流れを変えられるという人がいる。停滞したところに突如として現れ、その才能を余すところなく発揮し、周囲の期待に十二分に応えられる天才肌のテクニシャン。サッカーでいうなら、バルセロナのメッシやオリンピック代表の家長みたいなドリブラー。プレスがきつくゾーンの狭いパスサッカーが主流の現代サッカーにおいて、裏に飛び出したり、囲まれてもドリブルで抜け出す力のある彼らは希有な存在なのだ。明らかに手詰まりだったU22代表の香港戦で、後半出場の家長は、左サイドを幾度も切り裂きチャンスを自ら演出し、勝利に貢献した。当然のように。
ジョージ・クリントン率いるファンカデリックは、元はといえばパーラメンツというドゥーワップグループのバックバンドだった。所属するモータウン(!)との契約上の問題で、パーラメンツという名前が使えなくなったので、ファンカデリックを前面に押すしかなかったのだ。FunkとPsychedelic (サイケデリック)を融合し、スライやジミ・ヘンドリックスの路線を引き継ぎ発展させたサウンドは唯一無二!同時進行でジョージが始めたもう一つのファンクバンド、パーラメントとは似て非なるサウンドで、その中核となるのはギターのエディ・ヘイゼルだった。その後、薬物で服役した彼に替わって加入したのが、17才でエディのギターを完璧に弾きこなしジョージらおっさん連中を驚かせた、Kidd Funkadelicこと、マイケル・ハンプトン!ファンカデリックの初期を支えたのがエディなら、中期は彼を引き継いだマイケルだろう。あ、ゲイリー・シャイダー (おむつ)もいるけどね。