JBである。「ゴッドファーザー・オブ・ソウル」「ミスター・ダイナマイト」「ファンキー・プレジデント」などの異名を持つ
ジェームス・ブラウンである。え?今、どなたか失笑しませんでした?失礼ですよ。プレジデントに。
ここ日本に於いてJBとはまだまだ
キワモノに近い存在として一般ピープルから見られている、と俺は感じる。というより俺も少なからずそう思っていた。それもそのはず、機嫌が良いと『お前はソウル・ブラザーNO.1だ!』と誰にでも言うし、『俺のルーツ(祖先)は日本人だ!』と平気で嘘をつく(アジア系の血は混じっているらしい)。警察とのカーチェイスや銃撃戦、ライフル乱射、挙げ句の果てにはセクハラ疑惑や妻へのドメスティック・バイオレンスなどの内外での暴れっぷり。そう、本業以外でのおもしろ?エピソードが多すぎるのだ。名作『In The Jungle Groove』を紹介することで、最高のエンターテイナーという本来の姿も再認識していただければ幸いである。
本作は69年から72年までの、まさに黄金期ともいえる油の乗り切った時期の曲を集めたもので、86年にリリースされた。おぉ〜、この発売時期はまさに初期ヒップホップが隆盛を極めようとする時期に一致しているではないか。「世界で最もサンプリングされているアルバム」として有名なのもあながち嘘ではないらしい。実際、名曲『Funky Drummer』はアイス・キューブ、アイス T、パブリック・エネミーなどのビッグネームにサンプリングされている。しかもこの曲、