13月13日 #第五話《本》
マルコヴィッチは全力疾走で家に帰った。
『キャサリン!!』
マルコヴィッチは叫んだが返答はなく、家の中は薄暗く静まっている。
マルコヴィッチは寝室に行った。
『キャサリン!どこだ!』
キャサリンはどこにもいない。その時マルコヴィッチはベットの横の机に置いてある本が気になった。
『この本・・・前に友達からもらったイラクの本だ。読んだ事ないのになんでこんなところに?』
内容は英語訳されている。マルコヴィッチは不思議がりながらも本を読んだ。
『この内容・・・。 1000年に一度13の月には鎌手の怪物が現れ、人の幸せを奪っていく・・。 13の月・・・鎌手の怪物・・・。まさか本当におれは呪いにかかったのか?』

マルコヴィッチは少し放心状態でリビングのソファーに座りテレビをつけた。そしてちょうどやっていたニュースを見てマルコヴィッチの考えはくつがえった!
『政府は今日、対人軍事用のロボットを発表しました。このロボットの開発は数年前から極秘に行なわれており今日初めて発表するにいたりました。』
なんとそこには鎌手の怪物が映っていた。
『!!・・・対人軍事用ロボット!?・・・・!!まてよ?・・イラクで不吉とされている鎌手の怪物、対人軍事用ロボット。・・!!』
その時マルコヴィッチは確信した。昨日の怪物は対イラク用に政府が造った軍事用ロボット。そいつを最終テストとして住宅街に放った。そしておれの家へ。
『なるほどな。この本に似せて造ったわけか。今考えるとあの時おれを襲ってはいない。殺す気ならすぐに殺せたはずだ。味方であるアメリカ人を襲わないかのテストだったんだ。』
マルコヴィッチは安心していた。キャサリンは無事だと確信したのだ。落ち着いて考えればキャサリンが連絡なしで朝から出掛けてることも何度かあった。
『よかったぁぁ。・・・ははは。』
マルコヴィッチはソファーに寝転んだ。 その時、
『ピンポーン』とチャイムがなった。

『誰だ?』

□13月13日
第六話《隠滅》

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