- ASACLARIMONDE -








それから丸一年の間、ヒロミュオーは自分の職務について充分に行き届いた勤めをしました。

しかしこの神聖な不況の職にあるものに湧きでるはずの幸福というものが一向にわからなくなって

いました(色んな活動をしているにもかかわらず、新曲のCDを発売してもらえなかったのです)。



「不幸だね 本当に不幸だね ヒロ」





ある晩、非常に高貴な私の主人が重病(レコーディングの佳境)にかかっていて、

臨終のきわに僧侶に逢いたがっていると、ヒロミュオーを訪ねてきた者がいました。


「すぐ 行きましょう」



しかし、ヒロミュオーの到着が遅すぎたせいで霊魂の救いを願うことが出来ませんでした。

せめて気の毒な遺骸にお通夜をと通された部屋で見たのは、死人となったアサクラリモンドの姿でした。


「アサクラリモンド!!!!!!!!!!」





(*替え歌でどうぞ)
「アサクラリモンド 白い服を身にまとい 胸で手を合わせ 永遠に アサクラリモンド・・・

ああ 美しい死といえど 貴方の愛らしさだけは奪えなかった

アサクラリモンドよ 俺にはどうしても貴方が この愛らしい身体を永久に捨てたとは思えない

アサクラリモンド 貴方は本当に死んだのか 恋を打ち明けるために死んだふりをして

俺を連れ出してくれたのか? もしそうなら俺の名を読んでくれ

ああ 俺の全生涯の命を集めて 貴方に捧げたい 貴方に捧げたい

全身に萌えている炎を 貴方の冷たい亡骸に注ぎ入れたーーーーーーーーいっ!!!!!!!!」





ヒロミュオーはアサクラリモンドに、最後の悲しい心を込めてキスをしました。

すると、アサクラリモンドからかすかな息を感じられました。





「ヒロミュオー 待っていたよ 長い間ずっと待っていたんだよ」



「もう僕は死んじゃったんだ 君が来てくれなかったから

でも 今 結婚(access)の約束をしてくれた ヒロのキスで僕達は結ばれたんだ」



「この身体で戻ることだって出来るんだ すぐにまた逢えるよ」

「いつ!?どこでっ!?」

「だからそれまでさよなら ヒロミュオー」



アサクラリモンドの魂は消えてしまいました。




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