タイトル未定#3
《23:50…ポート》
夜風は冷たく、粉雪が舞踊り雲の切れ間から満月が不気味な輝きを放つ…
離陸準備の整った輸送ヘリが積み荷を待っている。戦闘服を身にまとった4人の視線の先からブラックボックスを積んだフォークリフトが近づいてくる。(ウィ〜〜〜ン!ゴトン!)4人の前でブラックボックスを降ろすとフォークリフトからエージェントが飛び降りた。エージェントが運んできたブラックボックスには4つの穴が空いているだけで蓋も隙間も無いものだった。
エージェント:『特殊兵装の使用が許可された!』
4人は各自穴の前に立ち穴を覗き込んだ。穴から一筋の光が4人の目に飛び込んだ。〔ピピピピピ…キング・クイーン・ジャック・エース…ニンショウシマシタ…〕プシュ〜〜〜 それまで隙間一つ無かったブラックボックスが音をたてて開き、中から4つの武器が姿を現した。
クイーン:『また、これを使うなんてね…』
クイーンはグローブを取り出して呟いた。
ジャック:『全くだ!』
ジャックは変わった形のナイフを2本、エースはブーツ、キングは銃を取り出した。
『!?』
キングの取り出した銃には何か布が巻き付いていた。布を手に取ったキング表情が変わった…

キング:(こ・これは…無限バンダナ)
布を握るキングの手が震えている。
クイーン:『キングそれも持っていくの?』
意味ありげな笑みを浮かべている。
キング:『いや…これは置いておこう…』
そうこうしているうちにエージェントが誰かを連れてやって来た。
エージェント:『今回のミッションで君達と同行を志願しているロスだ。彼は昨日のミッションで出撃したラス大佐の弟だ。』
紹介された男は明らかに怯えている。
キング:『遊びじゃないんだよ!ガキのお守りなんざしてる暇はない!』
ロス:『お願いします。兄の敵を討ちたいんです。』
震える口調で訴えた。
キング:(ビビッてるくせして目だけは生きてやがる…)
キング:『勝手にしろ…』
キングはヘリに向かって歩き出した。
キング:『全員ヘリに乗れ!』
ヘリに搭乗後、扉を閉めるキングの胸元から変わったネックレスが顔を出した。ローターの風圧でネックレスのトップが激しく踊る。
エージェント:(アイツまだあんな物を持ってたのか…)

ローター音が加速しヘリは重力の鎖を断ち切り浮上を始める。
地獄と化した島へ機首を向け夜空へ消えた…

□タイトル未定
┗[#4]

戻る