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James Brown |
Gravity |
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■ジェームス・ブラウンと俺の80年代 |
大学で音楽をやってた頃、ライブの度に告知用のポスターを作らされるのは、決まって一回生だった。アート系の学校ではないし面倒くさいのか、みんな陰でこっそり悪態をついていたけれど、俺は結構楽しんで作っていた。何なら四回になってもやりまっせ!ぐらいの勢いと情熱でもってね。
今でも憶えているのは、雑誌の切り抜きをコラージュしたポスター。ジェームス・ブラウンがマイクを持ってシャウトしている写真をメインに、「LIVE」の見出しをつけた至ってシンプルなやつ。しかもどこで覚えたのか、文字はすべて色紙を手で細かくちぎって貼るという凝りよう。 他はマジックで描き殴ったようなモノばかりだから、俺のが自然と目立つ。「お前、何でここに来てん」「いや、一浪して多摩美落ちたんで・・・」というあからさまな大嘘もすんなり通っちゃうぐらいの出来? だけど、今そのポスターを見たら、あまりの拙さに赤面すると思うけどね。
三回生になって、村上さんの勧めで聴いた初めてのファンクがジェームス・ブラウンの"Gravity"だった…。いや、トラブル・ファンクの"Say What?"だったかな?まぁ、どっちでもいいけど。初めてバンドでやったファンクはJBなのは確かだ!
…いや、久保田利伸もカバーしてたLTDの"Kickin' Back"か?
とにかくJBの大ヒット曲"Living in America"をやったのは今でも忘れない。なんせ毎週末、大阪から奈良の富雄まで出かけスタジオで練習し、夜中それが終わると、天理ラーメンか |
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ファミレスに直行、ニューオリンズからLAという歌詞よろしく、学園前から吹田経由で宝塚あたりまで学祭をこなし、昼も深夜もライブにライブ、車での移動中は村上さん特製のシークレットテープをBGMに盛り上がるという日々!
70年代の半ば頃、絶頂期にいたJBの人気にもかげりが見えるようになる。相次ぐメンバーの脱退、解雇、P-Funkの台頭、自身の税金問題…。80年代に入り、そんな沈滞ムードに風穴を開けたのが映画「ブルース・ブラザース」とトム・トム・クラブの"Genius of Love"だった。それがJB再評価につながり、ジャマイカの強力リズム隊スライ&ロビーとのセッション(後にお蔵入り)、アフリカ・バンバータとの共演によるヒップホップへの接近を経て、今作"Gravity"に至るのである。
音的にはいかにも80年代という感じだけど、ファンクの王道まっしぐらなんである。サックスのメイシオも復帰してるしね。Youtubeで観た"Gravity"のPVでもみんな楽しそうに演ってるし、JBもマイクパフォーマンスとか股割りなんかのダンスも健在で、すごくカッコイイ!JBシャウトで終わり、絶妙のタイミングで始まる1〜2曲目、70年代のJBエッセンスを凝縮したノリノリの4曲目、それに言わずと知れた「ロッキー4」のテーマソング"Living in America"なんかがオススメ!
時間は夢のように過ぎ去っていくし、残された記憶だけがよりいっそう美化される。ジェームス・ブラウンという不世出のエンターテイナーはどうだろう?…いや、JBは考えるまでもなく、 "Real"&"Godfather of Soul"そのものだ!永遠に★ (1号) |
リリース |
1986 |
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おすすめ曲 |
Turn Me Loose, I'm Dr. Feel Good |
これも聴くべき!!
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