- ASACLARIMONDE -

アサクラリモンド
〜絆された愛の果てに〜








長い初学者(ミュージカル子役)としての生活の最後に聖職(バンドボーカル)につくことを許された

ヒロミュオーの僧職の授与式(ソロ活動)は、復活祭の週間のうちに行われることに決まりました。

神聖なる献身の式の途中、ヒロミュオーがその時まで垂れていた顔を偶然にあげると

聖壇(楽屋)の手すり(鏡)のはし(前)に、非常に愛らしい若い男が、

眼の覚めるような高貴な(ライブの)服装をして立っていました。

その愛らしい男はその暗闇を背景にして

天使の出現のようにきわだって浮き出していました。

彼は輝いていました。実際、輝いて見えるというだけでなく虹色の光を放っていました。




(*替え歌でどうぞ)
「ああ 虹色に輝くひとよ ああ何と言う愛らしさだ

柔らかな金色の髪は輪郭を縁取り うなじを撫でながら細く流れる

蒼い瞳は清く澄み 情熱に溢れ 潤んだ瞳の眼差しは、乙女(ファン)の運命を狂わせる

この心臓を突き刺すその眼 その指先 何処から来たのか 天国か 地獄か

貴方は天使か それとも悪魔か 愛らしく微笑んで 唇が誘う」





「不幸だね 本当に不幸だね 君」



「そんな黒い礼服(ソロの衣装)なんか 脱いでしまえばいいのに

この世の命なんて ほんの一度のキスみたいなものなんだよ?

僕のものになってくれれば 君のものになるよ 永遠に

愛しているよ 神様がおよばないくらい

時間なんて忘れて愛し合おうよ 天使達(ファンのコ達)が嫉妬するくらいにさ」





それらは無限の優しいリズムをもってヒロミュオーーの耳に流れ込みました。

実際、歌っているというだけでなくその指でメロディーを奏でていました。

ヒロミュオーは神様に向かって僧侶(ソロ貴水博之)となることを断りたい気持ちで胸が一杯でしたが、

どういうことかヒロミュオーの舌は儀式通りに言ってしまうのです。



「君を想えば恋しさが募るばかり 君を想えばイマジネーションがひろがるばかり

コンティニ宮殿(DA Studio)にて・・・・・・・・・アサクラリモンド」



そのうちにすべての儀式はとどこおりなく終わって

ヒロミュオーは一個の僧侶(ソロ貴水博之)になったのです。





ヒロミュオーの恋はわずか一時の間に生まれてたのですが、

アサクラリモンドへの想いは、もう打ち消すことが出来ないほど根が深くなっていきました。




(*替え歌でどうぞ)
「もしもクリスチャン(ソロ活動)でなければ 大ちゃんに逢える

もしもクリスチャン(ソロ活動)でなければ 毎日でも逢える

恋人に・・・いや夫に! ああ、クリスチャン(ソロ活動)でなければ

帽子には美しい羽根を長い前髪を垂らし サポメンを連れ、ショルキーを持って

ファンの子達は腕を振り 俺達は肩を組みキスをとばし酔いしれ浮かれ騒ぎ歌う

クリスチャン(ソロ活動)でなければ!!!!!!!」




しかしアサクラリモンドに再び逢うことなしに、ヒロミュオーは明日ここを離れて

新しいところの司祭(ミュージカルの主演)に就くことになりました。

奇蹟(access LIVE)でも起きない限りアサクラリモンドに逢うことは永遠になくなるのです。




「あの日に照り輝いている建物はなんでございます」


朝霧の中進む馬車から見えたそれがアサクラリモンドが住むコンティニ宮殿(DA Studio)だと

知った瞬間、ヒロミュオーはその建物の敷石の上に白い人影を見た気がしました。

それは確かにアサクラリモンドだったのです。



(*替え歌でどうぞ)
「朝霧のスタジオの窓に 人の姿アサクラリモンド 幻影ではない

スタジオが招いている この気持ち大ちゃんは知っているのか

アサクラリモンド 大ちゃんは知っているに違いない 

二人の愛の絆が朝霧の中に大ちゃんを立たせたんだ

ああ 大ちゃんが遠ざかってゆく ああ 大ちゃんが遠ざかってゆく 車よ止まれ」



とうとうその宮殿のある町は、もうそこへ帰ることの出来ない運命と共に

永遠にヒロミュオーの目から見えなくなってしまいました。




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