僕の人生、振り返ってみると妥協の連続である。要所要所で必ず妥協してきた。その時々で自分をごまかしてなんとかしのいでいたのだと思う。いや間違いなく自分をごまかしていた。
「中途半端は命取りやで」いつか友だちに投げかけられた言葉。彼は凄いやつだ。彼の人生には中途半端はないように思われたし、彼の目には僕は中途半端なやつに写っていたのだろう。僕には言い返す言葉もなかった。
あれからもう何年も経っているけれど、相変わらずに過ごしている僕。そして「中途半端は命取り」という言葉はどんどん巨大化して僕にのしかかってくる。
人生は短い。最近つくづく思う。まさに命取りともいえるくらい途方もない時間を無駄に過ごしてしまったのだ僕は。あー、もう中途半端はやめよう。
「シングルマン」はRCサクセションがもっとも低迷していた時にリリースされたアルバムだ。しかも、事務所とのゴタゴタでレコーディングされてから発売までに1年もの歳月を要したにもかかわらず、あっという間に廃盤になるという憂き目にもあっている。
ハッピーな曲は1曲もない。清志郎の歌声もあくが強いと言えばそうだし、歌詞には容赦なく辛辣な言葉が使われている。たしかに聴きやすいレコードじゃないかもしれない。
最近よく耳にするのが、「ファンに喜んでもらえるプレイをしたい」みたいなスポーツ選手のコメント。なんかちょっと違う気がするな。よけいなこと考えず自分らしいプレイをしたら