歴史年代ゴロ合わせ暗記  

歴史年代ゴロ合わせ暗記>幕末なぜ日本は植民地にならなかったのか?

   

幕末の日本はなぜアメリカの植民地にならないですんだの?

 

 ペリーが浦賀に来航し、日本は開国を迫られます。見たこともない大きな鉄の船が4隻も浦賀に来航し、文明の差は歴然!!!

 しかし、なぜアメリカは日本を植民地化することがなかったのでしょうか?

 実は1850年代〜60年代は、列強国といわれる国々もいろいろと大変な時期でした。

 まず、アメリカは1861年〜1865年の南北戦争をむかえる時期です。

 しかし、日本を狙うのはアメリカのみではありません。イギリス。フランス。

 しかし、そのイギリス、フランスも1853年〜1856年にはロシアと衝突(クリミア戦争)。さらにイギリスにいたってはインド大反乱(1857年)の鎮圧やアロー戦争(1856年〜1860年)などにより軍事をそちらに集中させる必要がありました。

 フランスもインドシナ出兵(1858年〜1867年)やイタリア統一戦争(1859年)、メキシコ出兵(1861年〜1867年)など戦いが続きます。

 つまり、当時の列強国は、日本を植民地化するほどの余力もなく、また日本の植民地化に大きな魅力を感じていなかったのではないか?といわれています。

 日本の植民地化よりも工業資源の供給地としてアフリカや東南アジアの方が各国の関心は強くなっていましたし、また中国の市場開放、中国での勢力拡大に力を傾けていたのも事実です。

 また、日本は幕末以降、近代化のために機械や武器など大量に海外から買い付けます。大幅な貿易赤字を出すほどです。列強国としてみたら、無理して戦費を捻出し、兵士に血を流させ植民地化せずとも日本からはお金がドンドン入ってくるわけです。

 中国などは開国しても紅茶などを大量に輸出はするものの輸入をしないので欧米からしたら損な商売相手だったんですね。だから、こっそりアヘンを売り込んで中国と対立、アヘン戦争に至ったりします。
 
 日本が幕末、列強国の植民地とならずにすんだのは、列強国にとって日本よりも魅力的な市場が存在し、また日本を植民地化するほどの余力も列強には残っておらず、植民地化せずとも日本は貿易を通じて儲けさせてくれたのが要因と言えるでしょう。