■70年代と90年代の黒人映画と九州出張のスウィートでBaadasssssな関係
サラリーマン時代、九州や沖縄に出張に行ったときの楽しみといえば、泊まりの夜!=食・酒・女だった。今日はキビナゴ、明日は馬刺しと、天文館や国際通り&下通を上司や同僚と連れだって闊歩し、あそこのママは器量がいいだの、こっちのバーは雰囲気が最高だのと、一晩中遊びまくっていた。それはそれで面白かったものの、俺はといえば、独りで行った時に観る映画の方がどちらかといえば記憶に残ってるかな。あ、女(残念ながら誌面の都合上割愛)を別にすればね。
当時、ブラックムービーが再燃していた時期で、「ニュー・ジャック・シティ」や「ジュース」も出張先で観たと思う。他にもスパイク・リーものが人気だったし、「モー・マネー」や「ボーイズン・ザ・フッド」も面白かったね。これらの共通点といえば、そのサウンドトラックもけっこう良かったってこと。そう、70年代初めのブラックフィルムムーブメントと似てるね。
それまでは端役しか与えられなかった黒人を主役に、製作・音楽などもブラックで固めたアフリカン・アメリカンのパワー炸裂な映画。ギャングやピンプ(ひも)、プッシャー(売人)がクールに振る舞えば、観客もそれに習えって感じで。ちょうど、東映のヤクザ映画みたいな。こういう黒人向けの映画をBlaxploitationというそうで、『Shaft』、『Across 110th Street』、あと、「ジャッキー・ブラウン
」の主演パム・グリアがセクシーな『Coffy』や『Foxy Brown』なんかが有名やね。
サントラの特徴をいうなら、ジャズ・ファンク・ソウルの結晶、つまりは黒人音楽のエッセンスの塊だといえると思う。アイザック・ヘイズやボビー・ウーマック、それにマーヴィン・ゲイらがこぞって参加を望んだのも、それが彼らにとってもたいへん栄誉なことだったからだそうな。
その中でも一押しなのが、カーティス・メイフィールドの「スーパーフライ」!ジャケット、音楽、ともに最高。サンプリングネタとしても有名なんで、それ系の方は必聴。いや全員聴くべし★
(1号)
Curtis Mayfield
Superfly
★ ★ ★ ★ ★
リリース
1972年
おすすめ曲
Pusherman