実相寺遺跡には「太郎塚」・「次郎塚」、東南に少し離れた場所に「鷹の塚」があります。名前の由来は「百合若伝説」由来しているとおもわれます。
これらの古墳は、現状で直径15m(当時は27m程と推測)ほどの円墳2基で構成され、古墳時代後期の築造と推定されています。また、太郎塚古墳からは、わが国でも出土例が少ない馬具、金銅製唐草文透彫鏡板(県指定重要文化財)が出土し、地域の古墳時代を考える上で非常に重要な古墳です。
石棺の墓石「実相寺遺跡」
「百合若伝説に由来」
戦いに勝った後、信頼している別府太郎ら部下に裏切られ島に置き去りにされる百合若。別府太郎らは帰国後、天子に百合若は病没したという虚偽の報告をして国司の栄誉を得た。
夫を失った姫に太郎は求婚を迫るが百合若の死を信じられぬ姫は手紙を書き、鷹の緑丸の脚に結びつけて空に放した。荷重で瀕死の状態になりながら百合若の元に辿り着き、事を知った百合若は壱岐の船を掴まえ帰還すると正体を隠して太郎のもとに仕える。
やがてその時が来て、成り行きで得意の弓術を披露するチャンスを得た百合若は自分を裏切った太郎を射抜き復讐を果たす。
その後百合若は春日姫と涙の再会を果たし、国司の位も取り戻した。
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