極楽山・浄土寺
浄土寺入り口
地図
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浄土寺は、東大寺荘園の播磨国大部荘の別所に創建された寺院で、重源上人が建立した浄土堂とその中央に安置されている快慶作の阿弥陀三尊像の二つの国宝で有名である。また浄土堂は東大寺南大門とともに大仏様建築で建設時のまま残っている貴重な国宝である。浄土堂は鎌倉幕府創立と同じ1192年、三尊像は1195年作。
蔀から差し込む西日が阿弥陀三尊像を西方極楽浄土からの来迎の姿として浮かび上がらせるので、拝観は7,8月の午後3:30頃が最もよいらしい。

阿弥陀三尊像
境内図
浄土堂南面
浄土堂西面
外から覗き見した堂内
兵庫県小野市浄谷町2094 撮影H17.10.12 PM3:00
斑鳩の里を思わせるのどかな丘陵田園地帯の中の道端に大きな看板塔が目立ち、あーやっと来たなと胸をときめかせる雰囲気がある。
浄土寺境内図、中央下に一辺が18.18mの正方形の浄土寺、その北に薬師堂、中間の西側に八幡神社があり、鎌倉時代の神仏混合様式になっている。
格子戸の数箇所にガラスが抜けた小さな窓があり、内部の一部を覗き見る事ができる。わざとそうしてあるのか定かでないが、訪問者にとっては楽しいことではある。
西面は蔀になっていて下半分を上げると、西日が差し込む床面にポリウレタンが敷かれ、反射した光が中央に安置された阿弥陀三尊像を間接照明するようになっている。
上図の格子戸の隙間から見た堂内。中央に直径6mの須弥檀がありその上に阿弥陀三尊像が立っている。須弥檀の周りは歩いて回れるので、色々な角度から三尊像が見られる。
蔀戸から見た三尊像の背面。中央の阿弥陀如来は高さ5.3m、脇侍の観音、勢至菩薩は3.7mと非常に高い。午後3時過ぎ正面に座って見上げると、間接光に浮かび上がる如来像はなんとも穏かである。なお三尊像とも現代女性風に爪を長く伸ばしているのは南宋の影響
重源上人
快慶
1223没。運慶か快慶かと言われる鎌倉初期の仏師。
来迎印を結ぶ阿弥陀如来立像を数多く製作し、その整美な阿弥陀像は後に安阿弥様(あんなみよう)と呼ばれる様式を作り上げた。
彼が製作した阿弥陀三尊像はこの浄土寺以外に新大仏寺(三重)、遍照光院(和歌山)、光台院(和歌山)、石清水八幡宮(京都)、興福寺大乗院(奈良)がある。
1121〜1206。醍醐寺において出家した真言密教僧。
中国(南宋)に学び建築技術にも優れ、61歳で東大寺再建の大勧進職を勤めて、東大寺伽藍の他に大仏様(だいぶつよう)と言われる阿弥陀堂を各地に造営したが、当時のまま現存するのはこの浄土堂と東大寺南門だけである。
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浄土寺