13月13日 #第三話《救出》
キャサリンもあの怪物を見て逃げ出したのだろう。マルコヴィッチはそう思いたかった。
マルコヴィッチは確認のため窓から怪物を見た。
『なっ!!!』
なんと怪物は少し動いている。
考えてみると一発目は肩、二発目は足、三発目が腹部だ。死んでなくてもおかしくない。
『くそ!!まずいぞ!!』
マルコヴィッチが怪物にとどめをさしに行こうとした時、
「ピーポーピーポー!」
救急車の音がした。近くの住人が呼んだ。
『救急車!?馬鹿野郎!殺されるかもしれないぞ!!』
マルコヴィッチは窓から見守る。しかし救急隊員は驚く様子もなく、怪物も暴れる様子もない。怪物は今にも死にそうだ。救急車は怪物を乗せて走り去っていった。
『なんなんだよ。あいつら!あれが人間に見えたか!?・・・あいつら・・・絶対怪しい。あの怪物の事をなんか知ってるのかもしれないな。』
マルコヴィッチは物知りの知人のとこへ行く事にした。リビングのテーブルの上にはキャサリンが戻ってきた時のために手紙を置いておいた。
『よし。行くか。・・・ゴールドマンなら絶対に何か知っているはずだ。』

・・・・・・20分後、マルコヴィッチはゴールドマンの家についた。
ピンポーン!・・・ガチャ!
『ん?・・おぉマルコヴィッチ。久しぶりだな。なんだ?』
ゴールドマンは寝起きのようだが笑顔で迎えてくれた。
『聞きたいことがあるんだ。入れてくれ。』
『あ・・あぁ、やけに真剣だな。まぁ入れよ。』
マルコヴィッチはゴールドマンの家に入った。

□13月13日
第四話《不幸》

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