- ASACLARIMONDE - それからヒロミュオーは型のごとくに職務を勤めていましたが、 アサクラリモンドの記憶は絶えずヒロミュオーの心に残ったままでした。 ある夜、ヒロミュオーが見た不思議な夢の中にアサクラリモンドが現れました。 「ヒロミュオー 僕はヒロと初めて逢ったあの運命的な瞬間に ヒロしかいない と僕に言ったんだよ」 「俺は神と同じくらい アサクラリモンドを愛する・・・っ」 「本当に?僕を神様と同じだけ愛してくれるんだね?」 どれだけが現実の世界でどれだけが幻影であるか、 ヒロミュオーとアサクラリモンドは幻想的で豪奢な放蕩生活をおくっていました。 ヒロミュオーの中にお互いに知らない同士の二人の人間がいるかのように、 ある時は自分が僧侶(ソロ貴水博之)で紳士(accessのボーカル)になっているような、 またある時は自分は紳士(accessのボーカル)で僧侶(ソロ貴水博之)になっているような、 もはや現実と夢の堺を判別することが出来ないようになっていました。 司祭(ミュージカル俳優)であるか、アサクラリモンドの肩書きつきの愛人ヒロミュオーであるか、 変則が分からないまま異なった二つの生活を認め、強烈にそれを持続していました。 アサクラリモンドはヒロミュオーの愛を百倍にして返してくれたのです。アサクラリモンドは 愛のほかにはなんにも望んでいませんでした。ヒロミュオーは幸福であるといえたかもしれませんが、 唯一つの苦しみは毎晩呪わしい悪夢(作詞の締切)に襲われることで 司祭(ミュージカル俳優)として終日自分の乱行(ソロの音楽活動)を懺悔し、 また滅罪の公卿(ミュージカル出演前のaccessライブ)をしている有様を夢見るのでした。 いつの頃からか、アサクラリモンドの健康が以前のようによくないことがありました。 薬も効かず治療のしようもなく、アサクラリモンドの身体はだんだんと冷たく白く死んでゆくのでした。 ある朝、ヒロミュオーが果物をむいていて手を深く切ってしまいました。 「手を見せて ヒロ そんなに深い傷・・・ その上にキスしてもいい?これが治りますようにって」 アサクラリモンドに血の雫がかかったかと思うと、彼は傷口に唇を押し当てて 血を吸いはじめたのです。 アサクラリモンドの顔色は生き生きとして今までよりも さらに愛らしく健康体のようになっていました。 「僕は・・・死なないよ」 「さあ、俺の血を吸って 俺の愛が俺の血と一緒に大ちゃんの血に染み込んでいけばなによりだから」 「一滴でいいんだ・・・君が愛してくれるのなら 僕は死ぬわけにはいかない 永遠になくならないうちにヒロの血を吸わせて」 「もっと吸っていいよ たとえ魂とこの身を失うことになっても」 「一滴でいいんだよ・・・」 「大ちゃんの頬が日ごとに青ざめて死んでゆくのを見てる苦しみにくらべれば・・・」 「一滴で・・・」 「もっと吸っていいよ・・・」 「ヒロが愛してくれるなら、それだけでいいんだ・・・ 本当は他の男(ニシカワ君とかクロダ君とか)の血を吸おうって決めていたんだ でもヒロを知ってしまった・・・ヒロでなければ嫌だよ・・・!」 「死なないで・・・死なないで・・・」 「ヒロが愛してくれるなら・・・」 ああ なんて苦しいさだめ ああ なんて悲しい 恋。 「俺は神の愛(ソロ)よりもアサクラリモンドの愛(access)を選ぶ!!!!!!!!!!!」 吸血鬼アサクラリモンド(浅倉大介)と、その愛に捕われたヒロミュオー(貴水博之)の 永遠の愛の物語。 ここで終わらせるかーっ(爆) top |