博覧会


別府では戦前・戦後に大きな博覧会が三回開催された。
市制をひいてまもない地方都市が温泉という観光資源を産業としてピイアールしたことはすばらしいこと、戦後もいち早く復興の基盤をきづいた博覧会は大きな財産です。

中外産業大博覧会 (昭和3年)

市制5周年を迎える記念として、第一会場を別府公園周辺、第二会場を浜脇海岸増築地として昭和3年4月1日より50日間盛大に開催された。
本館・温泉館・風景館・美術館・災害予防館・水族館・別館・特設館等が二つの会場に造られた。
また、この年に公会堂・浜脇高等温泉・野口大仏などが完成している。


ポスター 第1会場案内図 公会堂
浜脇高等温泉 温泉館 浜脇会場

別府国際温泉観光大博覧会 (昭和12年)

温泉と観光の豪華絵図、別府国際温泉観光大博覧会は昭和12年3月25日、温泉の観光熱の高まりと国際色を強調して開催される。
温泉館・観光館・大分県館・電気科学館・農具機械館・ラジオ館・海軍館・陸軍館・朝鮮館・満州館・台湾館・矢野サーカスなど別府公園一帯の会場はにぎわった。

ポスター 電気館 会場正門付近の様子


別府温泉観光産業大博覧会 (昭和32年)

別府から阿蘇を経て雲仙・長崎を結ぶ九州横断道路の着工を記念して開催された博覧会は大分県と別府市の協賛で計画から三年の歳月と三億円を超える巨費をかけて開催された。
「観光と温泉」をテーマに30あまりの建物が立ち並んだ。戦後の復興を思わせる博覧会となっていち。特に『宇宙探検館』は人気で長蛇の列をなした。私も初めて電話を体験した思い出がある。

しかし、暗い影も・・・興行権をめぐり市議の一派と新興勢力の衝突があり、ピストルによる重傷者が出るという抗争事件も起きている。

ともあれ62日間の開催を終え、終了間際にはシンボルとして建設されていた別府タワーも完成し別府観光の華やかな時代をむかえた。

⇒HOME