特に誤嚥性肺炎をした事もない修平ですが、たれ込みが多くいつも切開したあたりはベトベト
日中、夜中の吸引は頻回。気管切開から約12年 2002年1月、悩みに悩んで手術をしました。
結果は?こんなに修平も私も楽になるのならもっと早くすれば良かったというものでした。
2001.12 | 気管食道分離術をするため初めて耳鼻科受診
とこわい話を沢山聞いてびびってしまう。 もう痛い目をさせたくない主人と元気なうちに長く生きれる手術に踏み切りたい私と衝突する。 主治医の小児科医の「ボクの子供だったらどうするかな?手術するだろうな」の言葉に主人も押されて決意。 (このページ下に尼崎医療生協病院の気管切開・喉頭気管分離術の説明あり) |
2002.1.11 | 気管食道分離術(喉頭気管分離術とも喉頭離段術とも)のため診術前検査
声帯の動きが悪くなっている。たれ込みがある 気管内はきれいポリープなどはない タンに緑膿菌がある (このページ下にの緑膿菌説明あり) |
2002.1.21 | 入院 タンに緑膿菌が出たため点滴開始(普通なら手術日当日からで良い) |
左の絵 手術前 カニューレが入っている 右の絵 手術後 気管を引っ張り出している こんな感じの手術後の絵なのですが、わかるでしょうか? 右と左の絵をよ〜見比べてみてください。 |
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2002.1.23 | 手術 手術日当日 運悪く全身の痙攣あり(セルシンを注入する。) 午後1:30 手術室入室 午後6:00 手術室を出る。 涙でぐしょぐしょ、点滴できるところを探したのかあちこち針で刺された後あり じっと動かなかったせいか足がパンパンにはれている。 思ったより時間がかかったので心配をする。 動脈を傷つけないよう剥離をしたため時間がかかった。 手術はうまくいった 午後8:15 目が覚める 硬直発作あり 痛がり始める 午後9:20 2回目の座薬(術後すぐに1回目の痛み止めの座薬) 午後10:30少し落ち着くが痙攣のせいか痛みのせいか緊張が強い いつもの痙攣薬注入しない予定だったが緊張が強かったり痙攣があるため注入する。 |
2002/1/24 術後1日目 |
傷口順調 早めにカニューレ抜きたい 今までどおり吸引しても良い タンが多いときにはしかっり吸引してタンを取りきる タンが出るときには咳き込みが強く.,良い具合に縫合できていないのでは?感染するのでは?と心配になりドキッとする。 1日2回 30分づつカニューレを抜いてみる。 |
2002/1/25 術後2日目 |
処置後タン、せきが多い 相変わらずせくたびにドキッとする。 |
2002/1/26 術後3日目 |
カニューレ抜く 傷口大きく 糸もありなかなかグロテスク 気管の乾燥を防ぐため茶漉し(紅茶を入れるとき使うようなステンレス製のものを百均でみつけた)に濡れたガーゼをかけておく |
2002/1/27 術後4日目 |
術後初めて車椅子に乗る。2時間で15回くらいせく せくたびにうまく縫合できていないのではとドキドキする。 それでも先生は順調 点滴が漏れてそのままなしになる。 |
2002/2/3 術後11日目 |
半分抜糸 |
2002/2/4 術後12日目 |
全部抜糸 えっ?3回に分けて抜糸をする予定だったのでは? あっという間に全部抜糸 えっ!大丈夫? |
2002/2/6 術後14日目 |
退院 もう少し傷があるのでイソジンで消毒 傷がなくなると消毒の必要はない 気管が乾燥しないよう、異物を吸い込まないよう布をかぶせておく 穴が一時小さくなることがある。あまり小さくなりすぎるようだとカニューレを入れて小さくなりすぎを防ぐ(半年目くらいに) 帰ってからもしばらくはせきこみはあり でも明らかに吸引回数は減る |
2002/8 | 半年検診 声帯動いているのでつばをうまく飲み込めていてたまっていない。 そんなに小さくなっていないからカニューレを入れて広げる必要ない 半年目くらいに9ミリ位になり大きいあくびをすると自分で穴の周りの皮膚を吸い付く感じになっていた空気が十分すえないのではと心配する。(鼻を自分でつまんで息をする感じ) 半年を過ぎると小さくなる感じはしなくなってきた。 吸引回数は明らかに減り、切開部からもれていて衣服をたびたび着替えるのもすっかりしなくても良くなった。 何より夜中の吸引がほとんどなくなり私は夜中、いつでも修平のタンの音に気を配って寝れない状態だったが吸引の必要ほとんどなくなり楽になる。 (それでも2年くらいは緊張して寝ていた習慣が治らずいつも不眠状態だった 最近ようやくぐっすり寝れるようになったきた) |
2003/1 | 1年検診 日中も夜も吸引回数が減り楽。大きな息をしたり、自分でせきをして出すので1日に吸引するのは5回もしないのでは? 乾燥したりしてたんが取れにくかったり、異物を吸い込んだりするトラブルもない 熱を出す事もない全く順調 こんなに楽になるのならもっと早く決断すればよかった |
尼崎医療生協病院の気管切開・喉頭気管分離術 |
重症児の気管切開の適応については、医師によっても、いろいろと意見の違いがあるむずかしい問題です。私の経験でも、経口の気管内挿管のままで3年以上も他の病院に入院を続けているが、今後どうなっていくのか見通しが全く持てないという重症児や、約1年前に痰をつまらせ、呼吸停止と心停止まで起こして気管内挿管と人工呼吸管理となり、気管切開の適応があると救急担当の医師に言われながら、主治医は気管切開を勧めてくれないで経過をみているという重症児の例などがありました。 気管切開については、その適応についての医師の判断の違いもあるのが現状ですが、気管切開をするかどうかは、個々の重症児によって、ケースバイケースの判断が必要であろうと思っています。私は、その重症児のQOLの改善(より快適な生活を送ること)を最優先に考えて、気管切開の適応について検討するようにしています。 気管切開のメリットとしては、重症児の気道の確保ができて、呼吸が楽にできるようになり、QOLの改善が得られること、誤嚥による気道閉塞や誤嚥性肺炎など合併症を減らすことができること、そして、重症児の健康を回復させる可能性があることなどです。 気管切開のデメリットとして考えられることは、重症児の二次性の呼吸障害に対して行った気管切開は、半永久的な気管切開となる場合が多いこと、つまり、再び気管切開を閉じることはむずかしいということです。また、退院して在宅管理となった場合には、家族が協力して、気管吸引などの24時間の医療的ケアをすることが必要になります。私どもの病院には、現在11人の気管切開をした在宅の重症児がいて、毎月、往診管理をしています。その中には、気管切開をしてから10年以上経ちますが、大したトラブルもなく、比較的元気に生活している22歳の青年もいます。その他、気管切開の合併症については後述することにします。 気管切開とは異なる方法ですが、院所によっては、喉頭気管分離術が主に行われています。これは、嚥下障害のために誤嚥を繰り返す患者に対して行われていた耳鼻科領域の手術です。一般的には、唾液の気管内への垂れ込みや誤嚥が多いケースには、この術式の方が優れていると考えられています。 私たちの所では、気管切開をした後に、唾液の垂れ込みや誤嚥による気道感染を繰り返す症例には、二段階目の手術として声門閉鎖術を併用するようにしています。声門閉鎖術を行うと、仕方がないことですが、発声ができなくなります。しかし、唾液の垂れ込みがなくなるために、気管の吸引回数を大幅に減らすことができますし、誤嚥による肺炎などの気道感染がなくなるという利点があります。また、声門閉鎖術を行うと、唾液の垂れ込みが無くなるために、今までとは逆に、気管の中が乾燥しやすくなります。人工鼻を使用していても気管内が乾燥ぎみで痰に粘りが出てくる時には、定期的な吸入療法(生理食塩水や去痰剤)や加湿器(冬季)を併用する方がよいでしょう。(このページTOPに戻る) |
緑膿菌 |
緑膿菌…緑膿菌は、重症児の唾液や喀痰の細菌培養で、よく検出されることのある菌です。気管切開部に付いた黄緑色の膿からも、よく検出されることがあります。その他に、気道感染を繰り返している重症児では、唾液や喀痰からMRSA(*)が検出される場合があります。緑膿菌やMRSAは弱毒菌で、病気をしていない重症児の唾液や喀痰からも検出されることがありますが、保菌者(菌を持っているが感染症は起こしていない)の場合には、特に治療する必要はありません。しかし、緑膿菌やMRSAは、一般的に使用されている抗生物質に耐性をもっているために、重症児がこれらの菌による感染症を起こした時には、重症化することが多いので要注意です。また、MRSAが検出された場合には、院内感染の原因菌として注目されており、医療的ケアをする介護者は手洗いやうがいをまめに行い、介護者が保菌者にならないように注意することが大切です。(先頭に戻る) |
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