梅田にバーボンハウスがあった頃、
ウエスト・ロード・ブルース・バンドをよく観にいった。いうまでもなく、ブルースとライブハウスは相性がよく、しかも彼らはサービス精神が旺盛なので、中休みを入れ3時間近くもライブをやってくれたりする。そうなるとブルースファンの熱狂ぶりはすさまじく、思わず笑っちゃうようなヤジやら、時にはえげつない言葉が飛び交ったりして、大盛り上がり大会の様相を呈する。俺らもご多分にもれず、ぎゃーぎゃー騒いだり、勝手に録音したり、レシート破り捨てボトル隠して持って帰ったり、やりたい放題!!申し訳ない・・・ただの酔っぱらいで。
ある時、熱狂のライブも終わり、しばらくたった頃、俺とHG(レーザーラモンではありません)は我慢ならず、楽屋へと向かったのだった。あと何曲かやってくれってことを伝えに。
「すいません。もっとやってくださいよ。」
先ほどまで強烈なヤジを受けていたギターの
山岸とヴォーカルの
ホトケがグラス片手にタバコの煙をくゆらせながら、何か談笑している。俺らのことは無視というかまるっきり眼中にないといった感じだ。
「あ、あのですね・・・」
近くにいたベースの小堀が俺らの言葉を遮り、大人な対応をしてくれた。俺らは半分酔いが醒め、すごすごと引き上げるしかなかったのだった。申し訳ない・・・若気の至りで。
彼らの2枚組のレコード「Live In Kyoto」に"Kyoto Soul Stew"というメンバー紹介のインストが収録されている。