセレクションでも金賞受賞(2007年)。そして楽天市場でも「グルメ大賞(ビール・地ビール部門)」を5年連続受賞している(2006年〜2010年)。押しも押されもせぬ実力派のペールエールビールである。

 缶には「小規模醸造・麦芽100%・上面発酵・自然発泡」と書かれている。これは大手ビールの「大量生産・副原料使用・下面醗酵・炭酸圧入」とは対極の商品であるということを示しているのだろう。アルコール分は5.5%だ。

 缶に「香りが命」と書かれているように、グラスに注いだ時の上面発酵ならではの香りが秀逸。贅沢なカスケードホップをふんだんにつかっているとか。

 味もしっかりエールスタイル。ラガーと違ってやや高めの温度で飲むと香りとコクの際立つエールであるが、このよなよなは冷やしてもそれなりにいける。これを飲むと、大手メーカーがたまに「限定」と称して出す上面発酵ビールがいかに中途半端なシロモノであるかがわかる。

 ペールエールと言えば、英国のバス・ペールエールが有名だが、実力はこのよなよなエールの方が上だと思う。まさに日本が世界に誇れるエールである。

 ちなみに我が家の近くのスーパーではこれを217円で売っている。ちょっとしたバーゲンプライスだ。

 大手メーカーのラガーももちろん美味しいけれど、たまにこういうエールも気軽に買って飲める、という選択肢があることは実にシアワセなことである。

 

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