昔を思い出すMZ80K2アルバム
 先日、押入れの片づけをしているとマイコン「MZ−80K2」が出てきました。20年以上前からぜんぜん触っていませんが、懐かしくなり取り出してみました。学生時代に購入して、昼夜時間をとわず、夢中になってキーボードをたたいた記憶があります。あの頃の知識は、今では何も役に立ちませんが、「おもしろい」と感じた気持ちを思い出して電源をONしてみました。 (昔のことを思い出し、懐かしく感じるということは年をとったという証拠でしょう。)

内容一覧表

番号 項目 内容
外観 いろいろな方向から眺めます。
内部 使用しているICなどを見てみます。
動作確認 ドキドキしながら電源をONします。
いろいろなプログラム 懐かしいゲームのプログラムなどを動かしてみます。
ベンチマークテスト? 処理の速さを知りたいのは、今も昔の同じ!
周辺機器up 処分したと思っていたプリンタが物置から見つかりました。
昔の広告など 全体のシステム構成がわかります。



1 外観


 本体、CRT、カセットレコーダと一体化したデザインは、十分なインパクトがありました。筺体も頑丈に作られています。
 CRT(Cathode Ray Tube:ブラウン管です。)は10インチで白黒で、1画面の表現は40文字×25文字です。
 カセットレコーダはプログラムを保存しておく、外部記憶装置でした。(カバーはなくなっていました。)当時、フロッピーディスクドライブもありましたが、本体よりも高価で手が出せませんでした。
このMZ80K2は「キー」が、縦横に規則的に並んでいますが、慣れるとタイピングはあまり気になりませんでした。(私がブランドタッチができないため?)

2 内部

 中身を見ると部品のそれぞれの働きから、マイコンの仕組みが良くわかります。
自動車のボンネットのように支持アームが付いていて開きます。マイコンも当時はメンテナンスしやすいように作られていました。
CRTの調整用つまみがここに並んでいます。
CONTRAST、BRIGHTNESS、FOCUS、V−HOLD、H−HOLDです。
大きな電源がドーンと存在感を示しています。安心感があります。資料によると消費電力は約50Wです。現在、この大きさの電源なら何Wの電源になるのだろう。(技術の進歩で最近は小型化が進んでいますね)

*参考:資料によると温度条件は0〜35℃となっています。現在のパソコンはほとんどが5〜35℃です。(デスクトップでは10℃〜35℃というのもあります。)たった5℃ですが、MZのたくましさと技術陣の心意気が感じられる仕様だと思います。
勝手な思い込みかもしれませんが・・・

メモリのエリアです。一番下の列が増設した16KB(2KB×8個)分です。KBです。MBではありません。増設するのに20,000円位かかりました。
8ビットCPUです。(Z80はZilog社が開発しました。)
SHARPのLH0080はZ80のセカンドソースです。
したがってパッケージの表記にも「Z80−CPU」の文字があります。

*1978〜80年頃、Z80CPU1個が20万円という話を聞きました。その後、電子部品店で2万円の値札を見ました。少し経って2千円になったのを記憶しています。1980年にMZ80K2を購入しました。MZ80Kを買いに行ったら直前にK2が発売になっていました。
汎用パラレル・インターフェースLSIです。(Intel社が開発しました。)
PPI(Programmable Peripheral Interface)といいます。
これはNECの8255(μPD8255AC−5)です。
汎用のタイマLSIです。(Intel社が8080の周辺LSIとして開発しました。)
PIT(Programmable Interval Timer)といいます。
これはNECの8253(μPD8253D)です。
ROM(Read Only Memoryです。4KBです。
モニタプログラム(SP−1002)が入っています。
日立のHN462532Gです。
ROMの保護シートはもう少しきれいに切って欲しかった。
(当時のマイコンの手作り感があって味わいはありますが・・・)
RAM(Random Access Memoryです。
ダイナミックRAMです。(SHARPのLH4116−3)
増設したのはNEC製のRAMでした。
メモリ容量は2KBです。24個あるので全部で48KBになります。
CG−ROMです。
(Character Generator Read Only Memory)
文字やグラフィックのデータが入っています。このデータを読み出してCRTに表示します。


3 動作確認


 電源スイッチを入れてみました。20年以上押入れに入っていたので、心配でしたがCRTにモニタ画面が浮かび上がりました。
この状態(図2)ではモニタコマンドしか動きません。この後、システムプログラムををメモリ(RAM)上に展開してプログラミングができる状態になります。クリーンコンピュータといわれた理由です。(今のコンピュータと同じ考え方です。)
図2で使えるコマンドは
・LOAD (Load casette file)
・SS    (sound stop)
・SG   (sound go)
・GOTO $**** 
       (****は16進番地)

FD  
図1 通電前のCRT


図2 モニタ画面


図3: BASICシステムプログラム(SP−5030)をLOADします。
図4: 読み込んでいるファイル名が表示されます。
図5: READYの表示とともにBASICが動くようになります。BASICシステムのプログラムは約14KBです。使用できるメモリは約34KBです。
図3 BASICインタープリタカセット


図4 LOAD中


図5 BASICシステム起動


図6、7、8:添付のDEMOプログラムです。
 
図6 DEMOプログラム用カセット


図7 DEMO画面1


図8 DEMO画面2


図 9: マシン語システムのカセットです。
図10: マシン語システム起動した画面です。 
 マシン語は2000番地からCFFF番地までプログラムエリアになります。計算すると44KBになります。
図9 マシン語システム用カセット


図10 マシン語システム起動



4 いろいろなプログラム


 雑誌「マイコン」、「I/O」、「RAM」、「ASCII」にはプログラムリストが載っていました。それを入力して楽しんでいました。入力ミスがあると「ERROR」が出るので、ERRORメッセージからミスを見つけることで、プログラムを理解したように思えます。


@ スタートレック  シュミレーションゲームです。ワープなどいろいろなモードがあり、楽しめました。
図11 図12 図13
図14 図15 図16



A 3次元迷路 迷路を脱出するゲームですが、線を上手に使って立体感を出しています。脱出できるとベートーベンの「喜びの歌」のメロディーが流れます。(図22)
図17 図18 図19
図20 図21 図22



B 平安京パックマン 一大ブームを巻き起こしたゲームです。知人のK.Sさんからいただきました。ありがとうございます。
図23 図24 図25



C 宇宙船を着陸させるゲームです。宇宙船の速度と高度が表示されゆっくりした速度で着陸できるようにパワーを調整します。
図26 図27 図28



D オセロゲーム コンピュータと対戦できます。強さはともかくこれで友達がいなくても(?)オセロを楽しめます。
図29 図30 図31



E スロットマシン



F 懐かしい雀球です。



G 今ならフライトシミュレーションです。
図32 図33 図34



H スペースインベーダ これが動いたときはうれしかったです。ゲーム機のようにカラーではありませんが、マイコン上で動くのはすごいことです。
図35 図36 図37



I ブロック崩し これも定番のゲームです。おもしろかった!
図38 図39



J 自作のプログラムです。20数年前に文化祭に展示した相性占いです。相性度やメッセージが出てプリントアウトされます。仲の良いカップルから相性度の%が低いとクレームを受けました。「プログラムを自分で修正しろ!」と心の中で思いました。 
図40 図41 図42



5 ベンチマークテスト(かな?)


 マイコンの動作速度を確認するとき、下記のプログラムの実行速度で判断したことがありました。(インタープリタの性能でもあるようですが・・・)今ならグラフィックで重い負荷をかけないと違いがわからないでしょう。


For〜Next文の処理を時間測定します。
行番号30 PRINT I で改行しながら表示します。

実行時間は49秒でした。
図43


図44


For〜Next文の処理を時間測定します。
行番号30 PRINT I ; で連続しながら表示します。

実行時間は20秒でした。
図45


図46


For〜Next文の処理を時間測定します。
行番号30 PRINT I , でスペースを空けて表示します。

実行時間は2分40秒でした。
図47


図48


 ROM BASICのマイコンはできませんが、クリーンコンピュータのMZではBASICシステム SP−5030の中身を変更することができます。図49のように、3CEC〜3CEE番地のデータを変更すると処理速度が速くなります。CRTの表示タイミングの処理の一部をキャンセルしているようです。画面にノイズが少し入ります。
 計算時間を優先させる時、有効な方法です。(今は使うこともないですが参考まで)
図49


図50


図51

実行時間49秒が32秒になりました。
【35%減】

図52

実行時間20秒が11秒になりました。
【45%減】
図53

実行時間2分4秒が1分47秒になりました。
【14%減】

6.周辺機器(プリンタ)

当時SHARP純正のプリンタより価格が安かったEPSON製を購入しました。(1981年)
取扱説明書には

MP−80F/T
EPSON SUPER TERMINAL PRINTER
TYPE2(BIT IMAGE)

と記載されています。
仕様
印字方式 インパクトドットマトリックス
文字種類 JIS 160文字種(日本向仕様)
ASCII 96文字種+4国バリエーション(輸出仕様)
文字構成 テキストモード 9×9ドットマトリックス(普通文字)
ビットイメージモード 8×480ドット/行(標準密度)
             8×960ドット/行(倍密度)
文字サイズ 普通文字 2.1(幅)×3.1mm(高さ)
紙送り方式 スプロケットフィード/プリクションフィード
用紙 ファンフォールド紙、紙幅:101.6mm〜254mm
ロール紙、紙幅:216mm
レター用紙、A4サイズ、紙幅:210.8mm
        レターサイズ、紙幅:216mm
コピー 最大3枚(オリジナルを含む)、但し総厚みで0.3mmを超えないこと。
印字速度 テキストモード  80C.P.S(普通文字)
ビットイメージモード 定義されない
紙送りピッチ 1/6インチ、1/8インチあるいはプログラム指定
10 桁数  80桁(普通文字)
 40桁(倍幅拡大文字)
132桁(縮小文字)
 66桁(縮小倍幅拡大文字)
11 紙挿入 ファンフォールド紙、ロール紙:後部より
レター用紙           :上部より
12 印字方向 テキストモード 双方向印字(ロジカルシーキング付)
ビットイメージモード 単方向印字(左→右)
13 改行時間 200ms(1行=1/6インチ)
14 リボン 専用カートリッジリボン(黒色)







セントロニクスコンパチブルの
パラレルインターフェース
コネクタ:57-30360



7.昔の広告など

 取扱説明書、カタログを記録を残すためにホームページにアップしました。カタログはずいぶん集めたものがあったはずですが、見当たりません。(たぶん処分したのでしょう。)

システムの全体です。
左からCRT、FDD、本体、プリンタです。
本体より高かったFDD(5インチ)が今となっては珍しい。
ソフトウェアも含んだ構成です。
BASIC、マシン語、アセンブラの各ソフトは、カセットテープです。
現在ならCD−ROM、DVD−ROMです。
純正の赤い本体カバーもありました。
MZ80Cは当時高級感のあるグリーンモニタでした。
MZ80K2はしっかりと(?)白黒モニタです。
取扱説明書です。
中身は機器の説明が中心です。
BASICのマニュアルを呼んで、操作が出来るようになりました。
ドットインパクトプリンタの説明書です。(左)
純正のプリンタは高価なので、EPSON製を使いました。印字のときの音はかなり大きいものでした。

右はプリンタの展示会でもらったサンプルです。性能はありましたが、私にはここまで使いこなせませんでした。

市販の雑誌です。
わかりやすく書いてありました。
中身を理解するのに役立った1冊です。